過去日記倉庫(仮名)
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フリフリおれ的わたし的ベスト2007はこちらより


2007年07月26日(木) 木曜日 / おばぁタイムス

きたなあこれ…提訴かあ。昔々Appleの修理受付のバイトやってました。今はどうか知らないけど、国内メーカーと違って全然融通がきかなくて大変だった。この発火の件で連絡受けた時ってどうだったんだろうなあ。想像しただけで胃が痛くなるわ。この件はかなり被害が大きいし、どうなるか気になります。

木曜日ですね。明日も休みです。休みすぎって感じだけど暑いしお腹が痛いし、いいです休みで。起きたくない。新暦のお盆週間は多忙らしく、前もってのシフト提出を迫られています。う〜ん、林間学校というか夏合宿(笑)とかしばさんのライブとかあるので休みたいけどなあ。ライブの日は昼間にするか迷ってます。日曜日だから忙しくても荒れないと思うんだけど。あ〜〜でもどうなんだろう。

写真は沖縄タイムスで水曜夕刊に連載されている四コマ漫画おばぁタイムス。とても見づらいのでこちらの沖縄ローカルブログのページをご参照下さい。ぐぐってもほとんど情報が見つからないほどうす〜〜い存在感なのですが、それが好き…けっこう長く連載してますよね。ファンはけっこういると思います(笑)。

なんだよこのおばぁ…こんなおばぁはいねえっていうよりも殆ど作者の等身大キャラになってますよね(笑)作者の方知らないけど。(たぶん同世代)先週なんかたたみに寝そべってゆしどうふ食べたいさ〜〜ってうなってましたよね。意味わかんねえ(笑)。けっこう長く続いてるけど単行本にはならんよなあ(笑)ていうか、これ原稿料どれくらいなんだろう。知りたい。

と、ぐぐってみて今月中旬に作者の方のミニ個展みたいなのがあったみたいですれ違いにガックリです。職場の近くなので行けたのに!ていうかなぜ気づかない!!あ〜ん、残念。。


2007年07月25日(水) 旅芸人の記録

桜坂劇場にてアンゲロプロスの旅芸人の記録を鑑賞。長い映画なので?一日一回しかやらないということで、早起きして(笑)行きました。汗まみれで倒れそうになってたのに映画館はクーラーが効きすぎてて寒かった。いつものことながらお手洗いに何度か立ったので見てない瞬間もあったんだけど、見れてよかったです。色合いが地味だし静かでテンポがゆっくりなんだけど、だるくて眠っちゃうということは全くなかったです。

正直筋はよくわかりませんでした…中川敬の批評とか読んで、ああ、そうだったかなあって感じ。何で役名がわかるんだろう。作中で名前呼ぶ場面ってあったかなあ〜。(でも名前は無くても、母、父、娘、弟みたいなそんな存在性というか位置づけみたいなものは伝わってきたので問題ないんだけど。神話になぞらえてるみたいだし。)あと人物の見分けがつかなくて最後まで劇団の人数も把握しきれませんでした。のでしっかりした感想は今は書けないなあ。ちょっと勉強したい感じ。ていうかDVDほしいなあ…

それでもとにかく映像の美しさと長回しのかっこよさにうっとり。あと自分としてはこの監督の映画は音楽映画としておすすめしたい所もあるな。アコーディオンがすばらしかった。沖縄の三線みたいな感じでずっと鳴ってる。ギリシャの人も音楽が好きなんだね。ギリシャの歌謡曲もよその国の民謡も軍歌もジャズも何でも演奏するの。お芝居もずっと同じものを持っていろんな所をまわってるんだけど、時期(政治状況)や見てる人たちによって同じセリフでも響き方も変わってきて、その演出にうなりました。現実そうなんだろうけどね。そして夜の通りをこっそり移動しながらゲリラの襲撃にでくわす所で映像がまた舞台劇みたいなアングルで、位置が逆転するような所がおもしろかったです。

