こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年12月30日(水) 一年の終わりに


 30日に2009年最後のデートをしました。

 ランチの後はいつもより早めにホテルにチェックインしました。

 私達はお部屋のベッドで抱き合ったり、お喋りしたりして、

 夕食の時間までのんびりと過ごしました。




 夜は以前行った美味しいふぐ料理のお店へ行きました。

 私達は個室のように仕切られた奥のテーブル席に案内されました。

 一年を振り返るような話をした後に、


 「来年は桜を見に行こうな。^^」


 と彼が言いました。

 そんな彼のさりげない言葉に、

 彼が新しい年も私と一緒に過ごしたいと思っていることが

 感じられるのでした。




 この夜、私がベッドを離れる前に、




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 その最中には自分でも気づかなかったけれど、

 二度目に抱かれた時、私は出血していました。

 この日はルナの予定日には二週間ほど早い、

 ちょうど排卵日あたりでした。

 セックスの直後に先に気づいた彼が教えてくれた時には、

 さほど気にも留めていなかったけれど、

 数時間後、帰る時間になっても出血が続いていたので、

 私は急に不安になりました。




 帰りの車の中で彼は私の不安に気づく様子も無く、

 いつもと変わらない調子で明るく冗談を言うので、

 私は憂鬱な気持ちになりました。


 「やっぱり生理じゃないみたい。時期が早過ぎるもの。」


 「お腹は痛くないの?」


 「ちょっと痛いです。」


 彼が急に黙りこくったので、私は彼の方を見ました。

 彼は心配そうな顔で私を見ていました。


 「どうしたの?」


 「理沙子が心配だから。」


 「Tさんには関係無いことですよ。」


 私の胸の中で不安と悲しみが入り混じって、

 不意に冷たい言葉がこぼれました。




 家に着くと、彼からメールが届きました。


  体調は大丈夫ですか?

  今年は楽しく過ごせました。ありがとう。^^

  来年もよろしくお願いします。



2009年12月24日(木) イブの夜に


 白い雪が降りしきるクリスマス・イブ。

 公開したばかりの話題の3Dの映画を観た後に、

 いつものシティホテルにチェックインしました。

 彼は服を着たままベッドの上に寝転ぶと、


 「そのままでいいから、こっちにおいで。」


 と私を呼びました。

 私も服を着たまま彼の隣に横になりました。

 キスをして、触れ合って、吐息が交じり合いました。

 
 「あんな映画を観に行かないで、ずっとこうしていれば良かったよ。」


 と彼が言いました。


 「本当ですね。」


 その日、私達が観た映画はあまりにひどいもので、

 彼が上映中に眠ってしまったほどでした。


 「これからどうする?

  食事に行く?

