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漫画関連ファイル


2000年02月20日(日)
「アプローズ」 by 有吉京子

有吉京子さんは週刊マーガレットでデビューした。たぶん70年代初め。
雪の遊園地で小さい子供達が遊ぶ話だったjかな。
「なにくそっ!天才」なんてのもあったなあ。
絵がやわらかくて、きれいで、意外と好きだった。
でも、なんていうんだろう。やっぱりどこか2番手という感じがした。
「SWAN」は「アラベスク」か「エースをねらえ!」みたいな話だった。

でも、「アプローズ」だけは、ちょっと惹かれるものがあった。
最初は週刊マーガレットに連載されたが、やがてぶ〜けに移り
最後は秋田書店の雑誌に載っていたらしい。
とぎれとぎれに、長い時間をかけて、それでも完結したんだから
作者もきっと気に入った作品なんだろう。(現在、秋田書店から全6巻で出ている)

ベルギー王室の血をひく美少女シュナック・ミルクと
日本人外交官の娘、如月沙羅はフランスかどこかの寄宿女学校で出会う。
その美貌と人当たりの良さで人望を集めるシュナックと、ボーイッシュな魅力の沙羅は
最初は反発していたがやがて互いに惹かれあう。ふたりで、「マノンレスコー」の劇を
学校に内緒で練習するうちに、シュナックの沙羅に対する気持ちがしだいに明らかになるが
沙羅はそれに答えられない。そして、シュナックはベルギーへ帰ってしまった。

その後舞台はニューヨークに移り、シュナックも沙羅も演劇に活躍の場を得る。
シュナックの婚約者の演劇プロデューサーをはさみ、ふたりの道は離れたり交わったりする。

ボーイズならぬ、女の子同士の恋愛のお話です。最初はきれいな話でまとめていたけど
最後の方には、少女漫画にはめずらしく最後までいっちゃいました。(婉曲表現しかできん)
でも、それはハッピーエンドにはつながらなかったなあ。
シュナックが崩れていくのが、悲しかった。そしてシュナックに関わると沙羅が弱くなるのが
もの足りなかった。私は1番最初に描かれた、アプローズが1番好き。
ふたりとも凛としてて素敵だった。
「野いばら荘園」や「ひぐらしの森」のように気の強い美少女に、まじめな主人公が
翻弄される話って、結構好きなんですけど。結末が難しいですね。

有吉京子(まんぱらより)
http://www.annie.co.jp/~veritas8/ariyosi.htm