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漫画関連ファイル


2000年01月29日(土)
<単行本未収録作品紹介>「5愛のルール」

むかし、マニアをやっていた頃、いろいろ集めたものがあって、
長い間、しまってあったんだけど、少しづつ紹介してみようと思います。

「5愛のルール」1975年 りぼん 5月号〜12月号 掲載

5月号(P19〜P55)カラー8P
浅野麻保は小さな広告代理店に勤める18歳のさえない女の子。
歌手志望の姉、理恵が酒場で見知らぬ男にもらった金を返しに行き、鷹見耕一と知り合った。
彼は大手広告代理店報通の課長で、社長令嬢でトップモデルの水石ユリアという恋人がいる。
鷹見は麻保のコピーライターとしてのセンスを買い、自分の新会社にこいと誘う。

6月号(P11〜P47)カラー7P
麻保は会社を辞め、鷹見のもとで仕事をする決心をする。ホテルで鷹見と食事をしながら、
PRに必要な5I(ファイブアイ)のルールのことを聞いて、即座に「5愛のルール」ですね、
と返す麻保に、鷹見は才能を感じる。そこへ、カメラマンの立原とともにユリアが現れ、
自分の誘いを断り、麻保と親しげに話す鷹見を見て、かっとなり、思わず彼をなぐってしまう。

7月号(P11〜P47)カラー8P
仕事の前にまず自分を磨けといわれ、麻保は、立原とともに服を買い、髪を切る。
姉理恵は、鷹見の紹介で化粧品会社の専属モデルに抜擢される。
鷹見は報通を辞職し、新会社を、立原、麻保、理恵とともに始める。
鷹見は実は、西急デパートの御曹司だが、一家心中の生き残りであるという過去も
しだいに明らかになる。理恵はユリアにライバル意識を持ち、鷹見に急接近する。

8月号(P11〜P47)カラー7P
新会社の仕事は順調に進み、理恵は一躍トップモデルの座をつかむ。
麻保は、鷹見家の野点の席に同行し、鷹見の若く美しい母、綾子に会う。
報通の受けた自動車会社の仕事に鷹見は野心を燃やす。
鷹見にのぼせ上がっている理恵に忠告した麻保は、姉妹でけんかしてしまう。

9月号(P129〜P148)カラー4P ―作者腱鞘炎のため減ページ―
立原に理恵のことを相談した麻保は、指摘されて、鷹見への自分の気持ちに気づく。
そんな麻保を見守る立原。麻保と仲直りをして、残業している鷹見のもとをたずねた理恵は、
鷹見に誘導されるまま、水石ユリアへの憎しみを募らせる。

10月号(P187〜P217)カラー1P
鷹見は義母の綾子に16歳の時からずっと思いを寄せていながら、
ユリアと理恵の気持ちを手玉に取り、ライバル心をあおる。
大きなファッションショーにユリアとともに出演することになった理恵は、
ユリアの化粧品に劇薬を混ぜ、ユリアはショーの最中に倒れてしまう。
病院で、「私の顔を見せて!!」と叫ぶユリアの声を聞きながら去っていく鷹見。
東邦自動車の仕事は理恵に回されることになった。

11月号(P13〜P43)カラー7P
自動車会社の仕事を報通と共同ですることになった鷹見は、斬新なアイディアで
仕事をすすめ、報通をピンチに追い込む。
麻保は、ユリアの見舞いに行き、鷹見の冷たさと、ユリアの一途さを知るが
鷹見への自分の気持ちが、それでもどうにもならないことに悩む。
理恵の人気は絶頂をむかえ、鷹見とドライブに行き、結婚してほしい、と言うが、
「犯罪者を妻にするほど酔狂じゃない」と突き放されて、自殺してしまう。

12月号(P15〜P49)カラー4P
理恵の葬式を終え、ひとりマンションへ戻った麻保は、自分が一人きりになったと実感する。
心配で様子を見に来た立原は「俺のところにこないか」と言うが、冗談だとごまかす。
そして、鷹見が危険だと知りつつ麻保が惹かれていくことを指摘する。
義父が急死し、西急グループ総帥の座を引き継ぐことになった鷹見は
報通の社長、ユリアの父をじわじわと追い詰めることを心に誓う。
葬式の席で、立原のひとことから、麻保は鷹見の心が義母の綾子にあることに気づき、
姉と、ユリアと、自分の、鷹見への気持ちがみな一人相撲であったことを知り愕然とする。
そして、それを境に麻保の中で何かが変わってしまった。
立原は鷹見の過去を調べ、麻保に教えた。
鷹見の実の両親は、ユリアの父にだまされ、会社を乗っ取られ、一家心中を図ったこと。
鷹見はその生き残りで、鷹見家の養子となり、ユリアの父に復讐しようとしていたこと。
それを聞いても麻保の表情は変わらない。そんな麻保を見て立原は言う。
「変わったな、麻保君」
鷹見に別れを告げる義母の綾子。届かない思いに悩む鷹見。

鷹見の西急グループ会長就任式の華やかな場面で、第一部終了=未完=