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2006年09月24日(日)
自分に言い聞かすように。





一通のメールが仕事明けの彼女から届く。


不安そうに瞳を濁らせてケイタイを打ってる彼女の姿が、
目の前で見ているかのように思い描けて胸が痛む。


即座に返事を打ち返す。
自分自身に言うように。


繰り返し、繰り返し、自分に言い聞かすように。






2006年09月30日(土)
偽りに、微笑み。




屈辱的なことが多くて、
仕事中に涙をこらえる回数が、
日に日に増えていく。


下を向くと涙がこぼれそうだから、
まっすぐ前を向こうとするものの、
前を向いた途端に、世界が滲む。


負けず嫌いの性分が故に、
今まではそうやって踏ん張れてきたけど、
もう「負けたくない」って気持ちが、
沸いてこないほどに、
心がボロ雑巾のようになってる。


「お前には守るものがないから・・・」


2年位前に先輩に言われた時は、
それは違えようのない嫌味だったけれど、
今日上司に言われたそれは、
きっと私への発破だったのだと思う。


だけどその一言が私を、
どん底へ突き落とすものだったなんて、
きっと上司はこの時間になっても、
気づいてないと思う。


私には守るものがないから・・・。


守るものがないから、
存在してる意味もないのかな。






2006年10月10日(火)
残り香と夢の痕。






「今日は甘えん坊だね」


腕に絡みついたまま離れようとしない私の、
髪の毛にキスをしながら、アノヒトが笑う。


「久し振りに逢ったし、仕方ないか」


頭上から降り落ちてくる声が、
いつもよりも少し優しくて、
もっとずっと甘えていたくなる。


意を決し、自分の気持ちと折り合いをつけて、
絡めていた腕をいそいそと離す。
そうでもしなきゃそのまま化石になりそうで。


「気をつけて帰ってね」

「うん。帰ったらメールするよ」


車が見えなくなるまで見送ってから、
胸の辺りでちらちらする、
色んな気持ちとひっそりと戦った。


今度はいつ逢えるのかな。
多忙なアノヒトに。







2006年10月12日(木)
表裏一体。





触れ合ったときの温度に嘘はないのに、
馴れ合う度に世界は嘘にまみれてく。


嘘にまみれればまみれるほど、
自分の身にまとうものさえもが、
嘘に思えて、嘘にしか見えなくなる。


これ以上偽りだらけの世界はいらない。






2006年10月18日(水)
お別れは2年後に。





お別れは2年後の某日に、
と、決めたら、
少し気持ちが楽になった気がする。


これからの毎日は、
身の回りの色々なものを、
綺麗に片付けていくだけ。


未練を残さぬように。
想いを残さぬように。


焦らずにゆっくりと。
ただし期限は2年。


心変わりさえしなければ。


そう決めたことで残りの2年を、
めいっぱい楽しめるような気がする。







2006年12月12日(火)
嫉妬。




狂おしいほどの嫉妬を胸に閉じ込めてみるものの、
荒れ狂う嫉妬心を抑えられるほど、
アタシの人間としての器は大きくない。


どうして、どうして、どうして。


頭の中で繰り返される言葉に、
向き合うことが出来なくて、
向き合おうとする度に、
胸に飼い馴らそうとする生き物が蠢き、
体を突き破って飛び出してきそうだ。


今、あのひとの隣で笑ってるのは誰ですか。


なにもかもを壊してしまいたい、
破壊衝動に駆られる休日の夜。





2007年01月24日(水)
ラヴ イズ ア バトルフィールド。






愛しい人の腕の中で存分に甘えて、
同じ姿勢で煙草を吸った後、
背中から抱きしめて、
腕を絡められたままテレビを見る。


CMに入る度、その姿勢のまま、
大きな体で、彼がジャレついてくる。
その度に背中と首筋、耳にキスをして、
好きに甘えさせてあげる。


おふざけが過ぎる時は肩に噛み付く。


落ち込んでいる時くらいは甘やかしたい。
誰にも見せないその姿を、
せめて見せられるアタシに甘えればいいと思う。


アタシに出来ることはそれくらいしかない。


彼が仕事の忙しい合間を縫って、
アタシのために、アタシに逢いたいと、
一生懸命に時間を作ってくれ、
傍に居る時くらいはと、
目に見える愛情表現をしてくれることは、
今のアタシにとって幸福この上ない。


アタシが優しい気持ちで笑っていると、
彼もとても穏やかで優しい表情をする。


まさに、互いが互いを映す鏡のようだ。