夜、会席料理のコースを頂きながら貸切風呂の話をしました。
お部屋のベッドでいっぱい愛し合った後だったので、
私達はお風呂で色っぽいムードになることもなく、
心も身体もほっとするような優しい時間を過ごしました。
湯船の中でのんびりお喋りしたり、
お互いの身体を洗いっこしたりしていたら、
50分があっという間に過ぎてしまいました。
彼は私が彼の髪と身体を洗ってあげたことをとても喜んでいました。
翌日、チェックアウトは正午だったので、
朝食の後、お部屋のベッドでのんびりしていました。
前の晩は触れ合っているうちにそのまま眠ってしまった私達でした。
彼は私の浴衣の帯も解かずに裾を広げると、
朝風呂の後に着けたばかりのショーツを剥ぎ取りました。
身体の奥まで貫かれる快感に私の脚はずっと震えていました。
私は無性に恥ずかしくなって運転席の彼を軽く叩きました。
冬の旅行は今回が初めてでした。
私達は三日間ほとんど外に出ることもなく、
温泉と食事以外はずっと抱き合っていたような気がします。
彼の車が私の家に近づくにつれて、寂しい気持ちがこみ上げて来ました。
あまりにも長い時間をくっついて過ごしていたから、
別々の夜を過ごすことにやるせない思いがしました。
交差点の信号が赤になった時、
「三日間もずっと抱き合ってたから飽きたでしょ?」
と私が聞くと、彼は、
「前よりもっと好きになったよ。^^」
と言って、三日間で最後のキスをしようとしました。
家に着いてからお礼のメールを送ると、彼からすぐに返信がありました。
本当に楽しかったですね。
大好きです。
彼との三度目の旅行。
私達の思い出がまた一つ増えました。
旅行二日目は、
ホテルのビュッフェスタイルの美味しい朝食を頂いた後に、
次の温泉旅館へ向かいました。
途中少し遠回りをして、
以前行ったことがある美味しいお蕎麦屋さんに立ち寄りました。
この日の旅館のお部屋は和洋室でした。
でも私達は普段シティホテルを利用している時と変わらず、
そのほとんどの時間を洋室のベッドで過ごしました。
夕方、彼が事前に予約してくれていた貸切風呂へ行きました。
浴室には美しい樽型の檜風呂と洗い場がありました。
浴室とガラス一枚で隔てられた綺麗な和室には、
テレビや冷蔵庫、ドレッサーなどがありました。
浴室のガラス窓からは雪景色が見えました。
窓を開けて外の冷たい空気を入れると、
まるで露天風呂に入っているような気分でした。
私達は湯船の中でお喋りしたり、ふざけ合ったりしました。
彼は笑いながら窓の外の雪を片手いっぱいに掴むと、
火照った私の肩にのせました。
私は旅行前の約束どおり、彼の身体を洗ってあげました。
私達はとても幸せで、二人とも子供みたいにはしゃいでいました。
週末の黄昏時、ビジネスマンや観光客で混雑した空港の到着ロビーで、
横浜でのコンベンションを終えて帰って来た彼と待ち合わせしました。
彼は私を見つけると、
仕事の疲れなど全く感じさせない明るい笑顔を見せました。
空港の駐車場に止めていた彼の車で、
私達は一泊目のスパリゾートホテルへ向かいました。
彼が予約してくれていたそのホテルは
設備もホスピタリティも素晴らしく、
私は何度も感動の言葉を口にしました。
私達はそれぞれ温泉を楽しんだ後、
館内のレストランへ食事に行きました。
私達はいつものように時間をかけて美味しいお酒とお料理を頂きました。
彼の話から彼が出張中も私との温泉旅行を楽しみにしていたことが
分かって嬉しくなりました。
食事の後、ラウンジの近くのカウンターバーへ行きました。
私達が座ったカウンターの前の大きなガラス窓には、
ライトアップされた中庭の雪景色に
室内で焚かれている炎が映っているのが見えました。
ラウンジからは美しいハーブの音色が聞こえていました。
お部屋に戻ってから彼とベッドで抱き合っていたけれど、
私の方が酔いと睡魔に負けて眠ってしまいました。
夜中、私が喉が渇いて冷蔵庫の水を取りに行くと、
彼が起きて来て後ろから私を抱きしめました。
「朝になってから…。」
と私が言うと、
「我慢出来ない。」
と彼は言って、私をベッドへ連れて行きました。
彼は性急に私を求め、私達は薄暗がりの中で愛し合いました。
会っている時はお互いにとてもお喋りな私達。
会話が途切れるのはキスの最中くらいかもしれません。
そんな私達も電話だと少し照れて、言葉少なになります。
