| ことば その1 敬語 |
日本語が乱れているという。 乱れている、だろうと思う。
しかし、乱れているぞと大きな顔で指摘するほど自分の日本語に自信がない。 そりゃそうだわ、読書量が少なすぎるもの。 これで自信なんか持たれちゃかなわないわな。 いや、自分のことなんですけどね。
敬語は、幸い考えなくてもすんなり出る。 これはひとえに親の教育の賜だと思う。 中学まで、家庭内で親に対して敬語を使っていた。敬語を使うことに抵抗はない。
大学の時、友人が先輩に咎められた。体育会本部の、バリバリ硬派の先輩だった。 「敬語がなってない」という理由だ。 ま、そりゃ体育会本部はびっくりするだろう。入学したての1年生に 「えー、うっそぉ!いやだぁ!」と云われたのだそうだから(笑) 彼女は心底困惑した表情で私に打ち明けた。 「だって、敬語使おうと思うと喋れなくなっちゃうのよ」 私は返事に窮してしまった。 私たちはアメリカンフットボール部のマネージャーだったけれど アメフトの先輩はかなり軟派で(笑)「敬語を使うな」という人達だった。 私自身は、目上に対して敬語を使わないで喋ることに抵抗があって それはそれでまた困っていたのだ。
社会に出てからは、敬語が使えて困ったことはないので(普通ないよね) きちんとしつけてくれた家族に感謝している。 で、子供にも喋れるようにしつけたいと思ってはいたのだが・・・
いつだったか息子の担任と話す機会があった。 子供達の散髪は小さいときから私がしているのだが、 ある時先生に「床屋へ行ったのか」と訊かれて「家で切って貰った」と返事をしたらしい。 「お母さんが切ってるんですってね。いや、上手ですね! ウチも僕が切るんですけどなかなか上手くいかなくて」 という話だったと思う。(「上手ですね」はお世辞) 家に帰って、息子捕まえ問い糺す。 「先生になんて答えた?母に切って貰うって言えた?」 「あ。」 …「お母さんに切って貰ってる」と言ったのだそうだ。 がっくり。
敬語じゃないけどね。でもこれはちょっとね。 中学生になったのだから、これからは「母が」「姉が」と言いなさい。 でも、そうきちんと教えたのは初めてだったかも知れない。
子供の、電話の対応などを聞いている限り たどたどしいながらも敬語を使おうとしている様子がみられるので 最低限のラインはぎりぎりOKかな、と思っている。 それにしても敬語ってどこでどう教えたら良いのだろうか。 う〜むむむ、むずかしい!!
続くよ。
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2001年10月11日(木)
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