私季彩々
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自衛隊のトラックが雪を積んで走っている。そういえば雪祭りも近いようだ。今年の冬は寒さがきつく、雪もそこそこ降ったが、最近は日の出ていることのほうが多い。表面の雪は、溶けては凍りを繰り返したように硬い。
晴れ上がった空を眺めて、ふと河川敷へ降りてみた。一年を通じて立ち寄った場所だが、雪が降ってからは行っていない。広い河川敷は真っ白で人気もなく、たまにいる人よりも一緒の犬の方が気になる。 河川敷に降りる足跡は犬のものばかりで、たまにカラスが混じる。足跡を伝って降りようとする人間には心もとない。ようやく一筋の踏み跡を見つけて降りていく。雪は硬く、沈み込みもあまりない。振り返ると堤防を越えてはるか高くそびえるマンション群。反対側はそれほど高くはないがやはりマンションが多い。手をかざしてそれらを隠してみると、雪の原と川の流れだけになる。 川近くに一筋の細い踏み跡が続いていて河川敷の散歩道になっているようだ。ジョギングの踏み跡にしては心細げで、さすがに冬は走る人が少ないのか。そんなこともないと思うのだが。 敢えて川近くにまで近寄る。硬い雪も片足を上げた瞬間沈み込む。そろそろと川べりにちかづく。ブロックが雪に隠れているので、自然の川のように馴染みやすい。流れの穏やかな冬の川は人気もなく静かで心地よい。しゃがみこんで目を閉じると、流れの音とともに日の光がとても暖かい。この温かさが白く反射する雪の表面をもゆっくりと溶かすのであろう。日差し自体は、冬至を越えて勢いを盛り返しつつあるようだ。朝の時間はさほど変わらないが、夕方は少しずつだが確実に遅くなっている。寒さはまだしばらく続くが、日差しは元気になるから、よりメリハリの利いた冬景色はこれからが本番だろう。
時計を無くしてしばらくたっていたが、今朝引っ張り出したズボンの中からでてきた。ラッキィと思いつつ、それからずっと時計なしで暮らしていたと思い返す。通勤の途中で時間の指標となるのは、ビルの隙間から覗き込む遠くのテレビ塔の電光掲示板だった。無しでも何とかなるもの。そうはいっても持っていれば見てしまうもので、時間切れを見計らって退却する。
思えば2年間、この河原を見つめていた。2年前の春先にはあしげく通って弁当を食べた。例によって記憶はそんなにないが、しばらくたてばいろいろと印象が還ってくるだろう。多分私はここを離れることになる。1年を通じて景色を目を向けて眺めたということは、きっと糧になるだろう。
〜K音様、お見舞いのお言葉どうもありがとうございます〜
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