私季彩々
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2001年10月24日(水) 音消せど光るナンバー壁染めて 闇に隠れし我を捕らえる

 学生さんの机の上に、携帯電話が3つ充電中。男も女も、みんな机の上に乗っけている。さすがに着メロこそ鳴らないが、バイブレーションだって机の上に乗っけておけばいい音が鳴る。バイト先の昼休みも、どの女の子もメールを打っている。

 私は貧乏なので携帯を持っていないが、今時珍しい。そんな私も困った事が2回ほどある。一度は飲み屋で隣に座ったおもろい男女二人と意気投合した折に、電話番号の交換を出来なかった事。これは痛かった。もう一度飲みたい。もうひとつは、公衆電話とか出先の電話からだと電話に出てくれないことだ。かけている相手がわからないと、無視されてしまう。間違い電話などは許されないわけだ。
 そんな目くじら立てなくても、と思うのだが、そうは言ってられないほど悪戯電話やナンパ電話がかかってくるらしい。まぁ、あれだけみんなが電話をいじっていれば、そういうことになるのかもしれない。

 そんな中、固定電話の立場は危うい。インターネット専用という人は少なくない。私に言わせれば、あんな高い料金の電話で10分と話す気が知れないのだが、相手がそれしかもってないとなれば、合せざるを得ない。全く迷惑な話だ。電話料金を見ると、通話料のほとんどが携帯電話相手だったりする。

 携帯とは相手に対してかかるもの。固定電話は場所に対してかかるもの。第一声は”今大丈夫?”か”今どこ?”だ。どこにいるかわからない相手に電話がかかる。この違和感にさいなまれている人は、もはや”古い人”ということだろう。

 留守番電話のやり取りに涙していたドラマも、いつしか走りながら会話する時代になった。空間を越えて走り出した二人が、同じ場所に着いて電話を切る。誰にも邪魔されない、誰がでるか保証されたツール。そんな時代に恋愛の形も出会いの形も大きく変化した。
 そういうわけで、私はその変化に取り残されているわけです。でも、特定の空間を示す番号のもつドラマ性も悪くないなと思う。黒電話時代とまでは言わないけれど、ボタンが光るプッシュタイプのFAXフォンを最近もらって使っています。

 諳んじた番号主は去りにけり かつて訪ねた窓を見上げて 

 ”お帰り”だけ言いたい私は古い人 いつでもつながる電話じゃできぬ 

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