MOTOYANの日々題
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2001年07月09日(月) 影武者

 戦国時代には、大将の身代わりをする影武者が存在した。現在でも政情不安定の国や地域では、あるかもしれない。影武者の条件は「似ていること」だろう。
 
 野球では、相手チームの先発投手が右か左か予想できないときに先発メンバーにその日に登板予定のない選手を「当て馬」として登録することはよくある。
 
 今日の夏の高校野球県大会でのできごと、V高校のエース(背番号1)がユニフォームを忘れた。そこで控え選手のユニフォームを急きょ借りた。ところが問題は背番号だった。1〜20の中で1に使える(改造して)のは11〜19、結局15を半分に切ってそのユニフォームを着て登板したそうだ。15の選手は、背番号がなくてベンチには入れないのが、ルールだ。
 
 15の選手は、3年生だった。最後の夏の大会で背番号をもらい、ゲームに出場するチャンスもあったかもしれない。ゲームが始まる前にベンチからスタンドへまわされ、出場のチャンスは絶たれた。残念だったことだろう。

 ほかの控え選手には、来年もある2年生もいたのだが、エースと「似ていた」ことが影武者になった所以である。ユニフォームにはサイズがあってS・M・L・Oが一致したのだろう。体格が似ていたのだ。

 将来の同期会では、「お前が、ユニフォームを忘れなければ・・」という笑い話になるかもしれないが、当分は1も15もすっきりしない日々が続くだろう。「これこそ、チームワークだ」という声もあるだろうが、ベンチがもっと機転をきかせばよかったと思う。気づいた時点で取りに行くとか(試合の途中で着替えれば15は復帰できる)、試合の済んだチームに借りるとか、球場に一番近い高校(うちの学校?)に借りに走るとか、いろいろ考えられただろう。借りに来たら喜んで貸してあげたのになぁ。(エースナンバーは付ける者がいないのに?)

 残念ながら、V高校は初戦で敗退し、もう次の試合はない。


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