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漫画関連ファイル


2000年09月13日(水)
森脇真末味を読む

森脇さんの漫画を初めて読んだのはプチコミック1979年12月号の
「緑茶夢―グリーンティードリーム」だった。
茶嘆のマスターのキャラクターがすごく変わっていて、悪魔的で、セリフが大人で
いったいこれを描いた人は誰だろう、、、とプチコミックの古本を買いあさり
商業誌に載ったものはほぼ集めた。
飾りのすくない、ペンがきしむ音がきこえるような描線で、
ああ、同人誌をやってる人なのか、というふうに思っているうちに
あっという間に、『緑茶夢』シリーズと『おんなのこ物語』でメジャーになって
ううむ、こういう売り方と、この人の作品の質は両立するんだろうか〜
とちょっと心配になった。
そのうち舞台はプチフラワーに移り、グレープフルーツにも時々登場し
だんだん読むのがつらくなっていった。
どこか線の細い神経質なところが、登場人物の中にあって、
破滅願望みたいなものを心の中に持っているんじゃないかしらと思っていたけれど
現実的な地に足がついたキャラクターが、彼らをこちらに連れ戻し、バランスをとって、
作品としては安定したものになっていたと思う。
それがだんだん、キャラクターの表情は冷たく、理解を拒むようなり
現実的キャラはこちらに彼らをつなぎとめることができなくなってきたような。
そして、私は漫画を読まない時期に入ってしまった。

最近、『ユージーン』と『アンダー』を入手して、読んだ。
『ブルームーン』はまだ全巻揃っていないので読んでいない。
あちらがわに行ってしまってるわけでもないんだな。ただ、私のようなお気楽な読者が
求めるような、きれいにまとまったラストシーンを描く気はなさそうかな。
商業誌に商業誌が求めるようなものを、職人的に作ることは
いまだに苦手な人なんじゃないだろかと思った。
そういうところが好きでたくさんのファンがいるんだろうな。
現在はJUNE誌に小説を挿絵入りで書かれているらしい。

blue moony green tea dream
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5082/index.html