有吉京子さんは週刊マーガレットでデビューした。たぶん70年代初め。 雪の遊園地で小さい子供達が遊ぶ話だったjかな。 「なにくそっ!天才」なんてのもあったなあ。 絵がやわらかくて、きれいで、意外と好きだった。 でも、なんていうんだろう。やっぱりどこか2番手という感じがした。 「SWAN」は「アラベスク」か「エースをねらえ!」みたいな話だった。
でも、「アプローズ」だけは、ちょっと惹かれるものがあった。 最初は週刊マーガレットに連載されたが、やがてぶ〜けに移り 最後は秋田書店の雑誌に載っていたらしい。 とぎれとぎれに、長い時間をかけて、それでも完結したんだから 作者もきっと気に入った作品なんだろう。(現在、秋田書店から全6巻で出ている)
ベルギー王室の血をひく美少女シュナック・ミルクと 日本人外交官の娘、如月沙羅はフランスかどこかの寄宿女学校で出会う。 その美貌と人当たりの良さで人望を集めるシュナックと、ボーイッシュな魅力の沙羅は 最初は反発していたがやがて互いに惹かれあう。ふたりで、「マノンレスコー」の劇を 学校に内緒で練習するうちに、シュナックの沙羅に対する気持ちがしだいに明らかになるが 沙羅はそれに答えられない。そして、シュナックはベルギーへ帰ってしまった。
その後舞台はニューヨークに移り、シュナックも沙羅も演劇に活躍の場を得る。 シュナックの婚約者の演劇プロデューサーをはさみ、ふたりの道は離れたり交わったりする。
ボーイズならぬ、女の子同士の恋愛のお話です。最初はきれいな話でまとめていたけど 最後の方には、少女漫画にはめずらしく最後までいっちゃいました。(婉曲表現しかできん) でも、それはハッピーエンドにはつながらなかったなあ。 シュナックが崩れていくのが、悲しかった。そしてシュナックに関わると沙羅が弱くなるのが もの足りなかった。私は1番最初に描かれた、アプローズが1番好き。 ふたりとも凛としてて素敵だった。 「野いばら荘園」や「ひぐらしの森」のように気の強い美少女に、まじめな主人公が 翻弄される話って、結構好きなんですけど。結末が難しいですね。
有吉京子(まんぱらより) http://www.annie.co.jp/~veritas8/ariyosi.htm
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