私季彩々
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朝の森歩きをしようと思って夜から森の駐車場に言って仮眠を取っていた。 私は車で寝るのが結構好きで布団や寝袋をいつも積んでいる。テントで寝るのと似ていて周囲の音が柔らかく入ってくるのが好きだ。 けれどそれは風の音や雨の音の話、まぁ許せても遠くを走る車の音。突然の人の話し声なんかどきっとしてしまう。今回はドアを叩かれたのだから随分と驚いてしまった。 と、懐中電灯で中を照らされる。すると照らされるほうからは外が見えない。鼻のみが浮かび上がった顔は表情のない人形に覗き込まれたような現実味のないものだった。 窓をおろすと警察官。わ。やっぱこんなところで車中泊はいけないのだろうか? 住民から通報でもあったか? ”お宅の後ろのナンバーとれかけてるんですが・・・” どうやら後ろのナンバーについている封印がないとのことだ。とすると、盗難車とかの嫌疑がかかるらしい。おまわりさんは私を刺激しないように鳥の話を取り混ぜながら柔らかく免許証の提示を求めた。彼のもっていたメモにはすでに私の名前が調べられていた。 朝にはまだ遠く、森は静かなままだ。車はふたたび私だけとなった。こんなところでも、社会は私を管理してくれているということかな。 札幌の街明かりで空はほのかに明るく、厚く垂れ込める雲はうっすらと染まっていた。 私はやはりその空の下にいた。うざったくもあるけれど少しだけ安心したような。 ほのかに、、ほのかに悔しかった。
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