catch A wave
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MAIL
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2007年02月21日(水) ■ |
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ユメノアト。 |
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「貴女は、例えば、足に手を触れてるとか、 腕枕をしてくれるとか、 お腹にちょっと手を乗せてるとか、 少しでも肌が触れていれば安心できるんだろうね。 人の、温もりと愛情に飢えているものね。」
バーのマスターがそう言い終えて、笑う。
「そうですね。でも、腕枕をして欲しいとか、 抱きしめていて欲しいとか、そういうんじゃなくて、 ただ、手を繋いで眠ってくれればそれでいいかな。 目が覚めた時に離れていても構わないから。」
マスターに真っ直ぐ言い終え、同じく笑う。
目の前で柔らかなキャンドルの火が揺れ、 お気に入りの紅いカクテルがキラキラと輝き、 その向こう側で父親のようなマスターが微笑む。
そんな風に朝を待つ日もある。
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2007年02月24日(土) ■ |
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ユメノマタユメ。 |
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意識的なのか、最早、習慣化されているのか、 愛しい人は片腕を広げて、ベッドに転がる。 あたしがその腕の中にすっぽりと、 収まるのを、待っているかのように。
ご主人様にジャレつく猫のように、 広げられた腕にジャレついてみた。
傍に居ることに安心したのか、 それとも睡眠欲の限界値なのか、 それは定かではないにしろ、 愛しい人は小さな鼾を立て始め、 暫くすると完全に眠りに落ちた。
「腕が痺れた・・・」
そう寝言のように呟くので腕から頭を外す。 あたしの心の声が聞こえたのか手が伸びてくる。 今度は手を繋いでから、再び眠りを貪る。
そんな姿が愛しくて、何度も、何度も、 眠る愛しい人の、こめかみに唇を寄せた。
ふいにマスターの台詞が頭を過ぎる。
人の温もりや愛情や安らぎに飢えてるのは、 あたしだけではないのかもしれないと、 横で眠るその人の顔を見ながらそう思った。
「彼は貴女に癒されたいんだよ」
前に聞いた知人の台詞が頭を過ぎる。
急に愛しさが込み上げてきて、 眠りから現実世界に引き戻したい衝動に駆られるが、 ぐっと堪えて唇を唇に寄せ、 横で眠る愛しい人をただただ眺めていた。
そんな風に、朝が来ないのを願う日もある。
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2007年02月26日(月) ■ |
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誕生石と秘密の言葉。 |
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もう暫くずっと、同じピアスをしている。
光を受けると、きらきらと輝く、 オレンジ色の小さな一粒石のピアス。
時折、きらきら。 時折、かがやく。
あたしらしくないアクセサリー。
らしい、とか、らしくない、とか、 それは他人の、自分の、 その中にしか存在しない判断基準。
もう暫くずっと、同じピアスをしている。
小さいくせに、存在感だけはある、 きらきら輝くオレンジ色の一粒石。
何より大切なあのひとの。 何より愛しいあのひとの。
それは、誕生石。
いつも傍に感じていたいから。 いつも傍に居て欲しいから。 どんな時も愛を届けているから。
誰1人として、それに気づいてはいないけれど。
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2007年02月28日(水) ■ |
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一期一会の精神。 |
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去年のちょうど今頃、知り合ったYくん。 そのYくんが今日を持って仕事を辞めました。
初めて知り合った時は、ただの可愛いボクちゃんで、 どっちかというと怖いもの知らずなおバカな子で、 こんな子と仲良くなる筈もないだろうと、 元々、年下嫌いのあたしはそう思っていたのだけれど、 妙になついてきて、少々困ったりもしたものだ。
けれどその半年後、あたしの肩にもたれかかり、 そのまま抱えていた心の重荷を下ろし、 肩を震わせて泣く姿を見たときに、 心にひっかかっていた何かが音を立てて外れた。
無性に守ってあげたかった。 壊れもののような、彼を。
