■■■ ぽっちーの独り言 ■■■... pocchyland presents

 

 

何がそうさせてしまったのか・・・長野編 - 2005年07月12日(火)

今日は約1年振りの長野出張である。朝6時50分に家を出て長野駅到着が9時50分。丁度3時間の長旅であった・・・。長野のお店が本格的に動き出すことになり、現地にてクライアントとシェフを交えての具体的な打ち合わせと、諸官庁の関連条項の詳細確認の為の役所回りがメインである。

今回の出張は余りにもいろいろな出来事があったので時系列に綴った方が良いのか、内容的にまとめた方が良いのか、この時点(日記をまとめている今です)で迷っている。ネタ的には1週間分は持つ位のことが盛り沢山にあったので迷いに迷っている。この日記は1日ひとつだけしかアップ出来ないので、こういう時に困ってしまうんだよね。

それで今回の出張中の出来事を時系列ではなく、内容的に大きく分けて二日間に渡って綴ってみることにした。



第一章 <序章としての思い出・・・>

打合せと役所回りが終わり、長野のお店のシェフとサラリーマン時代に携わったお店へ行って来た。シェフとはこれまであまりゆっくりと話しをする機会がなかったので、互いをもっと知るうえで丁度良い機会だからメシでも食いながらゆっくりと杯を傾けようと思ったのである。

このお店は1年前の出張の際も立ち寄り、嬉しさと懐かしさと、歯痒さともどかしさを感じたのであったが、そう感じながらも携わった一人としての感慨に耽る余裕と気持ちを持ち合わせていた。何故ならこの仕事は本当に楽しかったし、感慨深い思いが余りにも在り過ぎて忘れることが出来なかったのである。もう彼是約10年の歳月が流れたことになるのだが、企画担当としてショップコンセプトを考え提案した当時のことが未だに走馬灯の如く蘇ってくるのである。いろいろな人々との出会いがあり、生涯忘れることの出来ない仕事でもあった。

だから長野に出張の際は殆ど立ち寄っていたのである。そこで当時のことを思い出しながら至福のひとときを堪能していたし、更なる飛躍と頑張りに期待をしていた。サラリーマン時代に担当したお店でこれほど立ち寄ったところはないだろうというくらいに行っていたのである。

でも・・・


第二章 <何がそうさせてしまったのか・・・>

前回もいろいろと気になることが多かったが、若き店長にそれを伝え改善を期待していたのであった。しかし、一年振りで訪れてみて失意、落胆、そして・・・

余りにも崩れてしまった全体像。いろいろな面に於いてそう感じてしまったのである。基本的なことが出来ていないというか、なんか違うんだよね・・・。残念だけど開店当時の良きイメージは消え去り、前回からも更に悪くなっているし、一体全体なにがそうさせてしまったのだろうか・・・?

例えば器の使い方。だし巻きを頼んで出て来たのは小さな器に盛られたはみ出しそうな大きなだし巻き。そして4つに切られただし巻きはとても乗りそうにない小さな取り皿。かと思えばほんの一口ほどしか摘まないものには必要以上に大きな取り皿が出て来る始末。だし巻きの時とは3倍ほどの大きな取り皿である。器自体も今時チェーン店の居酒屋でも使わないくらいにチープなものが目に付く。

調理場もホールも何も考えないで何となく流した仕事をしているというのが全て見えてくるもどかしさ。何を盛る為の器なのか?作ったものをどの器に盛れば良いのかを考えるのは調理場の人間の仕事で、それに対しての取り皿を選択するのはホールの人間の仕事であるが、基本中の基本を一切無視した仕事振り。これじゃ良い客は店のレベルが直ぐに分かっちゃうし、寄り付かなくなってしまうだろう。

コースターも出てこないからテーブルの上はビチャビチャになるし、大きなチップの入った器を平気で出して来る。こんなことは忙しいからとかというのは理由にはならないし、残念ながらお客様の方を向いて仕事をしていないということである。いつからこうなってしまったんだろうか?ここは町場の小さな個人店ではないのである。業界内ではトップの企業が経営するアンテナショップとしての位置付けだったはず。

しかし、中身はまるで町場の居酒屋である。店の雰囲気とはあきらかに異なる現実。お客様不在の店側の都合を優先した荒んだオペレーション。まともな客がそれを見たら激怒するようなことも罷り通っている始末である。最初にいろいろと感じて不快感を覚えたことはまあ我慢して許そうと思ったが、その後に見てしまった2点に関してはそれは出来なかった。普段手掛けているお店では絶対に在り得ないことだけに、余計に落胆してしまったのである。

下駄箱の棚にお通しと思われるものが乗った小皿。まさかここからお客様のところへ運ばれるの?または何処かから下げて来たものなの?例え下げて来たものだったとしてもそれを見たお客様はどう感じるだろうか?下駄箱に靴と一緒にそれが乗っている。食べ物と靴を同じところに置いているのは余りにも不衛生である。乗せられていた棚の段は違っていても双方共に剥き出し状態だし、こういう光景を見せられると全てに於いての不衛生さを感じることにもなるであろう。

この件は後で確認したら下の段を下駄箱として、上の段を下げ膳用に使っているそうであるが、例え下げてきたものとしても食べ物と靴を同じスペースに置いてしまうのは普通では考えられないし、ひょっとしたら一度に持って行けないものとかを一時的に置いて配膳をしているかもしれない。その光景は日常的に行われいて、それをお客様が目にしている可能性は大である。良いお客様はそれを見たら次からはまず来ないだろう。

