ささやかな日々 / 浅岡忍

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2020年05月25日(月) 
朝の支度をしていると、夜明けの写真を撮る前にあっという間に日が昇ってしまう。そんな日が続いている。夜明けがそれだけ早くなっている証拠。夏が近いんだなあと実感する日々。
週末は展示会場へ出かけた。店長さんと久しぶりにゆっくりお喋りする。最近わからないということを分からないと正直に口に出すことが躊躇われる、といった話だとか、写真の話をこれでもかというほどたくさんした。おかげで在廊時間はあっという間に過ぎて帰る時間に。
昔暮らした町を、今改めて、こうして訪れてみて。ここは私の場所ではなかったなぁと思う。10階の北向きのあの部屋。今もあるけれど、今一体誰が住んでいるのだろう。私はあの頃、毎日のようにベランダから下を見つめ、ここから落ちることができたらどれほど楽だろう、と思っていたのだった。
あの時飛び越えなかったから、私は今ここにいるのだ、ということは分かっている。でも、何だろう、不思議だ。あの時何故、私はぎりぎりのところでいつもあの柵を飛び越えず生き延びていたのだろう。今思っても不思議でならない。そのくらい、追い詰められ、どん底だった。

カブトムシの幼虫は順調に蛹になっていっている。息子は毎日のようにチェックし、観察日記を記している。そんな彼の様子が愛おしく、つい、彼の日記を読んでしまう。まだひらがなも微妙に間違うお年頃。それでも、彼のどきどきやわくわくが溢れ出んばかりの文章で、つい微笑んでしまう。

この間、犬の散歩に息子と出掛けた折、蛇苺を見つけた。息子に教えてやると、「うわ、これ食べれるの?!」と。早速紅色の実を摘み始める息子だったが、彼が摘むそばから犬がわしゃわしゃと彼の手から実を食べてしまうという具合で。「ねぇねぇすごく好きなんだよきっと、美味しいんだよ。よかったねー!」と犬の頭を撫でながら「でも僕も食べたかった」と残念そうにぺろっと舌を出す息子だった。

そろそろいい加減次の展示の準備をせねばなるまい。しかし次の展示はパネル貼り作業がたくさんあって、どのタイミングでパネル貼りをしようかと迷っているうちに日が経っている。明日明後日くらいには、いい加減取り掛からねば。

窓を開けていると夜風が実に心地いい。静かだ。どこまでも潜水してゆけそうなくらい深い夜だ。


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