休日の午後、忙しさと環境の変化に少し気持ちが落ちていた私。
特に何を話したいわけでもなかったけれど、
電話で彼の声が聞きたくなりました。
私の沈んだ気持ちの原因は彼とは無関係なものだったから、
彼に打ち明けていいものかどうか少し迷いました。
そんな私のためらいを吹き飛ばすように、
彼の明るい笑い声が聞こえてきました。
彼が今の私と全く同じ経験をしたわけではないけれど、
人生に起り得るあらゆる状況や感情を彼は理解することが出来ます。
苦しみや悲しみに沈んでいる時は、慰めや励ましの言葉よりも
ただその気持ちを理解してくれることが一番の優しさだと思うのです。
「今週は長いね。」
と彼が言いました。
私達は会えない時間も同じ気持ちを共有しているのだと思いました。
電話を切ってから彼からメールが届きました。
週末までにシェイプアップしておこうと思いました。^^
『抱擁のかけら』という映画を観て、
恋の始まり方はあまりに突然でドラマチックだけれど、
恋を終わらせることはとても難しく、
苦しみを伴う作業なのだと思いました。
どれほど理性的な人間でも本気で恋をすると
リスクを回避する術を忘れてしまうのでしょうか。
それとも、一生胸に残る傷を負ってでも
一瞬の恋の炎を燃やす価値はあるのでしょうか。
いつものように楽しいベッドと食事を彼と共にしている間も
頭の中にずっと映画の刹那的な恋のイメージが残っていました。
深夜、家へ帰る時間を気にして慌しく抱き合った私達。
「旅行へ行ったら、もっとゆっくり出来ますね。」
と私が言うと、
「理沙子がもうこれ以上出来ないって言うくらいしよう。^^」
と彼が言いました。
家へ着いてからメールで彼に気持ちを打ち明けました。
映画を観て思ったこと。
然るべき時が来たら、私はTさんと別れる覚悟が出来てるかなと…。 私はずっと一緒にいたいと思ってしまいそうです。
つまり、そんなことは心配したって仕方がないから。
彼が以前言っていたように明日のことは誰もが分からないから。
いつ二人に別れが訪れるとしても、
ずっと一緒にいたいと望む一瞬の想いで恋は煌くのでしょう。
土曜日の夜に私は東京から帰って来たばかりで
身体は少し疲れていました。
でも二人の会いたい気持ちがMaxになっていたから、
日曜日の午後、彼とデートしました。
抱き合う前はいつもより沢山キスをして、
抱き合った後はいつもより長く素肌をくっつけていました。
私の肩に回した彼の左手と私の左手を絡めて、
とりとめのないお喋りをしました。
この日、私は何度も温かな気持ちで満たされました。
それは例えば彼が、
「俺もしてるよ。^^」
と左腕のペアウォッチを見せてくれた時だったり、
ベッドで腕枕されながら彼の端正な横顔を見つめている時だったり…。
春が来れば、また毎週のようにゴルフに出かけることになる彼。
一年で最も寒い今だけが
私が彼の気持ちを独り占め出来る幸せな季節です。
私がベッドを離れる前に、彼はもう一度私を抱きしめてくれました。
彼の体温を感じながら、
今週はもう一度彼に会うことが出来ます。
去年からずっと公開を楽しみにしていた恋愛映画を観に行きます。
2010年02月01日(月) |
恋は大人を無邪気にさせる |
愛し合った後、ベッドで左腕に私を抱きながら、
彼が指を折って次のデートまでの日数を数えていました。
「結構空くな。」
気持ちが同じだから、私は彼の言葉の意味をすぐに理解しました。
「何日?」
「12日。」
「我慢出来ないかも。^^」
「そうしたら、日曜日も会おう。」
「もし我慢出来そうになかったらメールします。^^」
「理沙子のそのメールをしっかり保護しておこう。^^
もう我慢出来ないって。(笑)」
シティホテルの中の和食のレストランで、
いつもよりお酒の量が控えめだった彼。
お店を出る時に彼はその理由を小声で囁きました。
「これから部屋に戻ってすることがあるだろう。」
「さっきいっぱいしたじゃないですか。^^」
付き合い始めて一年以上経っても、
彼が変わらずに会う度に私を求めてくれるのは、
女として幸せなことなのでしょう。
一つ前の恋でボロボロになっていた女としての自信を
私が取り戻すことが出来たのは、
彼のストレートな愛情表現のおかげです。
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