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2004年06月06日(日)
望月花梨を読む その2

『緑の黒髪』と『鍵』を読みました。『スイッチ』以後の作品の方が私には読みやすい。これはそれ以前の作者の青さが読めない理由じゃなくて、なんだか『僕の地球を守って』みたいな絵がだめなんだと思う。新しくなればなるほど、画面が洗練されて読みやすくなるけれど、反面ぎりぎりの感じが薄れていって、そのへんが作品をあまり描けなくなった理由なんだろうなあ。ここは”スイッチ”を切り替えて、作者自身はひとつ上の場所からお話を作るようになってくれるといいね。瞬間の切り取り方とか鋭いし、五感で感じたものを生々しく描くことはこの人独自のものだと思う。鉛筆を突き立てる話を読んで、大友克洋思い出しちゃった。ついでに佐世保の小学生も。あのへんの悪意をすくいとることのできる人だよね。