またちょっとした隠喩的場面にぐっときた。例えば母親の結婚パーティを海辺でやってて、新郎が米軍人なので、ギリシャ人の家族と米軍人とその取り巻きのギリシャの女たちが相席してるんだけど、おばあさんが披露したギリシャのお祝いの歌までも米軍のブラスバンドにのっとられて乱痴気騒ぎ。一番端に居た息子がたまりかねてテーブルの敷物をひきずりながら退場。ごちそうがめちゃくちゃになるのを振り返りもせず、そのまま黙って砂浜を歩き続ける場面なんかすごい共感した。息子の気持ちがわかるっていうより、そういう風景ってあるよな、っていう感じ。

あとはカメラがパンしながらカットが切れないまま時代が入れ替わる所がけっこうあった。何回もあったけどかっこよかったな。そこで歴史的事象については詳しいことはよくわからないけど、なんかこう、主体や思想の中身は替わっても、似たようなことが入れ替わり立ち代わり起こってるだけなんだなあっていう気分が伝わってきてよかった。(しかも最初の場面と最後の場面が全く同じで、エンドロールもなくぶちっと切れて終わるのね…)戦後っていろんな所で似たようなことが起こってたんだな。ギリシャって歴史も知らないし、どんな所か想像も付かないくらい遠い世界なんだけど、大国に揉まれながら狭い所で身内で傷つけ合ってる風景って、ものすごく身近に思えてそれが自分には衝撃的だった。お客さんは年配の方も多かったけど、身近に思い出されることは私よりも多かったのではないかな。


2007年07月20日(金) 酒池肉林 / 難民

夏休み到来です。そして初めての週末…前の仕事とは違った意味で多忙なのだろうなあ。頑張ります。デートしても反省会あるし(笑)。なんかいっそう熱い夏になりそうです。ラニーニャだけに。(寒い…)

酒池肉林。酒は無しなので肉宴肉というか。このステーキ、紙をかぶせられて登場ですよ。そういえば10年前くらい東京の某ファミレスでも紙がかかって出てきたっけなあ。ん〜ステーキってその時ぶりくらいなの?(笑)食べてないわあ。子どもの頃、何かあるとステーキだったので(沖縄で外食としての焼肉が普及したのって最近だと思う)肉といえばステーキですなあ。厚いのがいいの…

地元の店で両親と一緒だったっていうのもあるけど、皿に子どもの時食べたみたいにミックスベジタブルが盛ってあるのが懐かしかった。米国風?このレストランもちょっと洋風のテーブルがあるくらいで、畳の間もある普通の食堂。席は埋まって待ってる人もいた。家族客がほとんどですね。

養護学校に米軍の装甲車が侵入した件については実家に帰って新聞読んで初めて知りました。宜野座で似たような事件があったのはラジオで聞いたけど、一件だけじゃなかったのだな。特に養護学校は実家の近く(歩いて3分くらい)なので感慨深い。テレビのニュースで監視ビデオの映像も見れたけど、一人生徒が近くに居ながら入ってきてるんだよね。この子がパニック起こさなくてよかった。

まあ、市内に昔から米軍施設があるし、こんな事件が起こる可能性はあるんだろう。ただこういう浸入事件は初めてだし、わざわざそこで方向変換する必要はなかったんじゃないの。学校しかも養護学校だもの。本国だったら絶対そんなことしないだろ。そういう所はシャクに触るし、騒いでもいいと思うの。どうだろう。

それと全然関係ない話。街中でポスターが貼られてるの見てすごい気になってたんだけど、今度の選挙のキャンペーンのメッセージがWe are not Boat-people,but we are voat-peopleっていうんですね。目にした時からものすごい違和感を感じてました。キャンペーンサイトはこちら(携帯サイトみたいです)。読むとおもしろいし、頑張ってるんだなあって思うんだけど。

私の認識ではボートピープルっていうのは難民当該者ではない傍観者が使う、どっちかというと蔑称という認識があったので(ウィキのページ参照)、こういう所で使う必要があるのか、他にも何万何億という単語があるのに、なんでその中から(特定の人を傷つける可能性がある)この言葉を使わないといけないのか理解できません。しかも日本国内の当該者は外国人ということで「帰化」しない限り選挙権は得られない。そういう外部の人たちを指差してこうなっちゃいけない、って、わざわざ言わなきゃいけないの?

