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漫画関連ファイル


2001年01月09日(火)
少女まんがの中の障害者

これについては生半可に触れるわけにはいかないので覚え書きだけ。
古いまんがを読んでいると、知恵遅れの子供の話や身体障害者や精神障害者。
いろいろな病気、貧乏な子ども、差別的表現がたくさんでてくる。
現在の基準はかなり厳しくて、今なら雑誌に載せられないような話でも
昔は出版されていたらしい。
だからこそ、そういう再販される可能性の無い、本や雑誌にプレミアがついて
売買されていたりする。(ブラックジャックにそういう外された短編がいくつかあるのだって)

その是非や、基準についてとか差別の話は私の手におえないけれど、
ちょっと昔に流通していたものが見ることができなくなるのはどうかと思う。
過去のある時代にあった、いろいろな表現を刈り取った形で残すと
かえって問題が不明瞭になるんじゃないかなあ。
図書館に行けば見ることができるんだろうか。

30年以上前の漫画を読んでいると、漫画をかいた人やそれを読んでいた人たち
(子供だった自分を含む)の意識のありようと、現在の自分とのギャップに驚く。
字数の限られた歴史書には残せない何かが、古い漫画にはあると思う。
(映画やテレビ番組や雑誌にも)

なぜ、昔の漫画にはそういう社会的弱者が多く描かれていたのか。
そういう人たちが身近だったからか。話が作りやすいからか。
救いようも無いほど薄幸の少女の話に皆が涙した時代って
何だったんだろう、と思う。