私季彩々
DiaryINDEXpastwill


2002年12月26日(木) 裏切りの序章

 現実味はないといいながらも土地を見聞していた今年。夫婦でマイホーム探しというのならわかるが私の場合はそんなのではなかった。住むというより趣味である。
 山歩き森歩き、酒、映画、音楽などなど、まぁそこそこの趣味はないわけでもないがどれも中途半端なので、大学時代のような暇な連中がそこそこ周囲にいた頃ならばそれも楽しかったが、そろそろ交友関係も狭くなっている。何らかの団体にでも入る手順を踏むべきなのだろうが、何となくそれほどの社会性もないし、実際それほどの社会的信用もない。そういいつつ、高校時代にはすでに「夢の丸太小屋に暮らす」を愛読していたくらいだから、そういう興味は連綿と底を流れているわけだ。

 厚田村あたりを転機の良い日はぶらついて、実際住めないものかと思案したり、果ては現実的にマンションでもと不動産屋さんに案内までしてもらった。二つとも自然環境のよさが主眼だったが、実際のところマンションに傾いてはいた。札幌市内勤務となれば、自由設計の趣味の空間など夢の話である。やりたいことと仕事という板ばさみをちょっと感じてみたり。やりたいことってのは本気かという自信のなさもあり、一生の仕事にするかと思っていた仕事に黄信号が連続していたり、どっちも心もとない状況に最近陥って、マンション購入はきっぱり諦めた。間違いなくこれは本命ではない。

 給料を得るという意味で、現在私は3つの仕事をしている。メインの仕事は修行という形で大変良くして貰っているのだが、私の習得具合は鈍足で、しかも信じられないミスを連発してしまい、痴呆症の気があるのではと自分でも思うほど信用を失っている。それでも良くしてもらっていることは確かなので本当に申し訳なく思っていたりする。この手技を習得すれば専門家としてやっていけるし、おもしろくもあるのだが、最近はなかなか厳しい。札幌暮らしは確定だ。
 もう一つは専門学校の講師。悲喜こもごもだが3年になる。営業ややる気のない生徒などなかなか大変だが、授業という単位の仕事とその時間を完全に任せてくれるということがかなり面白く思っている。人が大の苦手だった私がこう思うのが不思議だが、同じ気質だった友人が今更教員を目指しているのを見ると不思議に思える。ただ、小子化に伴い先行きはとっても不透明で、郊外や地方ではその勢いがより激しいそうだ。学校によっても差はいろいろ。

 そんな中、とある専門学校で求人が出ているのを見てしまった。札幌郊外の町にある多角化著しい学校でかなり危なっかしいのだが、学校関係者の話ではそんなに悪くはない様だ。何より場所が良い。私が星見に通っていた場所に車で30分。森の師匠いわく、札幌近郊でも穴場な良い環境だという夕日で有名な丘まで20分である。別荘地といえなくもなく、地代はそこそこなのだが永住と考えれば手頃でもある。坪1万円で売りに出ている。しかも全町ブロードバンド無線が網羅してあるので仙人暮らしでもネット環境はOKだ。

 修行中の身でありつつこんな浮気心を抱いて、しかも仕事が半端ではどうしようもない。やりたい仕事をしていれば暮らしや環境も備わってくるだろうと思って漠然と暮らしてきたのだなとちょと悲しくなる。そんな話をむかし友人としたが、彼は子が全てだと一蹴した。そんなものなんだろな。一人で生きるというのはやはりふらふらだ。でも、彼は少しずるいと思ってみたり。
 はたして自分がどうしたいのかといまだに悩んでいたりする。今修行を止めれば明らかに嫌になって辞めたと思われてしまう。裏切りに等しいし、私には前科がある。もちろん、応募したところで採用される可能性は低いし、それだってずっと続けられるかなんてわからない。

 やりたいことのために仕事は仕事と割り切る人も多々いる。私はいろんなことに真剣な振りをして、人の好意に甘えて最後に裏切ってばかりいるような。
 今ある私の中で核となるべきものは何か。移り変わるのはやむおえないとしても、やはり決断しないとならない。
 やはり天秤に掛けている。一点賭けで切る環境には私はいない。ああ、やっぱ卑怯だけれど。うぬぬぬ、ぬ。 Home&Photo


とんと |MAILHomePageBBS

My追加