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漫画関連ファイル


2000年01月28日(金)
「5愛のルール」 by 一条ゆかり

《同時期、りぼんに掲載されていた作品》
大矢ちき「回転木馬」 山本優子「美季とアップルパイ」 田淵由美子「ライム・ラブ・ストーリー」
陸奥A子「黄色いリボンの花束にして」 三山節子「風の中のエース」

《他誌の作品》
池田理代子「オルフェウスの窓」  里中満智子「彼方へ!」 三原順「はみだしっ子」
いがらしゆみこ 「キャンディ・キャンディ」

もともと一条さんは、りぼんの中でも大人っぽい作品が多かった方ですが、
「5愛のルール」は、当時では珍しい、ピカレスクもの(悪漢小説)といった感じで、驚きました。
広告代理店が何をしているかなんて全く知らなかった中学生の頃(あ、年がばれてしまう)
この連載を読んで、続きがすごく楽しみだった。
今、読み直しても、少しも古くないです。

最初は何も知らない少女だった麻保が、最終回の数ページで変わってしまう場面がすごい。
子供から大人へ。無垢なものから、悪女へ。
そしてつぶやくセリフ
「あの人が与えてくれた人生じゃなくて
 自分の思うがままに 人生を生きてみせる」
それが、描かれないままになっているのが残念です。

鷹見という男はどうでもいいんですが、横で全てを見ている立原が素敵でした。
「変わったな、麻保君」
って言う時の表情が悲しそうで、愛しそうで、慈悲の心にあふれていて、
なんともいえません。なぜ、こいつを選ばないんだ〜〜

というわけで、好きな作品なのでご紹介してみました。
私のつたない文章で、おもしろさが少しでも伝わればいいのですけど。