こうなりたくないならああしろよみたいな脅迫的な言い方が大嫌いっていうのもあるけどね。難民なめんなよ。命かけてるだろ。どんな所にいたって逃げる奴はいるし、逃げればいいと思うしね。ていうか、日本語の「沖縄よ踊れ、踊らされるな!」でいいじゃん。これはかっこいいと思うけどなあ。


2007年07月16日(月) 月曜日

月曜日ですね。公休だった。平日は楽な仕事なのですがお休みだから忙しいかもしれません。今勤務時間が短いので、それを伸ばすか、別の会社で短時間勤務するか迷う。ひとつの場所に居続けるのが嫌なので後者にしたいけど、能率悪いよなあ。非現実的か。

HotWiredのインドのコールセンターの話。古いけど読みたかった。ぐぐっても読んでおもしろいものが出てこないので、やっぱり英語圏の資料なのかなと思いました。英語読めたらいいんだけどね。「標準語」と地元で使っている言葉のバイリンガルな状況とか共感するなあ(笑)。沖縄と本土は時差が無いからまだましかもね。夜勤もあるけどさ。おもしろい…

先日そのインドのコールセンター事情について知りたくて、その話題については数行の記述しかないとわかっているけれどもその一冊誇りと抵抗を求めて主要な本屋を回って歩いた。結局それで見つからなくて東京に行ったときに買ったんだけど。あれ仲里効さんの文章に出てきたんだよね。新都心について書いたやつ。仲里さんはどこで入手したんだろう。最後の一冊だったりして…しかしすごい硬派でいい内容だったので、それが沖縄で読めないという現実がなんだかなあ、と思った。図書館にはあるんだろうけど。

ドラムマガジン7月号、ついてるCDROMもよさげっていうのはわかってたけど、たまたま金欠で買えませんでした。というか、その時立ち読みした時にぐっとこなかったんだよね…向山テツさんとかジョーイ・バロンとかポール・モチアンとか一楽儀光さんとか中谷達也さんとか(!)とか載ってたら即買いだったのに残念です(笑)。芳垣安洋さんとか外山明さんがすごいよかったらしいですが、自分としては弱い。人間とは勝手なものです…お金持ってたら買うけどさ。確かにぼちぼち店頭で見当たらなくなってきたな。棚から引き上げられちゃうのかしら。

今日本屋に行ったらSTUDIO VOICEが政治特集で(!)というか表紙が横尾忠則だったのでついフラフラっと手にとって購入してしまいました。こういうメインストリームの話題って、特に社会的なものについては僻地住まいでぜんぜんピンとこないってわかってるんだけど、表紙で(笑)。んーいろんな人が出てるなあ。T山さんって10代の頃に何度か会ったこともあるけど、お元気そうですね…

あと現代思想が買いたいな。別冊はまだ並んでなかったけど買っちゃうんだろうなあ。大友良英っていうよりも対談相手とかがおもしろいんで読みたい。ジョン・ゾーン特集とかおもしろかったしなあ。(菊地成孔のエッセイは最高でした)青土社のサイト見ながらふつふつと物欲が…酒井直樹の新作が出てるではないですか…!ずいぶん前に本屋で見つけた上村忠男の本もほしいんだけどなあ。雑誌とか本とか買うの本当に好き…

