私季彩々
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夜風が冷たくて窓を閉めようとすると、満月が浮かんでいた。やや西向きに開く窓からみる満月は、ビル頂上の赤色灯に程近い。満月の夜は月が時計の短針と同じ動きをするわけだから、もう結構遅い時間だ。
満月。海は大潮。浜辺で暮らしていたなら潮騒の音と月をもっと身近に感じられることだろう。生活の中に月を入れられたら、とても豊かだと思う。 ”今日は満月だから潮がひくべやぁ” ”満月だからまだまだ仕事できるぅ、月明かりは明るいもんだべ” ”月が明るいとイカこないんだ、月に引き寄せられんかな、連中は”
満月の夜に変身する狼男。女性の生理。街で口説く男も、満月の夜はお盛んだとか。人の生理は多分に月に支配されている。明るすぎる月はどことなく不吉で不安を駆らせるもののようで、本能的なものを呼び覚ますようだ。すすきにだんごにうさぎさんという三点セットがそろえば微笑ましいけれど、夜一人でじっと満月を見上げれば・・・・。
いつの頃か忘れてしまったけれど、夏の暑い盛りに見事な黒い鯉があぜ道脇の池で泳いでいた。何歳なのか、悠然と。感嘆していたのだけれど、そのうち、夏の暑さもたたってボーっとしてきた。鯉の立てる波紋が、頭の中にまで伝わってきてゆらゆらした。その日の夜も満月だった。何故か満月をみると、その時の烏鯉(カラスゴイ)を思い出します。
今宵は満月。月とともに暮らしていた頃の暦では、十五夜なのでしょうか。
幾歳の惑いを映す烏鯉 揺らぐ水面は十五夜の月
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