私季彩々
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2002年09月29日(日) やさしさひとりぼっち

 とっても愛しい笑顔をするあなたを見送るとき、その背中はいつも寂しげだった。だから、その笑顔が愛しかったのか、などと最近になって考える。

 あなたの周りにはいつも素敵な人が溢れていたけれど、笑顔だけを振り撒いて、あなたはいつもすり抜けていった。あの時はそう思ったのだけれど、通り過ぎていったのは皆で、あなたはいつも待っていたような気がする。

 日曜日に出かける場所は、海風の渡る草原の丘。嫌われ者のアルじいさんと話しているあなたは、何も引っかかる様子もなく、口元はいつもより大きく開いていた。だから私は声をかけられなかった。

 何故か動物に好かれるあなたに、いつもにゃぁにゃぁうるさい猫が何も言わずに寄り添っている。丘を渡る風はもう冷たいから、猫の目線で地に寝転んでぬくむんだってね。やっぱりあなたは猫。

 気がつけば、みんなそれぞれに歩き、あなたはまだそこにいて、やぁと振り返ってみせる。本当にうれしそう。どうしてそんなに嬉しそうなの?

 人はみんな孤独だってアルじいが言ってた。
 だから優しくなれるんだってアルじいが言ってた。
 私も聞いた。あなたも聞いてた。みんな聞いてた。

 でもあなたは何も語らないね。怖くないの?

 本当に優しいね。ほんとにね。 Home&Photo


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