藤原薫さんのまんがを5冊まとめて読みました。 思考少年第一巻、『おまえが世界をこわしたいなら』全3巻『禁断恋愛』全一巻の順番。 発表順とだいぶ違いますね。 何の予備知識もなくて、読んだので掲載誌も知りません。 いつどこでデビューされたのかもわからない。 見当外れのことを書くかもしれませんが、
最初の一冊を読んで残ったイメージはガラスと血でした。 それから人形。同じ顔と同じ表情の人形。 ううむこのままでは、あまりにも自己と他者が未分化、、、と思っていたら 『おまえが世界をこわしたいなら』でやや、小さなグループと対立が出てきました。 明らかに萩尾さんの世界に影響されていると思われる設定とセリフ。 でも味わいは、岡田史子さんに近い。内田善美さんより体温が低い感じ。 お話の最後に出てくるイメージ。ガラス球をもてあそぶ子供、 というのは作品世界そのものを差しているようで、もしかしたら確信犯かも。
ガラス球はきれいです。いつまでもながめていたいという気分はわかります。 そして壊れた破片で流れた血もきれいというのもわかります。 そのイメージを繰り返し追いかけていくことは可能でしょうか? 反復するのは描くのも読むのもつらくないでしょうか? でも、繊細な線とイメージはじゅうぶん魅力的でした。
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