『日々の映像』

1996年01月03日(水)  ラビ・バトラの予言


ブッシュ政権の国務大臣には、あの湾岸戦争で名を馳せた軍人のパウエル氏が選ばれた。
まさに21世紀のアメリカの外交手段はかなり強硬となることが予測される。
かのラビ・バトラ氏は、かねてから富者の時代の次には軍人の時代がくると再三述べていたことは、
まだ記憶に新しいと思います。

本当にそんな雰囲気になりそうです。
中東は益々渾然とし、いつ爆発しても、おかしくない状況である。
以前から藤原直哉氏が、言っておられたように、アメリカはひよっとしたら、
中東のイスラム教徒相手に全面戦争に出るかも。
クリントンの経済政策はウオール街の繁栄が常に最大のテーマであった。
アメリカが得意とする金融やソフト、ITの分野に特化し世界中のマネーをアメリカに集中させること。
だから、日本政府の財政垂れ流し、あらゆる破綻の先送り結構であった。
しかし、ブッシュ政権の基本政策はまだではあるが、
基本的にクリントン政権とは、かなり様相が異なってきそうである
といわれている。
フィナンシャル・タイム紙によると、日本政府の財政垂れ流しは容認しない。
長期的な日本経済の財政破綻はアメリカにとってマイナスであり、財政引締めを
要請する政策に転換する模様。
これは、再び整理の断行、先送りされてきたバブル経済破綻の整理が
いよいよ、本格的になることを意味している。
2001年の前半は、金融機関の破綻の増加、それに伴って実体経済の
不況感が強まり、失業者が増加する。
さらに、2001年3月末の決算で連結決算や時価評価の影響、年金や
退職金基金の積立不足が会計上表面化してくると、
更なる大きな構造変革が襲う。
対中国も根底からひっくりかえると見られる。
これにより、これまで中国の資本主義化を推進していた連中が、
左派に追い出されると改革開放路線が崩れてくる。
そうなると、アジア全体にまで大きな影響が出てくる。
いってみれば、ラビ・バトラが言うように、全てにおいて、
いままでの現実から隔離された優雅な無邪気な時代から、
真正面から現実と対当する荒々しい武士の時代へと変革していくのであろう。
いずれにしても、21世紀は初頭から荒れ模様です。当面は日本は英米の体質(規制緩和と自己責任)へ、
向かい、戦国時代の様相を呈し、
英米は日本的体質(金融市場の規制、自由競争の抑制)へ向かい、
生活共同体の再建、ブッシュ氏の言う融合へ。
これらの混乱期を経て、
それぞれの本来の姿、日本が本当の日本らしい姿に戻った時に、再び花開くと見られている
それまでの氷河期をいかに乗り越えていくか。
でありやんす。。。


独り言の巻NO.2
今の時代、どうも何かが欠けて来ているように思える。
えらそげなことを言う私も勿論その類ですが、人間の価値観、歴史観、社会観が壊れて
きつつあるのではないか。何かこの辺を考えて行動する必要がありはしないか。
今の時代、全く先が見えない、一寸先は闇、そんな怖い時代。
だからこそ、一番先頭に立って、「全体を見渡し、時代の変化に合わせ行動」
をとることが重要ではないか。
目先のこと、今日のこと、自分の身の回りのことだけしか考えていないから、振り回されっぱなしで、
心配だけがどんどん膨らんでくる。
実際このような生き方の人の方がどんどん増えているのではないか。
「木を見て森を見ず」、あるのは常に「天動説」。
これじゃ全てが上手くいきっこない。経営においてもしかり、
設備をしょう、じゃ金貸せできた、儲けた金は使ってしまった、
キャッシュフローもくそもあったものではない。借金は儲けたら返す
そこには経営もくそもあったものではない。あるのは右肩上がりの景気動向だけ。
目先しか見ない、見えない。凛としてあるのは天動説。