だけど、ただの可愛いボクちゃんも、 1年も社会に揉まれれば、 良い意味で可愛さも抜け、 あたしが守ってあげなくてもいいくらいに、 とても良い瞳をするようになった。
そんな良い瞳でYくんは言った。
「1度しか言いませんからね?ちゃんと聞いて下さいよ? この1年で僕、成長したと思います。本当に。 色んなこと勉強になったし、色んな人とも知り合えました。 色んな人の良い面も悪い面も知ったし、 良い意味でも悪い意味でも狡賢くなったと思いますし、 沢山バカなこともやらかしてきました。 でも、1番大きな出来事は間違いなく、貴女に出逢えたことです。 貴女が居たから、貴女がいつも傍に居てくれたから、 どんな状況下においても、僕を決して否定したりしなかったから、 今の、この僕が在るんだと、心からそう思ってます。 本当に、本当に、どうもありがとう。」
凄く嬉しくて、だけどちょっと恥ずかしくて、 Yくんの言葉を笑って、茶化して、誤魔化した。
だけど、この言葉だけであたしは頑張っていける。 離れ離れになって疎遠になったとしても。 誰かにとって自分が意味のある存在で在れたから。
最高のプレゼントを貰った気分だ。
この1年で本当に成長したYくんの、 この先歩いていく道が、 幸福いっぱいであることを、 ひっそりと、だけど強く願うのです。
離れ離れになっても、ずっと、友達だよ。
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2007年03月04日(日) ■ |
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テレパシーは届かない。 |
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さみしくて、むなしくて、泣きそうで、 Yくんの送別会だというのに、 アルコールの勢いに任せて、ただ騒いだ。
胸の辺りが今にも壊れそうな音を立てて軋んで、 少しでも気を緩めたら足元からも、 自分の内側からも、崩れ落ちてしまいそうで、 そうすることでしか自分を支えてあげられなかった。
その席で1番仲の良いYちゃんが時折、 あたしに向ける心配そうなその眼差しが、 胸の辺りの音をさらに大きくし、 アルコールのペースを上げさせた。
入れ違いでトイレに立ったYくんが、 通路ですれ違う少し手前でふと立ち止まり、 真っ直ぐ歩けないほど乱れていた、 そんなあたしを力いっぱい抱きしめる。
「どーしたの?」
バカみたいに笑うあたしにYくんが、 抱きしめる腕を緩めないまま、言う。
「僕は貴女の心が心配です。」
その一言で、一瞬にして酔いが冷めた。
「気づいてたの?」
「もちろんです。すぐ分かりましたよ。」
半分泣きそうなままYくんの腕の中で、 けらけら笑っていたら個室の扉が開く。
「すりガラスの前でイチャこくなー。 全部見えてるぞー? アタシにもお前を抱きしめさせろー。」
Yちゃんが笑いながら声をかけてきた。
Yくんが照れくさそうに笑ってから、 あたしはYくんの腕の中からYちゃんの腕の中へ移動する。 人の体温ほど安らぐものは、ない。
気の置けない相手だからかもしれないけれど。
みんなと笑っていてもバカやってても、 胸の中ではずっと、呪文のように、 あのひとの名前を、呼び続けていた。
恋しくて、苦しくて、気が狂いそうで。
あのひとに逢えない時間が嫌い。 それでも笑わなきゃいけない仕事が嫌い。 ひきつった自分の笑顔が嫌い。
あたしには素っ気なくても、 今日もきっと誰かと笑っている、 そんなあのひとが、憎い。
あのひとからのテレパシーが聞こえない。
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2007年03月10日(土) ■ |
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悪玉菌と善玉菌。 |
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あたしの胸に巣食った醜い嫉妬と、 祈りにも似たどうしようもない諦めとが、 壮絶な戦いを繰り広げている間に、 体内に何者かが人知れず侵入したようだ。
その、嫉妬と諦めの果てに在ったのは、 抗いようもなく、抗うだけ無駄な、 どうにもならないほどの愛惜しさと愛情。
それに気づいた時にはもう、既に時遅し、 体内に知らぬ間に侵入した何者かとリンパ腺との、 壮絶な戦いの火蓋が切り落とされていた。
リンパ腺から届けられる悲鳴にも似た痛み。 首のリンパ腺から顔面右半分の腫れ。
リンパ腺VS何者か。
どちらが勝者となることやら。
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2007年03月11日(日) ■ |
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三十路ボンバイエ。 |
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Happy Birth Day, dear my Bros.
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