『日々の映像』

2005年11月10日(木) フランス暴動 (1) 移民をめぐる重い試練

 フランス発の信じられないニュースが続いている。フランスから届く映像には、これが先進民主国の姿かと驚かされるばかりである。若者による放火や投石は全土に広がり、仏政府は非常事態法の適用で騒乱の抑え込みに乗り出している。肌の色や宗教が違う人が、どうすれば共存していけるのだろう。強権を発動するだけで片付く問題ではないのである。なにしろ全国で車両が毎日のように600台〜1000台も放火されるのである。アルジェリアなど旧植民地から移り住んだ人々は2世、3世の世代に入ってなお貧困や失業の苦しみから逃れられないケースがあるからこのようなことが起るという見方もある。
  
 しかし、最大の問題は教育(宗教)にあると思う。自分たちの不満をただ破壊によって意思表示をするのであれば、国際テロ組織アル・カーイダの思想と同一といわねばならない。破壊活動をしている若者は フランスに生まれ育ち、言葉も不自由なく話しているが、フランス的な文化をまったく身につけていないように思う。いまだに平等に扱われないことへの不満と怒りが爆発したのだろうか。フランスは、人権宣言の母国である1789年のフランス革命の価値観は、西側陣営の大発展の基礎となっている。

 今回の暴動は散発的な若者騒ぎではない。西側対イスラム過激派が先鋭化して行く構図を考えざるを得ない。今日はフランスに加えてヨルダンの首都アンマン発の深刻なニュースが飛び込んできている。外国人が多く利用する欧米系の3つの高級ホテルに爆発があり、57人が死亡、115人が負傷したという。警察当局は、3件とも自爆テロと見ており、手口などから、国際テロ組織アル・カーイダが関与した可能性を示している。共存をめぐる重い試練がヨーロッパを支配している。
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癒しの森823                               2005年11月10日 
 
         本田美奈子さん僅か38歳:白血病で逝く

 本田美奈子さんの死を悼むおびただしい報道が続いている。本田美奈子さんの冥福を祈る意味で少々書き留めたい。どうして白血病などという病気があるのだろう。若い人がなぜこのような難病にかかるのだろう。

 急性骨髄性白血病 骨髄でつくっている芽球という、さまざまな血液細胞(白血球、赤血球、血小板)になる大もとの細胞ががん化する病気であるという。正常な血液細胞がつくられなくなり、白血病細胞が血液や骨髄のなかで増殖してしまうのである。血液細胞の大もとがガン化するのだからどうにもならない。急性骨髄性白血病になったと言うことは結果であって、どこに病気の原因が潜んでいるのだろう。

 それにしてもこの恐ろしい急性骨髄性白血病の発症頻度は10万人あたり約6人であるという。100万人に60人、1000万人に600人、1億人に6000人が急性骨髄性白血病になるのである。「89年に俳優の渡辺謙、00年にタレントの吉井怜が発症。どちらも闘病生活を乗り越えている」(スポニチから)とあるように快復する例もある。それにしても6000人の中に1人に入りたくないものだ

   ・無常にも 若い命を 奪い去る 白血病の 恐怖まざまざ  






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石田ふたみ