MOTOYANの日々題
DiaryINDEXpastwill


2020年07月29日(水) 最上川も氾濫

大雨が北上して、山形県周辺で冠水被害が出ているようだ。
「五月雨(さみだれ)を集めて早し最上川」と芭蕉が詠んだ、三大急流の最上川が50数年ぶりに氾濫した。50年に一度の雨を実証したかのようだ。
五月雨は旧暦5月、つまり今の6月の梅雨時に降る土砂降りに近い雨のことで梅雨後半に毎年繰り返されるはずだ。
芭蕉はこの時期に訪れて、最上川を川下りで移動した記録されている。当初は、川からの風を感じて「五月雨を集めて涼し最上川」と詠んだが、川下りが急流すぎて水量も多く、命の危険さえ感じて、後に涼しを早しに変更したというエピソードが紹介されている。
先日、球磨川が氾濫し、今回は最上川で起こり、日本三大急流の残りである富士川が心配になるほどだ。富士川も度重なる氾濫による被害を出している。急流といっても川上から川下まですべての流れがはやいわけではない。浅くて川幅の広い所と、深くて川幅が狭い所が混在しているわけで、一時的に多量の雨水が流れ込むと川幅の広い所で流れがはやくなり、水かさが増してくるから堤防が耐えきらずに氾濫する。
涼しさと荒々しさを持ち合わせる自然とのおつきあいは今後も続いていくだろう。


MOTOYAN |MAILHomePage