  それとも、その前に別のことをする?^^」


 「でも、7時に予約してるんでしょう?」


 「そんなの1時間遅らせればいいさ。」


 「でも、お腹すいた。^^」




 私達は愛し合うことをしばらくお預けにして、

 予約していたお寿司屋さんへ出かけることにしました。


 「髪が乱れちゃった。」


 私がドレッサーの前で髪を直していると、


 「そんなことをしたって、

  いやらしい顔をしているからすぐに分かるよ。^^」


 と彼が笑って意地悪を言いました。




 お寿司屋さんのカウンターで私達は、


 「メリークリスマス!!」


 と言ってグラスを合わせました。

 彼は水槽の中の鯵をそのまま刺身にしてくれるように

 板前さんに注文したり、

 鰈の煮付けの美味しい部分を私に勧めてくれたりしました。

 私達は美味しいお魚とお酒を頂きながら、

 観たばかりの映画や二人が以前住んでいた横浜のことなど、

 色々な話をしました。

 熱心に話す彼の目を見ていると、

 外の寒さが嘘のように心があったかくなるのでした。




 この日、彼は1月のグアムへのゴルフ旅行のお土産の話をしました。

 旅行に行く前からお土産の話をするなんて気が早い彼です。^^




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 と彼が言いました。

 お土産を買って来てくれるということだけでもとても嬉しいのに、

 彼とペアの時計を頂けるなんて夢みたいなことです。

 彼は時計が好きで、海外へ行くとよく気に入った時計を買うそうです。

 でも時計に限らず、

 女性とペアのものを身に付けたことは今まで一度も無いそうです。




 お部屋に戻ってから、彼に抱かれました。

 静かなイブの夜に私達の甘い囁きだけが聞こえていました。



2009年12月21日(月) 愛すべき


 私の携帯電話の中には、

 彼が愛犬の岳を抱っこしている画像があります。

 とても微笑ましいその画像は私のお気に入りです。

 いとおしそうに岳を抱く彼の表情には彼の優しさがよく表れているから。



 先日のデートの帰りの車の中で、


 「あ〜、気持ち良かった。^^」


 と彼が呟きました。


 「何もしてないじゃないですか。^^」


 昼間にセックスした時にルナが始まってしまったので、

 ワインバーからホテルに戻ってからは

 私達はベッドの上でキスをしたり、じゃれあったりしていただけでした。


 「あれは理沙子にとっては何もしてないことになるのか。」


 ぼやいている彼が可笑しくて私は思わず笑ってしまいました。


 「だって、私がルナになっちゃったから…。」


 「昼間、しただろうが。」


 私がくすくす笑っていると、彼は続けて言いました。




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 「ごめんね。^^

  今日は従順でいようと思ってたのになぁ。」


 「今まで従順だったことなんてないだろう?^^」


 「Tさんは従順な女の人の方が好きでしょ?^^」


 「従順なのも好き。威張ってるのも好き。(笑)」

 
 「どっちでもいいんですね。私なら。^^」


 「そうだ。(笑)」


 「私のルナが一年間位ず〜っと続いていて、
  
  いつも胸だけで感じさせられていたら、

  胸でいけるようになるかもね。^^」


 「何だか前に観た近未来の映画でそんなのがあったな。」


 そう言って彼は私の目の前に右の掌を向けました。


 「理沙子も掌を合わせてごらん。」


 私は彼の掌に自分の右の掌を合わせました。


 「その映画の中だと、こうすると子供が出来るんだよ。^^」


 「これだけで出来ちゃうの。

  そんなのつまんない。^^」


 彼が笑いました。



 別れ際、車の中で短いキスをしました。

 いつも彼が車を止めるその場所は交差点の近くなので、

 私を降ろした後に車をUターンさせた後は、大抵信号待ちになります。

 私は曲がり角でいつものように彼の車が走り出すまで待っていました。

 彼がガラス越しに、寒いから早く帰るようにと

 手振りで伝えているのが分かりました。

 私は彼に見送りたいということを笑顔で伝えました。

 信号が青になるまで待って車の中の彼に手を振りました。

 彼も車を発進させる前に私の方を見て手を振ってくれました。



 家へ帰ってしばらくすると、おやすみ前の彼からメールがありました。


  早く来週になるといいなぁ。


 とハートマーク付きで書かれていました。

 別れたばかりなのにもう会いたがっている二人の気持ちは同じでした。



2009年12月20日(日) 呪縛


 朝、目が覚めたときから、

 もうすぐルナが始まりそうな予感がしていました。



 彼とランチの後に映画を観に行きました。

 その後、ホテルのお部屋で彼と抱き合いながら、


 「この前会ったばかりだけど、会いたかった?」


 と聞かれました。

 数日前にお泊りデートをしたばかりだったので、

 今回のインターバルはとても短かったのです。


 「うん…。Tさんは?」


 「会いたかったよ。」


 ルナが始まりそうなことを彼に告げると、

 彼はすぐに私と繋がりたいと言いました。

 ベッドの中で私が彼のものに触れると、




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 と彼が言いました。



