古いまんがの話が続きます。 あべりつこさんが昔大好きでした。デビューの頃から好き、というのではなくて 『すえっこ台風』というお話がものすごく好きだったの。 貴公子というあだ名の男の子が出てきました。たしか。 当時は連載が終わると、コミックスになる前に雑誌の総集編が出たのだけど、 『すえっこ台風』の総集編をずい分長い間大事に持っていたものでした。 でも、今手元にはない。どこでどう手放してしまったのかも覚えていない。
おととい行った古本屋さんで『テキは強いぞ手ごわいぞ』を見つけて なつかしくて買ってきたのですが、読んでさらに感動しました。 ものすごく上手な絵、それなのに楽しい絵。 かわいくて元気な主人公が活躍する暖かいお話。 収録されているのは、表題作のほかに、『みーなの涙』と『ふたごっこ四重奏』 全部週刊マーガレットに掲載された作品だったと思う。 『テキは強いぞ手ごわいぞ!』の切り抜きはいまだに持っている。
自分の成長期に読んだ作品だから、こんなに心を動かされるのかしら。 たいして事件が起こるわけでもない。派手なわけでもない。 なのに、なにかきちんとしたものがある。お話の芯に。
昔は良かったとか言う気はさらさらないけれど、 昔のまんがを読むと自分達の立っている場所が見えるかもしれない。
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