弱Sonファイブ

■2003年04月12日(土) ま。(その3)


「ねえ」

「...」

「何考えてんの?」

「カテキン」

「カテキン?」

「お茶はカテキンが入ってるから
 いいんやったっけ?」

「よく覚えてるね」

「健康には興味ないけどね」

「加護くんってわかんない」

「何が?」

「何がほしいの?
 お金?やりたいだけ?力?
 それとも他に欲しいものあるの?」

「...」

「...」

「...」

「ひっぱるの?」

「いや」

「やりたいだけだったら、いいよ」

「...」

「何?」

「なんかさ、小さいころ、小学校とか、
 いや、幼稚園の年長さんとかのときって、
 砂場が好きやったんや。
 山つくったり、トンネル作ったり、
 その中をミニカー通したり。
 そんときは、すっげー楽しかった。
 金とか考えなかった。
 ミサキさんの目を見ると、
 そういうことを思い出す」














「さみしかった」





「...」




「ずっとずっとさみしかった。
 何をやっているときも、
 彼氏と会ってるときも。
 いろいろ話しているうちに
 どれがホントのミサキか
 わかんなくなってくるの」




「うん」




「...」

「...」

「ねえ」

「なんや」

「呼んでみただけ」

「加護ー」

「なんや」

「呼んでみただけ」

「...」

「この曲すきなんだあ」

「なんていう曲?」

『君をさがしてた』

「...」

「きったねーオヤジの相手したあとでもさ、
 この曲聴いてると
 がんばれるんだよ」

「ふーん」

「ん?」

「コンパってやったことある?」

「んー、ないかな。なんで?」

「雑誌の企画で、キャバ嬢とコンパやろうぜ
 っていうのがあったんやけど、
 来た子はみんなコンパ初めてって
 言うんだよ。そんで編集部の人が
 ぜってーウソだ、みたいなこと言ってて」

「えー、ミサキも行ったことないよ」

「なんで?」

「行ってもお金になんないじゃん?」

「たしかに」

「同伴でポイント、遅刻したら罰金。
 皆勤賞でボーナス。太い客がついたら引く。
 みんなお金がかかってるから
 一生懸命やるんだよ」

「そうだね」

「...」

「何や?」

「加護くんて不思議だね。
 水商売を見下してない。
 やっぱりホストなんでしょ?」

「こんなブサイクなホストおらんわ。
 誰が指名すんねん?」

「ミサキがしてあげる。
 ホストって永久指名制なんだよ?」

「へぇ、プロは何でも知ってるね」











「ねぇ、つきあっちゃう?」










「...」











「だよね、彼女いるもんね。
パトロンのいる女なんかイヤだよね。
でもエッチはほとんどしてないよ」











「...」








「お金のためなんだもん、
 しょうがないじゃない!」







「しょうがないね」






「...」





「...」







「ねえ」




「なんや」







「一晩だけ彼氏になってよ」




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