と、そういえば先日実家に帰って新聞を読んだ時にスピヴァク来沖を知って(講演会当日は過ぎてましたが…)驚愕し、何か記録が残ってないかわくわくしながらぐぐってみたんだけど、ご本人が会場に来られなかったんですね。残念だなあ。でもご不在ならそれなりにまた盛り上がったと思うので、その場にいたらおもしろいと思った。なんか事情があったにしろものすごいハプニングだと思うので。それについても新城郁夫さんとか誰かが何か発言すると思うので、またそれを探そうと思う。


2007年07月14日(土) 笑う大天使 / 刑務所の中

土曜日ですね。台風でした。この写真は台風ではないです(笑)。金曜日は仕事が休みなのでDVD見て過ごしたのでよかった。先日のライブの感想もupしたし。でも荒れ荒れで庭とか片付けるのが大変そうでゆううつです。来週の遠足で休むために休日がずれて、またも5連続出勤だし。でも前の仕事と段違いに楽なのでほっとしてます。

見たのは笑う大天使刑務所の中。和みの二本立てでした(笑)。笑う大天使はMetalChicksが音楽をやってるので見た。なんかもう無駄なまでにかっこいい(笑)。映像もアニメみたいに作り込んであったけど、音楽が垢抜けてたんだよなあ。最初に流れるプログレな高速リフの曲がよかった。サントラがあったら聴いてみたい。

原作は読んだことはないのですが、川原泉は中学くらいの時はまってよく読んでました。やっぱりあの世界は生身の人間(しかもかわいい女の子)を使うと再現できないものなのかもしれない(笑)。まあそれはそれで良し。お母さんとの回想シーンとか最後のオチも泣けてよかったし。後半なんかアクション大巨編になってて盛りだくさんでしたね。上野樹里ちゃんはアクションうまいと思ったのですがどうでしょう。運動神経いいのかな。

刑務所の中は、たまたま近くにあって好きな俳優がたくさん出ていたので一緒に借りた(笑)。これも原作は読んだことはありませんが花輪和一さんは知っています。やっぱり素で変態なんだなあ(失礼)。山形努がはまっててすばらしかった。いつもこわもての松重豊までも癒し系でどうしようかと思いました。変態すぎ。また音楽で懐かしいのが流れてくるなあと思ったらコンポステラでした。あとシカラムータの曲もあった。ユーモラスだけど芯があってという感じですかね。

不思議だったのが、なんか食べ物がおいしそうなんだよね。プラスチックのお椀に入った麦の混ざったご飯に味噌汁とかなんだけど。お正月の話の所で、お正月の時のご飯がすごいんだよ〜という話をしてて(いつもよりおかずが多くてお菓子とか出るらしい)そこに出てくるのがすごいおいしそうで私も興奮しました(笑)。あれは何なのかしら。刷り込み?あとパンの日がよかった。ふつうのコッペパンとマーガリンだけど食べたくなったりして。大天使のチキンラーメンもおいしそうだったしな〜。なんかその日はつい食べ過ぎてしまいましたね。馬鹿。


2007年07月10日(火) 美しい / やわらかい生活(映画)

ゆらゆら帝国のシングル美しい購入済み。10月に沖縄来るね…新アルバムのツアー初日。桜坂セントラルっていうのが何とも言えないけど、たぶん行く。もう休みとって意味も無く明るいうちから国際通りとかレコード屋とかうろうろ張ってると思います(笑)。Tシャツほしい〜。

新曲美しいはアップテンポだと聞いていたのでまたチキチキとキモい(失礼)パンクな曲なんだろうと思ってたんだけど、これがトロピカルでドリーミーで、シンセが入ってるし、きれいですよギターの音が。夏仕様なのね。詞は真性パンクですが…ジャケがナンセンスなショッキングピンク(実物はもっと鮮やか)で頭がくらくらしてくる。歌詞カードがまぶしい黄色で読めないし(泣)。金色に光っている美しいものがまさか想像したそのままのものだったとは…呆れます。

