私季彩々
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| 2001年06月08日(金) |
天上のレシピ(トムラウシ山紀行/回想録) |
人間観察などというといかにもうがった見方だが結構楽しいもの。山の中はそういう俗な事柄から離れに来てるようなものだけど、シーズンとなれば賑やかでそうも言っておられない。山好きを自認するようになると、周囲が”あまりに思慮がない!”と下界よりもいらいらすることになる。ここはおおらかに愛すべき仲間を眺めるのが精神衛生上よろしい。 そう思うといろいろ楽しいことがある。なによりみんな素直で優しくなっている。お互いいたわって登ろうという思いやりが感じられる。荷物を代わりに持っている男の子。体調を崩して泣いている子を支えている仲間たちなど結構いろんな人がいる。子供たちの元気さにひぃこらいっているおとうさんも微笑ましい。 と、ひげを生やしたいかにも仙人らしげなおじさんが、背中によくみる金色のどでかいホーロー鍋を背負ってやってくる。次のお兄ちゃんはザックより大きな袋に白菜やら玉葱やらが覗いている。次のおっさんはこの炎天下、新巻鮭を2本抱えている。ヒサゴのコルで座っていた私は青い大雪の風景に通り過ぎるこの面々を桃源郷へ向かう貴人のように見送ったのであった。 その後、南沼はかぐわしい味噌の香りにつつまれた。それも2団体。もう1団体からはなにやら怪しげな声が聞こえる。話によると団体登山のポーターとして雇われた外国人とのこと。お客は頂上を目指しており彼らはその日本人の為に石狩鍋を作っているそうだ。大雪の山の中、異国の方々が作る石狩鍋。まさに天上で食す至高の料理ではなかろうか?
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