これで、けっこうこれまでは何とかやってこれたから、なかなかこの癖から抜けだせない。
そごうも千代田生命等等もしかり、これからどんどん天動説で経営してきた企業の破壊が
進むのでしょう。
ところで、政府は事あるごとに、バブルの整理は終わったみたいなことを言っているが、
本気でそれを真に受けている人がいるのであろうか。
政治家や役人が平気でウソっーをつくのが、今の日本、いや、
平気で嘘をつける状態になっているのであろう。
第二次世界大戦時と同じ、常に大本営発表である。
歴史的に見れば、時代の転換期では、常にこのような状態の繰り返し。
ただ、このような大嘘を最後まで信じてついていった国民がいつも泣きをみているのも
これまた同じである。純粋に信じてついていったものが馬鹿をみるこんな、
馬鹿な話はないでよ。
いつの時代でも、しっかり生きていくためには、政府の話を聞いて、
嘘か誠かを見抜く第三の眼が必要である。このへんのところは日本創造経営で勉強
することですな。ただ今からでは少々遅すぎるがやらないよりかましかもね。
日本から武士道の精神が排除され、損得の論理、お金の論理がまかり通り、
とどのつまりがバブル。
所詮、世の中はだましあい、上手くだまして、他にババを引かせたものが勝ち。
ある証券マンが言っていたが、人の一人や二人騙して死に追いやる位の気迫がなくて
プロの証券マンにはなれないと。はったりかどうかは知らないが、エコノミックアニマルと
世界から恐れられた時代でのことだから、当時なるほどとは思ったりはしたが。
しかし、だましあいは、いつまでもだましあいの世界であって、
だましの世界からからは一歩も進歩はない。
このことは、度重なるバブルの崩壊やその後の世の中の混乱、
治安の悪化で明白。
所詮、損得やお金だけの論理だけでは、人は生きていくことはできない。
浅井 隆先生曰く「財産を如何に守り増やすかは非常に大切なこと、但し、
儲けたら、財産が守れたら、それを如何に使うかがモット重要なこと、
自分のためだけに使うのなら、それは単なる守銭奴に過ぎない」。
財産は馬鹿な政府に没収されないように保全することは当たり前なこと。
そして、21世紀に頼りになる切り札は人。これからあちこちに

人の輪が出来るであろうと言われている。
21世紀には、この人の輪が、すべての人の命綱になり、行動の指針となり、善の輪となり
改革の輪となっていくのでしょう。


アメリカ経済はどの方向へいくのか
アメリカ大統領は民主党のクリントンから、共和党のブッシュに変わった。
政策はどう変わるのか。新聞等の情報を総合すると、「成熟、資源、人間、或いは国益に重点」
を置くようだ。
ブッシュ政権は欧州のユーロに対抗しようとしている。ということは、最終的には
中東で戦争を起こして、とりわけ原油を初めとした資源の価格を高騰させ、
資源主導型でアメリカ経済を再編成し、同時にドルの価値も、資源の一つである
ゴールドを含めた資源の価値が決めるというやり方に、方向転換するのではないか。
それはまさに、ユーロがやろうとしている政策と歩調を一にしている。
クリントンのやり方のままでは、最終的にアメリカ市場が破綻して、全部欧州に
経済の覇権を取られてしまいかねない。
そこでブッシュを旗印にしたアメリカは、新しいやり方で突破口をしているに違いないと
アメリカ通の藤原直哉氏は読んでいる。
実際にクリントンが進めてきた中東和平は、最終的にクリントンがユダヤ人協会で
話がまとまらない旨を宣言し、事実上終わりとなった。
これからは、いよいよ「力と力の対決」が中東で始められることになる。
そうしたら、当然のことながら西側諸国は石油危機に陥る。
日本も激しく高騰する原油を買わざるを得なくなって、あっという間に、
貿易黒字など吹っ飛んでしまって、貿易赤字に転落、円は勿論大暴落。
200円の壁をぶち破る可能性は大である。
アメリカは世界最大の埋蔵量を誇るロッキー山脈に眠る原油を掘り出し、
資源の力でアメリカの経済力を維持するのではないか。
アメリカは生産能力過剰で自動車産業を始めとした製造業がにっちもさっちも行かなくなっている。
この製造業を再生させるためにも、戦争によって中東を支配下に置き、同時に、ユーラシア全体に
対して軍事的脅威を背景にした圧力をかけて、アメリカからの輸出を増やし、
経済的利権を確保していこうとする政策をとるのではないかと憶測されている。
問題はこのシナリオ通り上手くいくかであろう。
もし中東での戦争に負ければ、アメリカは全世界的規模でベトナム以上の
壮烈なゲリラ戦に引き込む端緒になりかねない。日本も対岸の火事では済まされない。
嫌な展開になりそうな21世紀ではある。パウエルさん何とか軍事力とは違う方法で、
アメリカ経済を導くことはできないものでしょうか。日本だけはそっとしておいてよ。オネガイネ!!



