週刊少年ジャンプを毎週買うようになってから二ヶ月。 ヒカ碁以外は、テニプリと亀有くらいしか読むことができないので なかなか少年誌になじめない根っからの少女まんが育ちの私でした。 この年末年始に乙一原作の『はじめ』という短編をヒカ碁の作画をしている小畑さんが 漫画化したものがジャンプに前後編で掲載されました。 乙一も『暗いところで待ち合わせ』しか読んでいないし、小畑さんもヒカ碁しか読んでない。 でもこの話はなんだか読んだ事があるようなお話。
中学生の男の子が、自分にはできないことをやってくれる『はじめ』という女の子を空想する。 空想だったはずなのに、彼と彼の友人の前にはじめが現われる。他の人には見えない。 彼らはとても仲良くなって、はじめは自分が他の人には見えないことを気にし始める。 そんなある日、事件が起こって・・・・はじめは彼ら以外の前にも存在する・・・というようなお話。
いったい何で今ごろジャンプにこんな作品が載るんだろう? 私が思い出したのは大島弓子さんの『F式蘭丸』。 もうずいぶん長いこと読んでいないけれど。 蘭丸は主人公の少女の心の友達。まるで存在するかのようにそばにいて、助けてくれる。 だけれど、少女はその友達は想像の産物だと知っている。そして現実に適応すると 友達は現われなくなる。でも、他の人が「いや、あの子は本当にいたんだよ」 と言ってくれる。ほんの少しの不思議が心にしみる。 かつての少女マンガにはそういう話がくり返し語られたのでした。 それがなぜ今少年誌に載るのか?というのが謎。 少年達にほんの少しの不思議が必要なのかしらん?
追記:よく考えてみたら、佐為とはじめは似ているかもね。 他の人には見えないけれど、何人かが気がついてくれるところが。
|