私季彩々
DiaryINDEXpastwill


2001年04月21日(土) あの猫は今・・・

 今日は急に冷え込んだ。外に出て気がついたのだけど、戻るのもめんどくさい。1枚脱いだセーターは置いてけぼりの恨みを残し、我が身は寒さに震えた。そういえば、あの日も半袖の白衣がまだ早い頃だった。

 もう6年も前の話だが、4月の第三木曜日に初めて猫の避妊手術をした。その時別のグループの猫が問題だった。その猫は某教授の飼い猫だったが、いいかげんなことにお腹を開けると子宮がやけに大きい。おいおい、そんなことは聞いてないぞ。と、中にはもう生まれんばかりの子猫が4匹入っていた。
 こういう場合はそのまま安楽死となるのが普通だ。なにしろ引き取り手などいない猫だ。考え方もあろうが獣医の立場で考えるとそうなるだろう。が、それはまだ卵の女学生。帝王切開と相成った。これには結構批判も多かった。

 母猫から完全に離して子猫を育てるのは大変だ。初乳を手に入れるのも一苦労。授乳も数時間おき、排便も刺激しないといけない。1月弱は付きっ切りとなる。保温器代わりの白熱球の明かりの中、彼女彼らはすくすくと育った。が、一番大きいのが下痢をして死んでしまった。
 それからが大変だった。飼い主探しとなるとそう簡単には行かない。生ませた以上は責任を持って育てないといけない。結局2匹は学生の間で何とかすることになった。その1匹は私の友人が引き取った。

 その猫を飼っていた彼女は大家さんにばれて追い出されそうになったが、何とか説得して礼金を払って飼いつづけてくれた。今では彼女にとって何にも替え難いパートナーとなっている。たまたま生きた命が素敵な力を持った。本当にうれしいことだ。
 その猫宛にこの時期に写真集を贈っている。気がつけば、送り先は札幌から広島へと変わった。猫をとても可愛がっていたという彼女のお父さんの訃報が届いた。

 去年はいろいろあって送れなかったけど、生まれてすぐの写真が2枚手に入った。去年の分をあわせて6冊目の写真集となる。私にも6年の時が流れたということだ。

Home&Photo


とんと |MAILHomePageBBS

My追加