 愛し合った後、白いシーツの上に出血は無かったけれど、

 予想したとおり、セックスの刺激でルナが始まりました。

 今度彼に会うクリスマスイブにぶつからないように、

 予定日よりも少し早く来てくれたようです。



 夜は彼とカウンターだけの小さな焼肉屋さんへ行きました。

 ビールを飲み、目の前の鉄板で肉を焼きながら、

 私達は昼間に観た映画の話をしていました。

 お店の大将も相当な映画好きらしく、

 途中から私達の会話に加わりました。

 彼と大将が古い映画の話で盛り上がっている様子を見ていると、

 お酒も食事もより一層美味しく感じられるのでした。



 焼肉屋さんを出ると、外は凍えるような寒さでした。

 いつものワインバーへ行くために交差点を渡る時、

 彼はさっと私の左手を彼のコートの右側のポケットに入れると、

 彼の右手でぎゅっと握り締めました。



 ワインバーでは彼は赤ワイン、

 私はシャンパンのカクテルを飲みました。

 彼が以前通っていたというバーの話になりました。

 自分から聞いたくせに

 彼がよく元カノと一緒にそのお店へ行っていたことを知って、

 思わず切ない気持ちになるのでした。

 既に何度も聞いたことのあるそのバーの話。

 今はもう行くことがないという、そのバーを思い出す時、

 彼は元カノのことも同時に思い出していたのでしょうか。



 ホテルのお部屋に戻る廊下を歩きながら、彼が言いました。


 「そんな酔い方をするなんて、良い酒飲みとは言えないな。」


 「何だか引っかかるんです。」


 悲しさとやるせなさが入り混じった気持ちで私が呟きました。


 「自分から話を切り出しておいて…。」


 彼が私に優しければ優しいほど、

 彼が私を強く抱きしめれば抱きしめるほど、

 元カノにも同じようにしたのだと思い、胸が苦しくなるのでした。



 ベッドで彼と抱き合い、キスをしました。


 「ねぇ、好き?」


 「大好きだよ。

  いやらしい理沙子が好き。」


 「一番好き?」


 「一番好きだよ。」


 「元カノより?」


 「当たり前だろう…。

  だからこうしているんだよ。」


 嫌いになったから別れたわけではないという彼と元カノ。

 第三者の介入が無かったら、

 ずっと付き合っていただろうと彼は言いました。

 この二つの事実を私は聞かなければ良かったと思いました。



 恋が始まる時、

 人は惹かれ始めている相手に自分の過去を打ち明けたくなります。

 やがて二人の愛が深まった時、

 その告白が相手を悲しませることになるとも知らないで…。



2009年12月16日(水) 彼の言葉


 誕生日の翌朝、目覚めたばかりの身体で彼と繋がりました。

 その後は洋服に着替えて、のんびりお部屋で映画を観て過ごしました。



 お昼少し前に車で天麩羅屋さんへ行きました。

 彼は天丼、私は天麩羅定食、

 そして海老の天麩羅を4本追加でオーダーしました。

 食事が終わると、

 彼は私の向かい側の席でずっと携帯電話をいじっていました。

 こういう時は大抵、彼が今度のデートのホテルやお店を

 チェックしている時だと分かっているので、

 私は黙って彼が私に話しかけるのを待っていました。

 前の恋のトラウマがあるから、

 初めの頃は彼が私と一緒にいる時に

 携帯電話を操作しているところを見ると心がざわざわしたけれど、

 今ではそのようなことはほとんどありません。

 彼が私に何か情報を見せたい時は、

 私に自分の携帯電話を操作させることもあるし、

 ベッドで寝転びながら、一緒に彼の携帯電話の画面を見ていることも

 しょっちゅうだからです。

 以前、私達がお酒を飲みながら食事をしていた時に、

 彼の携帯電話に女の人の名前でメールがありました。


 「女の人の名前だ。」


 と私が言うと、


 「女の名前なんていっぱいあるよ。」


 と彼はさらりと言った後で、

 そのメールの送信者が彼の高校時代のバスケ部のメンバーで、

 顧問だった先生から彼女とペアで今度の同窓会の幹事を頼まれている

 という話をしました。

 そんな風に彼は彼の交友関係や私と会っていない日の行動を

 何でも私に話してくれるのでした。

 最近では彼の方が、


 「俺、そんな話までしたっけ?」


 と私に聞くほど、私は彼のことを知るようになりました。^^




 ホテルのお部屋に戻ってから、二人で映画の続きを観始めたけれど、

 私は途中で眠くなって寝てしまいました。

 映画が終わると彼もそのまま眠ってしまったようで、

 二人が目覚めた時には外はもう薄暗くなっていました。

 彼はこの日、私の誕生日に予約しようとして出来なかった

 ワインと串焼きのお店にディナーの予約をしていました。

 ベッドの上で二人でじゃれ合っているうちに

 お互いの身体が欲しくなって来ました。

 彼は何も付けずに私の中に入って来ました。

 
 「赤ちゃんが出来ちゃう。」


 「大丈夫だよ。こうしてるだけだから。

  凄く気持ちいいよ…。」


 私達はお互いの体温を確かめるように穏やかに抱き合いました。




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 この後、私達は彼が予約してくれたお店に出かけました。

 日曜日の夜だというのに、私達がいつも座るカウンターはカップルで、

