私季彩々
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夏のスニーカーであるくには滑るのも当然だけれど、何よりかっこ悪い。そろそろ買わなきゃと思いつつ貧乏な私は先延ばしにしていたのだが、下駄箱の中から去年の一品を発見。かなりくたびれてはいるけれど底はまだまだいける。ことしもこれでもたせてしまおう。 そういえば良く行くスーパーに靴の修理屋がある。革靴やブーツなんかは底を変えたりして長く付き合えたりするのだろう。私もイギリス紳士のようにいいものを手をいれて長く使いたいと思いつつ、初めのハードルすら越えられないでいる。安物買いでそれすらも使い潰している。ま、いいか。
今日当たりからは真冬日ということで、路面はしっかりツルツルだ。溶ける様子もないから予期せず滑る事もない。しっかり凍ってくれた方が大丈夫なのだ。
車道はタイヤがツルツルに磨き上げてテカテカ。歓声を上げているのは明らかに観光客。すすきのは酔っ払ってすっ転んでいるおじさんが多数。 歩道はいくぶんでこぼこが残ったまま凍っている。ロードヒーティングはまばら。でこぼこは、まだざく氷だった頃の靴跡だろう。ヒールの後も少々残っている。靴跡に溜まった雪がまた踏み固められて色合いの違った氷になる。幾層にも重なった足跡が繁華街から魚河岸前、学校の通学路と延々と連なっている。 様々な生活を織り成す人の足跡は交錯して連続している。冬はその足取りも閉じ込めて、ゆっくりとその層を載せてしまう。 毎日通る道には私の足跡も消えずに残っているのだろう。頬を真っ赤に染めた女の子も、この寒空の下ギターを掻き鳴らしていた男の子も足をこの氷の上にのせていたはずだ。厳寒の中、道を磨いて、雪降る中、足型をとられて。
春になっても道の氷は踏み固められた真中を残して端から溶けていく。積み重なった足跡はそう簡単にはとけない。氷のコントラストは道を歩いた重さの証ということになるのでしょうか。
幾重にも足跡封ず凍り路は裸足で生きる人在るを知る
教会へ辿る雪道跡絶えず 罪あるを知る人在るを知る
雪跡に靴重ね行く吾の横を駆ける少女のマフラーの赤
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