私季彩々
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2002年05月27日(月) 食品衛生レジュメ作成

 明日の授業のレジュメを作成。完全オリジナルは初めて。いつもネットから落としたものに加筆してるだけだからなー。うん、勉強になる。
 やっぱ、教わるより教える方が身につく。感心感心。

 ということで、食品衛生のレジュメ公開します。B5二枚分。いままで無断借用させていただいた方、感謝です。私の拙作を使いたいという奇特な方がいたら、是非是非御勝手にどうぞ♪

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食品衛生

《食中毒のあらまし》
 食中毒とは食品に起因する消化器障害である。集団発生の可能性が高い。伝染病とは異なり直接感染や空気感染の可能性が無い(例外あり)。
・化学性食中毒(自然毒)・・・誤った山菜、毒キノコ、毒魚など。
・細菌性食中毒(広義)・・・細菌に起因する食中毒。
  細菌性食中毒(狭義)・・・細菌自身の増殖に起因する食中毒
  毒素原性食中毒・・・・・細菌が産生する毒素によって引き起こされる食中毒
・例外的食中毒
  病原性大腸菌
   極少数の菌数でも発症の可能性があり、直接感染も起こりうる。
   法定伝染病である赤痢菌とほとんど同じ毒素であるベロ毒素を
   産生して、重度の場合は尿毒症を併発して死に至る。
   近畿中国地方を中心に発生した集団食中毒が有名。
  小型球形ウイルス・牡蠣による消化器症状の主な原因と考えられる。

食品に起因する注目すべき話題
《耐性菌》
 本来有効な抗生物質に対して耐性を獲得した菌。世代交代の早い菌類は突然変異を起こしやすく、抗生物質を多用するとほとんどの菌が死滅するが、わずかに残った耐性菌が急速に増殖する。より強い抗生物質が開発されているが、耐性菌の出現に追いつけない状況。
 医療現場ではMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの耐性菌の出現が問題視されており、従来の抗生物質乱用の風潮が見直されている。
 食品中に残存すると、人の細菌叢中に耐性菌を出現させる原因になる。
《牛海綿状脳症(BSE)》
 異常プリオンと呼ばれる感染性タンパク質によって起因する。ウイルスや細菌ではないので、抗生物質や抗ウイルス薬は効果なし。熱や化学薬品にも耐性があり一般的な方法では不活化が期待できない。牛から人への感染が報告されたのはイギリスで1995年。20万頭に及ぶ感染牛が報告されている。
 人では若年性クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)とよばれる。日本では脳の硬膜移植のためにドイツから輸入された硬膜(遺体から提供される)によって発症が確認された。国を相手にした医療裁判に発展。一般に発症までには20年以上かかり、数十年ともいわれている。しかし近年イギリスで20代前後での発症例が相次ぎ、新変異型CJD(vCJD)として注目されている。原因物質はBSEと同じ異常プリオンによるとの疑惑が非常に高いがまだ確定したてはいない。
 牛での危険部位は脳、脊髄、眼、回腸遠位部とされ、他の部位や乳は安全。危険部位は全て廃棄されている。牛の潜伏期も3〜6年以上と長いため発見は困難だが、現在では2段階の免疫検査によって全頭での陰性を確認の上出荷されているので食品としての問題は無い。
 症状は神経症状で、脳がスポンジ状に変性する。治療法は確立していない。


《細菌性食中毒》
 胃の酸性環境を生き残るために10万以上の生菌数が必要。生き残った菌が腸で増殖して消化器症状を引き起こす。その為、発症には時間がかかり、主徴は下痢。加熱処理で予防可能。
●サルモネラ
 日本で最も多い食中毒。卵で多発したため、賞味期限の表示が義務付けられた。割れた卵を放置したり、とき卵をすぐに調理しないなどが危険。動物の腸管にも存在。爬虫類には常在することが知られている。
●腸炎ビブリオ
 海水中に普通に存在するため、海産魚で発生。調理したまな板や包丁からその他の食材に伝播することもある。1〜3%程度の塩分濃度を必要とする好塩性なので、真水でよく洗うことが予防につながる。
●カンピロバクター
 腸管由来といわれ、肉製品などで発症の可能性がある。発症までに長時間かかるのが特徴で原因の特定が難しいといわれる。原虫なので、一般の抗生物質は効かない。

《毒素原性食中毒》
 細菌の産生する毒素によって起きるため、食品中に毒素が存在すれば生きた菌は必要ない。すでに毒素が存在するため、発症は早く、嘔吐を主徴とする。
◎黄色ブドウ球菌
 菌自体は熱処理で死滅するが、耐熱性毒素を産生するため、一度菌が増殖した食材は加熱処理をしても食用不可。化膿巣などに存在。耐塩性があり10%以上の塩分濃度でも増殖可能。食中毒の中で最も困難なもので、雪印の牛乳による食中毒の原因となった。
◎ボツリヌス菌
 海産物由来で特に海泥に存在。嫌気性のため、魚などの漬物で生じる例がある。北海道では「いずし」で多発したことがある。単位あたりではフグのテトロドトキシンよりも強力。神経毒。
 近年顔の皺をとる目的で顔に注射する応用例が広まっている。

《細菌性と毒素性の性質を併せ持つ芽胞を形成する土壌菌》
 芽胞とは、乾燥等によって環境が悪化した際に細菌がとる形態。乾燥や熱に耐性があり、煮沸で死滅しない。加熱後に温度がなかなか下がらないスープやカレー、チャーハンなどの作り置きで増殖する例が多い。ホテルのバイキング料理などで多発するのはほとんどこのタイプ。予防法は十分な再加熱。調理後の保存する場合は小分けにして、冷却が速やかにすすむように配慮すること。土壌に普通に存在するので、野菜類には付着していると考えたほうが良い。毒素の産生も行う。
○ウェルシュ菌
 嫌気性のため、煮沸などによって空気が逃げた大量調理のスープ類で増殖する。大きな食中毒事件になることが多い。
○セレウス菌
 好気性のため、チャーハンなどの炒め物が原因食品となる。 Home&Photo


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