『日々の映像』

2003年06月12日(木) 中国の携帯メール信仰

 中国のSARSの勢いは治まってきたが、この騒動で深刻な後遺症が残された。ここで言うまでもなく、統制メディアに対する深刻な不信感だ。中国の首脳陣は、統制されたメディアの隠ぺい体質が、感染拡大を招いた事実を否定することは出来ない。中国の統制メディアに対する不信感は、今後大きな影を落としていくのではないか。 

 市民のメディアに対する不信感を背景に、携帯メールサービスが絶大な人気を集めて「携帯メール信仰」(5日・世界日報から)という新現象が巻き起こっている。

 70文字の携帯メールが今年1月からSARS情報を流し始め、2月8日には「広東省都市部で致命的なインフルエンザが流行している」「広州で原因不明のウイルスによる奇病が発生。治療薬はない」などと携帯短信メールが、緊急情報のように全国に流されたのだ。2月8日時点で、このような警告を発した携帯メールの信頼は高まるばかりなのである。

 何よりも、公的メディアの信頼回復が求められるが、日本の10倍以上の巨大な政府機関が時代のニーズに合った敏速な対応が出来るのだろうか。中国社会は、共産党革命以前の封建社会に培われたワイロという悪しき伝統がある。公務員の汚職事件が年間で4万件も発生するお国柄である。公務員の収賄感覚が中国の深刻なウイルスだ。
 

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石田ふたみ