Epitaph


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2002年11月18日(月)Mission Unbelievable:2

原付に乗ったら左側抜けてくでしょ。バイク(非原付)乗りという人種は自分より速い存在を許さないのかどうかは知らないが、それまで車の後ろをトロトロ走っていたくせに俺が左から抜いた途端、追いかけてきて煽ってくる大馬鹿がたまにいる。今日は二人乗りのスクーターが追いかけてきた。

そういう奴は大体すさまじい加速で俺を抜き去り、そのまま空でも飛ぶのかというくらいの勢いで走り去って行くパターンなのだが、今日の馬鹿は俺の真横につけて寄せてきやがる。10cmくらいまで寄って来られてかなり焦ったが、前にバスがいたので左から抜けて逃げる事が出来た。どうやら今日の奴はホームラン級の馬鹿らしい。


そこから1km程走り、駅まであと数百メートルというところで後方からとんでもない勢いで走ってくる黒い影が。さっきの馬鹿だ。次の瞬間はもう真横にいた。肘を突き飛ばされ、ド派手にスッ転ぶ。

※1秒後 (マジでこんな事やる奴いるか?映画じゃねんだよオイ。んじゃナニか?俺は100万人に一人のキチガイに会っちまったっつーのか?なんで俺がこんな目に遭うんだ?)
※2秒後 「なあにやってんだゴラァァァ!!!」

起き上がる前に怒鳴りつけていた。スクーターを歩道に止めて走り寄ってくるキチガイ。トドメを刺されるかも、と少し思った。なにしろ相手はキチガイだ。しかし怒りの方が大きかった。
エイドリアン号の下敷きになった右足をどうにか引っぱり出して立ち上がり、さらに怒鳴る。相手がメットを取っていたら殴っていたかもしれん。馬鹿の言い訳を無視して1〜2分まくし立てた後、ようやく「これ動かねえんだよ。そっち寄せろよ。俺は足が痛いんだよ」と言って歩道に撤去させる。エイドリアン号はエンジンはかかっていたが車輪が全く回らないという異常な状態だった。


歩道に女が一人立っていた。この馬鹿の連れらしい。「あんたこいつがワザと当たったの見てたよな?」と聞くと「私逆側向いてて・・ホントに見てないんです。見てたら言ってます」とか抜かす。こんな馬鹿と付き合うくらいだから実際見てたところで何か言ったかどうかは怪しいが。とにかくこいつは使えん。
「あっそ。んじゃとりあえず車検証出して」と言うと、馬鹿は「なんでですか?」とまるで理解できてないようなので「いや、逃げられたら困るんでね」と判り易く言ってあげると、どうやらムカついたらしく「んじゃ鍵持ってて下さいよ」と言って俺に突き出した。怒る権利すらない事も理解できていないらしい。

交番は目の前。人がいないのでテレビ電話のようなもので呼び出す。一通り説明した後、さらに馬鹿を問い詰める。
「当たったらどうなるかわかりますよねえ。目測がどうこう言ってましたけど・・危なかったら無意識にでも間隔取るもんですよねえ。道はあんなに広いですよねえ。な・ん・で・当たるんですかね?ワザとだからだろうが!あ゛あ゛??アホな言い訳並べてんじゃねえぞゴラァ!」などなど。
さっきの女は嫁で、この馬鹿は32歳らしい。いい年こいてコイツは・・馬鹿は一生治らんというのは真理だ。

どうやら俺のキレっぷりはテレビ電話で警察に生中継されていたらしい。警官が来るなり「ケンカしてたんだって?ダメだよ〜そんな事したって何にも解決しないんだから」と言われる。「いや別に殴り合いしてたわけじゃないですよ」と答え、成り行きを説明する。「どう考えてもワザとなんですけど」と言うとアホ警官は「いや、とりあえず結果的にぶつかって転んだ事が事実だから」とかコイててもう萎え萎え。すぐに救急車を呼ばれ、病院に強制連行。俺様抜きで検証を行うらしい。負け確定か。


手首、膝の打撲、擦り傷。くるぶし下の火傷。右足がエイドリアン号の下敷きになっていた時に靴に何か引っかかっている感覚があったが、その時どうやら相当熱い部分に触っていたらしい。今回も骨は折れていなかった。お父さん、お母さん、丈夫な子に産んでくれてありがとう。いやマジで。
交通事故の急患は保険が利かない。会計で「43000円になります」とか言われる。もちろんそんな金はないので「保険屋に連絡させます」と言って出る。あっても払わなかったけど。

警察に電話すると「今から来てくれ」と言われ、ボロボロのスーツのままタクシーで警察へ。馬鹿と再会。「相手の人が謝りたいからって待ってるよ」と聞いていたのだが謝罪のセリフはない。つーかそんな事はどうでもいいのだが。ほとんど相手をせず警官の所に向かう。
病院で待たされている間に冷静になり、痛みが増していた。もうとにかく帰りたかった。そんな状態で「相手の処分どうする?」と聞かれて「死刑以外ないでしょ」なんて冗談を飛ばせるわけもなく。(わざとだ、つっても証人もいねえし時間掛けても何の得にもならん)とこの時は考えてしまい、「お任せしますよ」と答えてしまう。

事情聴取を終えて廊下に出ると馬鹿がまだ待っていた。問い詰めるパワーももうない。「スーツ、これないと困るんですけど。保険出るんですかね」と言うと「保険屋が出さなくても弁償させて頂きます」とか言う。ふーん。次に「原付も靴も・・財布まで傷ついちゃってるんですけどねえ」と言ってみると「とりあえず保険屋に連絡しますので・・」だと。もう逃げ腰かい。こんな状態じゃ念書を要求してもどうせ書かないだろうから言うのをやめた。


エイドリアン号をバイク屋に引き取りに行ってもらっていたので、とりあえず状態を聞きに行く。店長は「よくその程度で済んだね」と驚いていた。ボロボロのエイドリアン号を先に見ていた店長は、俺がもっと大怪我したと想像していたようだ。それくらいひどい状態らしい。「直りますか?」と聞いたら「あれを直すのはバカだ」と言われる。「保険が・・まあ8万、よくて10万くらいか。それだけかけても直るかどうか」との事。わずか3年。短い間だけど世話になったよ・・。

会社は当然休み。家で休んでいると夕方に馬鹿が茶菓子を持って来た。当然家には入れず、玄関先でそのまま話す。バイク屋で聞いた話を伝え、「スーツもあんなだし・・財布も安物ですけど大事な物なんですよねえ・・靴もバッグも・・全部弁償してもらわないと困りますねえ」と言うとまた「まず保険屋の方でですね」とか言ってる。「あんた昼間に保険出なくても自分が出すつったでしょう」「あんな事しといてねえ・・足痛いし傷も残るし」と攻撃を始めると「前向きに検討させて頂きます」「誠意を持って対応させて頂きます」の繰り返し。ダメだこりゃ。呆れ果ててしまい「誠意誠意って羽賀研二かオメーは?ずいぶん不細工な羽賀研二だなあこりゃアヒャアヒャヒャヒャ」・・と突っ込むチャンスを逃がした。
しかしもうちっと嘘っぽくない台詞を吐けないもんだろうか?まあ体当たりで原付跳ね飛ばすような馬鹿だからな・・。死ねよマジ。


・・厄年って24じゃなかったっけ?