私季彩々
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| 2002年04月20日(土) |
オスバンにオキシドールにエタノール いつまでたっても私は消えない |
最近どうも仕事がうまくこなせません。細かいミスがどうしても減らない。多少自信を持っていただけに、結構ショックが尾を引いてしまいます。
ビールを作っていたポリタンクを洗いました。中はちょと酸っぱい感じの匂いが充満してて、仄かにフルーティー。香的にはなかなか良いものです。沈殿した酵母の澱を少し保存しました。ビール酵母は最近健康食品として静かなブームらしく、ビタミン豊富で人気が有るらしい。健康を考えた食事などした事もない私だけれど、実はいろいろやってみたいことあるんだよねーー。専業主夫だったら結構いい線いくと思うのだけれど。でも掃除は駄目。
水を一杯に入れて漂白剤をいれる。塩素系の匂いが鼻につく。手にも少しかかったらしく匂いが取れない。ついつい嗅いでしまう。私はこの匂い嫌いじゃない。
一応外科実習というものをした事がある。腕を洗い、手の爪までを念入りにブラシで洗う。汚れた水が手に落ちてこないように、洗浄中は常に肘よりも手を上にする。オスバンとオキシドールに手を通す。 アルコール綿で手を拭いて乾燥する。 蒸気滅菌した手術着を着せてもらう。滅菌した帽子をかぶる。滅菌したゴム手袋を手にする。 これで一応完全防備となる。清潔というのは対象に菌を移さないことであって、汚れきった自分の体を遮蔽するということ。ブラシで手を洗いつつ、自分が汚れている事を認識する。そんな感じだった。
アルコールや漂白剤はそれ自体が強力な殺菌効果がある。一部の菌体などを除いて完全無欠な無生命状態だ。宇宙空間に匹敵する清浄な状態といえなくもない。その香が、汚れて生きている私から立ち昇る、この矛盾。 色褪せた光が満ちる手術室、薬品庫。純度99.9%以上の物質が、絶対に混ざる事を拒否しながら、ずらりと並んでいる。一度取り出されたものは決して戻る事はない。純粋とは穢れを許さない。頑ななまでに非情。
まだうっすらと塩素臭が残っている。でも結局は消えていって、私の皮膚には再び細菌が戻ってくる。私の皮膚を守ってくれているのはこの菌たちだ。その菌を私は平気で殺している。知っていながらその匂いを好きだといってしまう。
人間臭さを除いてしまうことに憧れを抱いている。でもそんなのは全然魅力的でないことも知っているというのに。ああ矛盾だらけ。そんな恋愛、続くわけもない。
オスバンにオキシドールにエタノール いつまでたっても私は消えない
「消毒液と白衣が似合う」そんなのは誉め言葉じゃない わかっているの?
純度99.9% 孤高の色はサラサラの白
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