MOTOYANの日々題
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2001年10月10日(水) 「奇策」が「定石」に

 中学校野球の新人大会が行われて、審判にかり出された。新人大会ということでプレーにスピードがないので審判は楽だった。ただ、予想もしない珍プレーが起きるから広い目で見ていないと誤審をおこすこともある。

 無死もしくは1死3塁のケースで考えられる攻撃パターンは、スクイズがある。1点を取るために打者がバントをして犠牲になり3塁ランナーをホームインさせる攻撃で高校野球などでは頻繁に使われる。ところが、この大会では、多くのチームがヒットエンドランを多用していた。「奇策」である。

 この攻撃のメリットは、1つのアウトを犠牲にしないでチャンスを広げることができることだろう。新チームということで守備がもたついて、そうなったケースが多かったが、とても危険なプレーであることには変わりない。ピッチャーの投球が打者の打てないボールのときは3塁ランナーを犬死させることになる。また、3塁ランナーがホームに突入するところに打球が飛んだら、まさしく危険だ。硬式の野球では絶対にできない作戦ゆえに「奇策」なのだ。

 20年ほど前にこの作戦を使用するチームが好成績を残し、その流れかも知れない。若い監督さんが増えて部活動が活性化していいことだが、「奇策」を「定石」として教えることの怖さを感じる。まだ、野球を始めて間もない中学生にセオリーをしっかり教えることが、将来のイチローを作り出すのではないだろうか?バントのできない高校球児ふえているのもこのあたりが原因ではないだろうか。


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