 カウンターの後ろにあるテーブル席はグループ客で一杯でした。

 私達は美味しいワインと串焼きを頂きながら色々な話をしました。

 彼は私に沢山食べるように勧めました。

 どう見ても彼は私のお皿の方にお料理を多く取り分けていたので、


 「こんなに食べたら太っちゃいますよ。」


 と私が言うと、彼は、


 「太っていいから。

  どうせ後で消化するんだから。^^」


 と悪戯っぽい目で囁きました。




 二人ともワインで少し酔っていました。

 お部屋に戻ると、彼が先にシャワーを浴びました。

 部屋着を羽織って出て来た彼が、

 服を着たまま立っていた私をきつく抱き締めました。


 「大丈夫だ。ちっとも太ってないよ。」


 熱い舌が絡み合い、吐息がこぼれました。


 「駄目、濡れてきちゃう。」


 「理沙子がそう言う時には、もうとっくに濡れてるんだよ。」


 「溢れちゃう…。」


 「溢れたら、俺が吸い取ってやるから。

  さぁ、早くシャワーを浴びておいで。」




 彼はこの夜、私を好きな気持ちは元カノを好きだった気持ちよりも

 強いと言いました。

 以前、同じことを聞いた時にはそれは比べられないと言っていたのに…。

 欲しがっている時の男の人の言葉なんて

 まやかしみたいなものなのかもしれません。

 でも、彼がお気に入りの赤ワインを飲みながら、


 「前の時はこんな風に昔話をすることも無かったし、

  こういうものを贈ったことも無かったよ。」


 と私の左の薬指に光るものを指して言ったあの時の言葉は、

 きっと本当なのだと思いました。



2009年12月15日(火) 今年の誕生日


 この日はいつも付けている指輪を外して、

 パールピンクのネイルで出かけました。

 デパートのジュエリーショップで、

 彼にアンティークなデザインの指輪を買って頂きました。



 夜は彼にプレゼントされた指輪を付けて、

 焼肉のレストランへ出かけました。

 美味しい食事の後は日本酒のバーへ連れて行って頂きました。

 落ち着いた雰囲気のとても素敵なお店で、

 初めて頂いたフルーティな冷酒がとても美味しかったです。



 ホテルに戻ってから、この日二度目のセックスをしました。

 愛し合った後、彼の方が先に眠りについたので、

 しばらく彼の寝顔を見てました。

 彼は目と口が大きくてはっきりしているから、

 どちらも閉じて眠っている時の表情は別人のようです。^^

 一つ前の恋では相手が先に眠ってしまうと寂しい気持ちになったのに、




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 彼のお迎えの車に乗り込んだ時も、

 焼肉のレストランでビールで乾杯した時も、

 日本酒のバーで二人のグラスを合わせた時も

 彼は“Happy Birthday!”と言ってくれました。

 決して誕生日を迎えることが喜ばしい年頃ではないけれど、

 こんなに幸せなこの日を過ごせたのは生まれて初めてです。



2009年12月09日(水) バランス


 今日、彼から電話がありました。

 今週末の私の誕生日のデート。

 何を食べたいか、プレゼントに何が欲しいか改めて聞かれました。

 アクセサリーの良さが全く理解出来ないと言う彼。

 私と一緒にブティックに入ることは全く抵抗が無いようで、

 洋服や靴でもいいよと提案されました。

 楽しく話している途中で、


 「好き。」


 と彼が言いました。


 「もっと言って。^^」


 「好き、好き、好き。

  早く会いたい。^^」


 いつになく好きを連発する彼でした。


 「二人で大笑いしたい。

  それに…したい。^^」


 思わず私の言葉もストレートになります。


 「…したいってキスがしたいってことですよ。^^」


 と私が言い直すと、




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 と彼が言いました。




 かけひきなど必要の無い私達の恋。

 想い過ぎず、想われ過ぎず、

 私達の気持ちは丁度良くバランスが取れています。

 多分私達は基本的に気が合うのだと思います。

 きっと私達の関係のベースになっているのは、

 価値観や物の見方や感覚などのメンタルな相性の良さなのでしょう。

 一緒にいる時の心地良さやセックスの気持ち良さも

 全てはお互いの気持ちが伝わり易いからだと思うのです。



2009年12月07日(月) 春が来るまで


 もうすぐ彼のゴルフシーズンもオフになります。

 春が来て新しいシーズンが始まるまで、

 彼は自由な時間をほとんど私のために過ごしてくれるでしょう。



 先日のデートで利用したシティホテルは

 13時のチェックインとチェックアウトで、

 24時間ステイすることが出来ます。




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 「そんなの私は無理ですよ。^^」


 私はいつもの調子で軽くかわしたけれど、

 本当は彼と一緒ならどこにいても飽きることはないと思うのです。




 クリスマスとかお正月とか年中行事には興味が無いと言う彼。

 特に商法に踊らされている日本のクリスマスは好きじゃないようで、


 「日本人なのにどうしてキリストの誕生日を祝うんだよ。

  おかしいだろう。」

 
 と言っていました。^^


 

