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長野のお店 - 2004年06月26日(土)

今日は長野での打合せの為、久々に関東圏を出た。数日前の掲示板にも書いたがサラリーマン時代に長野に2年ほど住んでいたので土地感や地域性もある程度把握できている。

今回の案件は普通の家を利用し飲食店にしたいという案件である。普通の家といっても規模や造りは半端じゃない。普通というのは家屋として人が住んでいるという意味であり、見た目にはハッキリ言って豪邸だね。でも、違うのはよくテレビとかに出て来るただ金だけ掛けたセンスのない箱モノではなく、きちんと計算された中で造られた作品的な建築物である。

ロケーション的には国道から脇道に入り、更に一本入ってから小さな路地へ入った先にある。路地を入ると門構えと塀が見え、母屋と土蔵が並んで建っている。門を入るとすぐ横に茶室の待合みたいなスペースがあり、上りになっている路地を少し歩くと玄関がある。如何にもという大袈裟なものではなく、横珊のみのシンプルな格子戸で建物自体の品の良さが伺える造りである。

玄関を入ると正面には坪庭があり、右横に茶室と水屋が並び、左にはリビングやキッチンなどの生活スペースがある。坪庭の横を奥へ進むとメインの客間があり、2面を庭に囲まれたシンプルながら迫力のある部屋だ。庭は建築費と同じくらいお金が掛かっているというだけあって凄いの一言である。四方を塀に囲まれているので外の雑多なものは一切伝わって来ないし、どこかの山奥にでも行ったような清閑ささえ感じる。

外に出て庭や近隣を歩いてみたけど、塀を堺にした外と内での流れている空気の違いや時間の進み具合も違う別世界の空間であった。贅沢だけどシンプルで品格があり、落ち着ける雰囲気が漂っているね。

他の部屋も水廻りも全部見たが、こりゃいいねぇ〜・・・の一言。デザイナーとしては既に完成された空間なのでいじり様はないが、プランナーとしてはこれほど魅力を感じるものはないね。ここを店にしてみたい・・・。凄いものが出来るであろう・・・。

しかし、そうは問屋が卸さない。水廻りの問題や近隣対策など解決しなければならない課題が結構あるのと、これだけ計算し尽くして造られた建物を少しでも手を加えなければならないというのももったいないよう気がするし、飲食店として使えば紳士淑女だけじゃない人達の心ない行動で荒らされる可能性もある。また立地的に人目に付くことはなく、業態的に宣伝をするというのもイメージに合わない。そう考えるとここでの商売というものがどこまで現実味を帯びて実行出来るかということにもなってくる。

やってやれないことじゃないのだから可能性としてはかなりの魅力を秘めたものであることには違いない。充分に検討し結論を出すことになるであろう。




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