ぼそっ・・と独り言
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20年前の航空事故の特番を見ていて、思い出したことがある。
別にお盆だから・・ではないが・・・
2年前の冬、とあることで市民病院の夜間診療に行くことがあった。 診察を終えたが、時間外診療のため料金は後日支払いとのこと。 「来られる前に電話してから来てください」 と言われる。
翌日、薬袋を片手に、電話をかける。 2・3度呼び出し音が鳴って、相手が電話に出た。 「もしもし・・」 ちょっと間延びしたような、若い男性の声だった。 なんだか、体育館の中のような空間の音響で、遠くで子供たちの声が聞こえる。 イメージ的にどこかの保育園。 いったいどこに電話をしたかというようだった。 「安佐市民病院ですか?」 「違います」
電話のディスプレイには、相手先の電話番号が表示されている。 思わず薬袋の電話番号を確認する。(番号に間違いないよね・・・) 「815の15××にかけたんですが」 「そうですよ。」 「市民病院じゃないんですか?」 「さあ、番号変わったんじゃないですか」
断りを言って受話器を戻し、電話帳を引っ張り出す。 薬袋の印刷ミスかな・・ でもそれなら、ちゃんと訂正して渡すべきじゃない?
で、探し出した電話番号は、市民病院の代表番号 おまけに薬袋の番号で、さっきかけた電話番号。 病院の番号が変わるわけがない。
さっき出たのはいったい誰だ! 冗談にしてもタチが悪い (怒!) と、再度電話をかける。
一度ベルが鳴って受話器が外れると同時に喧騒のBGM え?
「安佐市民病院です」 てきぱきとした女性の声だった。 え????
大勢の話し声とアナウンスが流れ、あわただしい病院内部の様子。 どう考えても同じところに電話をしたとは思えない。
きつねにつままれるとは、こんなことだろう。
この話には、実はまだ前がある。 一時、末っ子が「うち(自宅)は幽霊屋敷」と言うほど、霊が集まっていた・・・らしい。 昼夜場所を問わず、見える聞こえる触ったで、非常に神経質な数年だった。 稲川淳二ばりの怪談話が延々とあって、シックスセンスよろしく見えたものだから、なおさら集まるらしい。
「夜になると隣の家の二階の窓の外に、いつも3体幽霊がいる」と言っていたので、多かれ少なかれ、どこにもいるのだろうけど。
その当人が、ある夏休み 店に手伝いに来ていて、自宅にいる姉に電話をかけた。
「もしもし」 出た知らない男性の声に 「すみません。まちがえました」 と電話を切った。 で、どこに電話をかけたかと、リダイヤルボタンで確認してみると、紛れも無い自宅。 「うちに知らない男の人がいる!」大騒ぎしていたので、代わって息子が電話。 出た娘に「誰が居るん」と聞く。 「○○江が遊びに来てるよ」
自宅にかけた電話に男性が電話に出た話で 「電話なんか鳴らなかったよ」 で、一旦電話を切ったが、すぐにかけなおしてきた。
着信履歴に、直前に店からの不在着信があったとのこと。 「電話がかかったけれど誰も出なかった」電話である。
その場にいた友達は震え上がってしまって、夕暮れ時、歩いて帰れないと言うので、早々に仕事を切り上げて、彼女を自宅まで送った。
市民病院に電話して、繋がった先は、どこだろうと想像する。
あの世に繋がる電話があるなら、話がしたいと望む人も多くいるに違いない。
Hiro
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