 それでも私の冬のスケジュールには彼と会う約束が幾つも入りました。

 私の誕生日やクリスマス・イブや2月の温泉旅行…。

 彼と過ごすこれからの季節がとても楽しみです。



2009年12月06日(日) 依存と自立


 依存と愛は全く別物です。

 人は依存されていることを愛されていると勘違いすることは無いのに、

 依存しているに過ぎないのに本当に愛していると

 思い込んでしまうことがあります。

 そしてそのことは必ず本物の愛を遠ざけてしまうのです。



 心がくじけそうな時こそ吐き出したい思いをこらえて、

 しっかり前を向いていたいと思います。

 気持ちが弱っているそんな時こそ必要なのは愛なのだから。



 彼と付き合うようになってから、

 私は悩みや悲しみを自分一人で受け止められるようになりました。

 彼がいるから彼に頼ろうとするのではなく、

 彼がいるから一人でも辛い現実に向き合うことが出来るのです。

 いつでも抱き締めてくれる暖かな腕があるから、

 安心して一人歩き出来るようになった子供のように。



 年末から年始にかけて、

 お互いに忙しい時間の合間を縫って週に一度は彼に会いたいから、

 少し先のスケジュールまで彼にメールで知らせました。

 いつものように何も返信は無かったけれど、

 後になって彼と電話で話した時に、




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 10日以上彼に会えない時期について、


 「こんなに会えないと、きっと我慢出来ないなぁ…。^^」


 と私が冗談っぽく呟くと、


 「今度、もうしばらく会わなくてもいいって

  理沙子が言うくらいのことをしてやるよ。^^」


 と彼が言いました。



 昨日は心が少し風邪を引いたみたいに元気が出ない一日でした。

 そんな日だからこそ私は彼に甘えのメールは送らずに、

 いつもより集中してやり残していた仕事に取り組みました。



2009年12月05日(土) 心を抱かれて


 天麩羅屋さんで彼とお昼の定食を頂きながら、

 午後は映画を観ることに決定しました。

 久しぶりにシアターの大きなスクリーンで映画を観ました。

 2時間半の上映時間があっという間に感じられるほど面白い作品でした。

 観終わった後は二人とも興奮気味でずっと映画の話をしていました。




 ホテルのお部屋に入ると、彼は服を着たまま私を抱き締めました。

 私をベッドに押し倒して、長いキスをしました。


 「ずっとこうしたかった…。」


 彼が甘い声で言いました。


 「うん…。」


 「理沙子は?」


 「私も…。」


 そうして彼の温もりを感じているだけで、

 とても幸せな気持ちになりました。




 愛し合った後、いつものように私は彼の腕の中にいました。

 彼が携帯電話のカレンダーを見ながら、




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 「分からない。」


 と私が答えると、


 「別に無理しなくてもいいけどさ。」


 と彼が言いました。




 夜はお気に入りのイタリアンのレストランへ行きました。

 美味しい赤ワインとお料理を頂きながら、

 昼間に観た映画の好きな台詞やシーンの話で盛り上がりました。

 彼の映画評はいつも鋭く的確で、感心させられるのでした。




 ホテルに戻ってから、彼にもう一度抱かれました。

 私はいつも身体だけでなく、心も彼に抱かれているような気がします。

 彼と会えない時間に乾いていた私の身体と心は、

 彼と抱き合うことであっという間に瑞々しく潤うのでした。

 私がベッドを離れてシャワーを浴びようとしていた時に、

 彼が呟きました。


 「今日は頑張ったよ。」


 「うん…。今までの人生の中で一番気持ち良かった。」


 「映画で血の出るシーンをいっぱい見たから

  興奮したんじゃないか。(笑)」


 「ひどい。私にはそんな趣味無いですよ。^^」




 帰りの車の中で彼は私に年末のスケジュールについて尋ねました。

 デートのすぐ後にそんな話をするなんて彼には珍しいことでした。

 私達は年末年始も普通どおりにデートしようということになりました。

 今年は温かな気持ちで年越しが出来そうです。


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