『日々の映像』

1996年01月02日(火)  007、日本国破産のシナリオ(2)


日本国破産のシナリオ(著者、インド人経済学者ラビ・バトラ氏)
このままでは財政再建に失敗し、日本は間違いなく破産する。その時、アメリカは日本を簡単に見捨てる。というのは、かってソ連崩壊と日本のバブル崩壊を予測し世界的に高い評価を受けているインド人経済学者ラビ・バトラ氏である。氏は文末に”すべてが真冬の夢で終わってくれればいいのだが・・”と断りを入れた上で次のようなシナリオを想定している。

1.[第一ステージ(05〜06年)=嵐の前の静けさ=借金だけが雪だるま]不思議な小康状態が続くだろう。株価の一時的上昇もありそうだ。アメリカの景気によっては、もう一段の円高があるかも知れない。しかし、量的緩和政策の解除で長期金利は6%になる・・

2.[第二ステージ(07〜09年)=財政赤字が深刻化=金利負担が追い打ち]国債と地方債、財投債を含めた公的部門全体の総額は1300兆円に上るだろう。GDPの2.54倍を超えてくる。長期金利はいよいよ10%台に乗ってくる。1300兆円に10%の金利がつくと、それだけで130兆円の負担増だ。小泉さんの退陣から1年、いよいよ消費税が上がる。・・

3.[第三ステージ(10〜12年)=国家破産が現実化=予算が組めない]デフォルト(国債の償還停止)の噂で国債の投げ売りが始まるだろう。・・ついに「予算が組めない!」という最悪の事態を迎える。

4.[第四ステージ(13〜15年)=徳政令発動=ハイパー・インフレへ一直線]・・背に腹は代えられず政府は、「徳政令」の発動に踏み切る。すなはち(1)国債の償還停止(2)預金封鎖(3)資産課税の導入、だ。

5.[第五ステージ(16年〜)=スタグフレーション入り]・・消費は冴えない(不況)のに物価だけが上がる「スタグフレーション」・・

6.[そして最後は海外取引停止、「IMF」の登場]・・銀行取引は停止である。そこでIMFが乗り込んでくる。・・こうして日本は、対外債務がないのにIMFに乗っ取られる。アメリカの日本経済占領計画の総仕上げだ。あの竹中氏が総理大臣にでもなれば、その日はすぐにもやってくるだろう。アジア通貨危機と同様に、官僚のリストラや大増税、年金カット、国債デフォルト、預金封鎖など、日本政府がやれなかったことを彼らが冷酷非情にやってくれるというわけだ。・・

 < 過去  INDEX  未来 >


石田ふたみ