《同時期、りぼんに掲載されていた作品》 大矢ちき「回転木馬」 山本優子「美季とアップルパイ」 田淵由美子「ライム・ラブ・ストーリー」 陸奥A子「黄色いリボンの花束にして」 三山節子「風の中のエース」
《他誌の作品》 池田理代子「オルフェウスの窓」 里中満智子「彼方へ!」 三原順「はみだしっ子」 いがらしゆみこ 「キャンディ・キャンディ」
もともと一条さんは、りぼんの中でも大人っぽい作品が多かった方ですが、 「5愛のルール」は、当時では珍しい、ピカレスクもの(悪漢小説)といった感じで、驚きました。 広告代理店が何をしているかなんて全く知らなかった中学生の頃(あ、年がばれてしまう) この連載を読んで、続きがすごく楽しみだった。 今、読み直しても、少しも古くないです。
最初は何も知らない少女だった麻保が、最終回の数ページで変わってしまう場面がすごい。 子供から大人へ。無垢なものから、悪女へ。 そしてつぶやくセリフ 「あの人が与えてくれた人生じゃなくて 自分の思うがままに 人生を生きてみせる」 それが、描かれないままになっているのが残念です。
鷹見という男はどうでもいいんですが、横で全てを見ている立原が素敵でした。 「変わったな、麻保君」 って言う時の表情が悲しそうで、愛しそうで、慈悲の心にあふれていて、 なんともいえません。なぜ、こいつを選ばないんだ〜〜
というわけで、好きな作品なのでご紹介してみました。 私のつたない文章で、おもしろさが少しでも伝わればいいのですけど。
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