ぼそっ・・と独り言
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2005年08月13日(土) あの世への電話

20年前の航空事故の特番を見ていて、思い出したことがある。

別にお盆だから・・ではないが・・・

2年前の冬、とあることで市民病院の夜間診療に行くことがあった。
診察を終えたが、時間外診療のため料金は後日支払いとのこと。
「来られる前に電話してから来てください」
と言われる。

翌日、薬袋を片手に、電話をかける。
2・3度呼び出し音が鳴って、相手が電話に出た。
「もしもし・・」
ちょっと間延びしたような、若い男性の声だった。
なんだか、体育館の中のような空間の音響で、遠くで子供たちの声が聞こえる。
イメージ的にどこかの保育園。
いったいどこに電話をしたかというようだった。
「安佐市民病院ですか?」
「違います」

電話のディスプレイには、相手先の電話番号が表示されている。
思わず薬袋の電話番号を確認する。(番号に間違いないよね・・・)
「815の15××にかけたんですが」   
「そうですよ。」
「市民病院じゃないんですか?」
「さあ、番号変わったんじゃないですか」

断りを言って受話器を戻し、電話帳を引っ張り出す。
薬袋の印刷ミスかな・・
でもそれなら、ちゃんと訂正して渡すべきじゃない?

で、探し出した電話番号は、市民病院の代表番号
おまけに薬袋の番号で、さっきかけた電話番号。
病院の番号が変わるわけがない。

さっき出たのはいったい誰だ!
冗談にしてもタチが悪い (怒!)
と、再度電話をかける。

一度ベルが鳴って受話器が外れると同時に喧騒のBGM
え?

「安佐市民病院です」
てきぱきとした女性の声だった。
え????

大勢の話し声とアナウンスが流れ、あわただしい病院内部の様子。
どう考えても同じところに電話をしたとは思えない。


きつねにつままれるとは、こんなことだろう。



この話には、実はまだ前がある。
一時、末っ子が「うち(自宅)は幽霊屋敷」と言うほど、霊が集まっていた・・・らしい。
昼夜場所を問わず、見える聞こえる触ったで、非常に神経質な数年だった。
稲川淳二ばりの怪談話が延々とあって、シックスセンスよろしく見えたものだから、なおさら集まるらしい。

「夜になると隣の家の二階の窓の外に、いつも3体幽霊がいる」と言っていたので、多かれ少なかれ、どこにもいるのだろうけど。

その当人が、ある夏休み 店に手伝いに来ていて、自宅にいる姉に電話をかけた。

「もしもし」
出た知らない男性の声に
「すみません。まちがえました」
と電話を切った。
で、どこに電話をかけたかと、リダイヤルボタンで確認してみると、紛れも無い自宅。
「うちに知らない男の人がいる!」大騒ぎしていたので、代わって息子が電話。
出た娘に「誰が居るん」と聞く。
「○○江が遊びに来てるよ」

自宅にかけた電話に男性が電話に出た話で
「電話なんか鳴らなかったよ」
で、一旦電話を切ったが、すぐにかけなおしてきた。

着信履歴に、直前に店からの不在着信があったとのこと。
「電話がかかったけれど誰も出なかった」電話である。

その場にいた友達は震え上がってしまって、夕暮れ時、歩いて帰れないと言うので、早々に仕事を切り上げて、彼女を自宅まで送った。




市民病院に電話して、繋がった先は、どこだろうと想像する。

あの世に繋がる電話があるなら、話がしたいと望む人も多くいるに違いない。

Hiro


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