本物のリーダーかの巻
ブッシュ大統領の言葉「街のとある家の食卓を思い描いてみましょう。そこには一人の弁護士
の女性が二人の子供と共に座っています。彼女の年収は250,000ドル。この家族にコーヒー
とトーストを運ぶウエイトレスにも二人の子供がいる。しかし彼女の年収は25、000ドルと、
弁護士の10分の1。」これがアメリカの現状です。多くのアメリカ人は生活に四苦八苦
し大変な思いをして暮らしています。
「国の負債も当然返済はするべく予算には入れます。しかし、アメリカ人の家庭も
返済しなければならない負債を持っているのです。ここで減税をして経済を刺激し、
雇用を創設しましょう。現状はエネルギー価格が上昇し、一時解雇が発生し、消費者の
信頼感は低下しています。
今、政府は国民から必要なお金をもっと取り上げるようなことをするときではない。
私がやりたいことは、一生懸命働いている大勢の国民が中産階級に
なれるためのドアのカギを開けることです。
今こそ中産階級になろうとして働いてきた人々に報いる時であり、
必要なときには彼らのポケットにいくらかのお金をいれましょう。」
アメリカは本当にすごい国です。日本は現実からすぐ逃げてしまう。危機管理に乏しく
人命にかかわる時でもゴルフに熱中しているどこやらとは本質的に違う。
これではいつまでたっても、アメリカのケツをなめなめ進むしかない。
本物のリーダーがとるべきことのひとつは、現実から逃げず、現実を常に見つめること
といわれている。
人も組織も自ら変わることが出来なくなったときに死が訪れる。しかし、経済や環境の変化に
従って自らを変えていくことができれば、一時の苦しみは(現状の日本で言えばこれからの10年か)
自分の貴重な財産となり,その後に再び長く安定した時代がやってくる。
ブッシュ大統領はクリントン大統領とは違う新しいゴールを明確にし、発表している。
決して強いものに一人勝ちはさせないよ。ここで、貧富の格差を是正せずほっておくと、
アメリカは腐敗と貧富の格差が限りなく広がる国に堕落してしまう。
アメリカのよさ(日本に欠けているところでもある)は、とにかく物理的にみんな食べて
いられるから良いというところにあるのではなく、人も国も何か意味あることを成そう
といつも高尚な理念を追いかけているところにある。
ブッシュはクリントンが推進した情報が新たな権力とお金を生む時代を抑えて、
弱者に社会全体の繁栄を還元しょうとしている。
世界の情報通信革命の本拠地でのこのような変化がどのように欧州、日本に影響してくるか。
リーダーとしての二点めは、ブッシュ大統領に本当の意味で人々がついてくるか。
90年代の繁栄を手にしたご主人様が納得して富を弱者に分配するか。
これからおおゆれにゆれるとみられている。FRBのグリーンスパーン議長を非難したり、
アメリカ経済は右往左往を繰り返している。金も相変わらず、買取価格で1050円/gになったかと
思ったら980円/gになったりとおおゆれ。
いずれにしても、時代は大きく変わることには間違いは無い。
アメリカの変化は時を経ずして日本にやってくる。
光と陰がものすごく鮮明になる今、一人一人の本当の実力が問われる。
本当の実力をつけて10年、20年後の世界を希望に満ちた日本にしたいものです。







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石田ふたみ