MOTOYANの日々題
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2001年10月11日(木) まあるくなった

 小学校の1年生で歌集を渡される。その中に「郷土の歌」コーナーがあり、定番「茶わんむし」をはじめ20曲ほどおさめられている。「しあわせ色」と「まあるくなった」という歌が入っている。永六輔・いずみたくという著名な音楽家による作品でたしか「坂本 九」が歌った曲だったと思う。昭和41年にリリースされた。たぶん私と同年代でまじめに小学校の教育を受けてきた方しか、ご存知ないと思う。今の小学生も歌えないし、知らないだろう。

 なぜ、この歌が郷土の歌なのか?日本が高度成長期を迎え、父親が残業の毎日で帰宅が遅く、休日もないような日々の連続で家族や子ども達とのふれあいの時間がなくなりつつあったこの頃、鹿児島県が「家庭の日」を毎月第3日曜日に設定して、せめて第3日曜日だけでも仕事を休んで家族で過ごそうという企画だった。学校の行事予定にも載せられていた。制定に際して、家庭の日の歌を公募してこの2曲が選ばれ、音楽の授業で覚えさせられた。

 その後、「家庭の日」が何年続いたがわからないが、今では行事予定から消えている。学校に「道路をひろがって左側を歩いていて通行の邪魔になるから学校で指導しろ」という苦情がきた。「人が歩くのは右側ということを中学校や高校で指導することか?」と思いつつ指導は行うが、本来家庭で当然やるべき指導がなされていない現状からして、高度成長はすでにおわり、休日も多く家庭のふれあいの時間は、いっぱいあるだろうが、家庭の力がかなり弱くなっているのではないだろうか。旅行やドライブやアウトドアなどだけが家庭のふれあいではないように思う。


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