ぼそっ・・と独り言
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非常に、不思議なバイクがいる。
壊れる時は、いつも「うちの店まで来て」壊れてくれるバイクである。 こう表現すると、なんだか聞こえが悪いが、一番トラブルがなくて済む。
何年も乗っておられるが、一度もレスキューでトラックに積んで帰った事がない。
オーナーが冗談交じりで、 「ここまで走ってきて息絶えて・・」と話しておられたが。
そう言うのが何度かあると、なんていいバイクなんだと・・。 壊れてしまった事を文句とせずに、オーナー自身が一番バイクに感謝している。 この気持ちは非常に大切だと思う。
トラブルがないに越した事はないが、それでも、最小限度。 大難は少難。少難は無難。 致命傷になるほど大きく壊れる事もない。
オーナーは、よくメンテナンスをされる方で、いつもきれいにしておられるし、毎日のように乗ってもおられる。 だから、些細な変化もすぐ感じられる。
「数日バイクを磨かなかったら、何か機嫌が悪い」、と・・・ 「掃除した後は、エンジンのかかりも違うし、まるでバイクが生きていて感情を持っているようだ」、と話しておられた事もある。 オーナーがそう感謝しているから、バイクもそれに応えているように思う。 (信じる信じないはともかく、機械と気持ちを通じ合う事は出来る)
実はこのバイク、前の持ち主とは、そりが合わなかった。 人がバイクを選ぶように、バイクも人を選ぶのである。
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