トイレにしてもチェックなんかしていないから床はビチャビチャだし、使い終わったペーパータオルも床に散らばっている有様である。これじゃホントに町場の汚い居酒屋とかのトイレと一緒。女性用のトイレはあまり汚す人はいないだろうが、当然そっちもチェックなんかしていないだろうから、これが日常的に行われているとしたら怖いことである。万が一女性用のトイレも汚れたとしてそのまま放置されていたらそれを見たお客様はもう来ないだろう。

それなりに集客はしていたが殆どがサラリーマン。女性客が減ったのにはひょっとしてこういうことも起因しているのではなかろうか?こういう裏側的な部分での粗相を見てしまうと女性客はまず足が遠退いてしまうし、それを回りに言いふらすことになり大いなる損失を蒙ることに繋がるのである。

まあ、いろいろと大変なのは分かる。個室を増やして席数が倍以上になってもそれに伴ったスタッフ構成にはなっていなし、無理を承知でやっていることは直ぐに分かるけど、それがお客様に対して不快感を与えるのではかえって逆効果ということである。理想だけでは経営は成り立たないが最低限のレベルは維持して欲しかった。その一線を越えてしまった今、元に戻ることは不可能かもしれないね・・・


第三章 <内部事情はお客様には関係ない・・・>

あとから事情を聞くと体勢が変わってしまったとのこと・・・。それは企業体で運営しているところは大なり小なり出てしまう悪影響でもある。でも、それはお客様には一切関係のないことだし、それを如何にカバーするかが店を仕切る人間の使命と言えるだろう。その使命をまっとう出来ないのなら更なる努力が必要ということである。厳しい言い方かもしれないがそれが企業の看板を背負って店を仕切る立場の人間の最低限の使命。

確かに体勢が変わった経緯やその中身を知るに至って感じたことは当然の如く起こり得る現実と言えるのかもしれない。でも、それは店としてカバーしなければならないことであり、やはりお客様には一切関係のないこと。でも、怖いね・・・。いろいろな面に於いて効率を重視する余りに変えられてしまい、これまでの良い部分が消え去ってしまう。結果として客層も変わってしまうだろうし、それをトップが良しとするのならばそこで働く人間そしてはギャップを感じながらも従わなければならないもどかしさ。

でも、それを如何にカバーしていくのか?どうしようもない点に於いては仕方がないが、ちょっと考えて行動すれば簡単に分かったり、出来ることまで崩してしまっているのは悪循環としか言い様がない。こっちは働いている姿や表情を見れば直ぐに分かっちゃう。自分自身の許容範囲を超えたところでの激務と言えるのかもしれないが、それはお客様には関係のない事であり、それを如何に分からないようにするのがプロとしての仕事である。

店を出た後に行き付けだったBarに立ち寄ったら、そこのマスターもよく利用しているらしく、そのお店と店長の話になったのだが、私と同じことに気付いていたのである。意見は全く一緒で限界点を越えた中での仕事には無理があるということ。彼女自身が潰れてしまいかねないということである。


第四章 <多店舗展開の難しさ・・・>

当時店長だった方は多店舗展開と共に店を離れ全体を統括する職務となった。今は新店に掛かりっきりになっているからこのお店のチェックは出来ないだろう。多店舗化すると必ずこういう問題も出て来る。とある都内の蕎麦屋も2号店を出した途端に最初のお店が崩れてしまった。これは当然と言えば当然の出来事と言えるであろう。多店舗化の難しさはしっかりとしたチェーンオペレーションを構築出来るかどうかが問題なのであって、それが出来なければやるべきことではないと思っている。

店を出てから当時の店長がいる新店へ顔を出し、彼女をもっとサポートして欲しいとお願いをしてきた。本来はもう部外者であるから余計なことかもしれない。でも、どうしても店がおかしくなって来ている光景を目にしてしまうと開店当時のことが蘇り、黙ってはいられなくなってしまったのである。一店舗だけで廻していけば良い店になったと思う。でも、企業体としては欲も出るだろう・・・。新店だって以前も見た際に感じたが狙っている客層ではなく、当てが外れてしまっているのではなかろうか?


第五章 <終章としてのポッチーランドの思い・・・>

企業体の仕事は基本的に全てお断りしている。それは企業体の場合どうしても今回のように体勢が変わったり、担当責任者が変わったりするといろいろな面に於いて影響を及ぼす結果となる。そうすると店全体が大きく変わってしまうということで、今までシロだったものが突然クロとなってしまうのである。だからこういう仕事は怖いのである・・・

ポッチーランドの仕事は全てオーナーシェフの個人店。勿論法人化している店も沢山あるがあくまでも個人経営である。このスタンスは永遠に続けていく心算であるし、その基本が一緒になって店をつくり上げていく仕事をしていきたいということ。このお店も企業体でありながらそれを感じさせない良さがあったが、体勢が変わってしまうことによって店の全体像が大きく変化してしまう結果となった。それは働いている人間さえも変えてしまう怖さも秘めているということである。少なくとも本当に心からお客様を満足させたり、満足頂けるお客様が増えていくことは難しいのではなかろうか?

それを成就させるには働く者の意識というものが重要だからである。その仕組みをトップの人間が分からない限りは悪くなることはあっても良くなることは考え難いものと思っている。残念だけど今後は長野へ出張へ行っても、もう立ち寄ることはないのではなかろうか?



↑エンピツ投票ボタン
My追加



-




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail Home