2曲目のなんとなく夢をなさけない&はずかしいの流れは前のアルバムのsweet spotとかしびれを思い出させる気持ち悪くてかわいい感じ。もう朝生愛ちゃんと一緒にコーラスして間奏でハンドクラッピングしちゃうよ(馬鹿)。前に出たシングルの次の夜への流れを汲んでいるのかなあ。坂本さんはゆるいとかぬるま湯とか形容しているのですが、こういう感じのは大好きなので次のアルバムがとても楽しみです。

どれもいいけど、エキゾチックなリフでエロさすら感じるけれども同時に社会的メッセージも読み取れるような大人っぽい不思議な最後の曲のがとても好きだ。前からこういう2005年世界旅行とか、ドアとか、Evil Carとか、あてのない未来への旅を歌うような曲があるんだけど、聴いてて泣いちゃうくらい好き。なんかこう私の中の中学生男子をしびれさす名曲(笑)。兄貴〜!!って胸を借りて泣きたくなるの(馬鹿)。こういうのはロックだなあと思う。擬人化されたボートが語りかける 君が好きと / みがいた長いオールを誇らしげに 俺に乗れと  未来とは官能的なものなのね。

話は変わってこの前見た映画(DVD)でよかったのがやわらかい生活。なまぬるい癒し系なのかなあと思って見てみたらけっこう重かった。公式サイトとか予告編とか見てありがちなサブカル癒し系なのか(何なんだそれ)と思いながら本編見終わってどっとつらくなったのは私だけでしょうか…コメントの所で誰かがなめてかかると低温やけどするよとか書いてあったけど、そんな感じ。これが私たちのリアルって言われてもなあ。どうなんだろう。

監督・脚本・主演がヴァイブレータと一緒ということで、それは見ていて気づきませんでした。そうなんだ。大森南朋も出てたけど。ヴァイブレータは数年前に見ていて、主演の寺島しのぶが健康的過ぎるし大森南朋がトラック運転手に見えなくてぜんぜんかっこよくないし(失礼)共感できなくてイライラしながら見たのを思い出しました。

でもこの作品は割と共感できる所も多かったので、原作の内容の違いなのだろうか。摂食障害と躁鬱病と比べたら後者に親和性があるとか…主演の寺島しのぶがそんなに好きになれないのは相変わらずなんだけど、何だろう、共演の豊川悦司とか田口トモロヲとかがよかったのだろうか。田口トモロヲの役は当て書きをしたようにはまってたなあ。この方にしかできない。ものすごい変態なんだけど紳士的で(笑)感心しました。妻夫木聡のヤクザは勝手ながらやっぱり納得いかない。こんなヤクザもいるんだなあというよりも先に違和感が先に立ってしまった。

ただ共感する部分ていうのは、主役の優子が会社辞めて今さらのモラトリアムのように毎日何となく一人で出かけてデジカメでスナップを撮り集めてる所で、本筋とか主役の境遇とは関係ない?所かもしれない。(原作では優子が自分のを持ってる役で、映画でも一人でドライブする所とかあったらいいのにと思った。)ああいうふうにふらふら浮かんでるのは楽しいし、優子と祥一のやり取りとか自分もやってるような感じで親しみを感じた。結末はなんかそれこそ漫画ちっくではあるんだけど、お気楽に悩みが解決することもなくすぱっと切られて終わってしまうのがよかったです。

主演の寺島しのぶと豊川悦司ってあの愛の流刑地でも一緒なのね。見ないけどどんなだろう…でも二人で暮らす束の間の場面はすごくよかったです。優子としてみれば躁状態なのだろうか?でも寺島しのぶの地の良さが伝わってくるようで楽しそうでしたが。あのコピーにもなってる金魚の場面はとてもいいなと思った。祭りの屋台が出てたと嘘をついてわざわざ買ってきた赤と黒の金魚。優子は勝手にうどんとそばと名づけてしまうんだけど、それを受けて祥一が語りをつける口調がとても優しい。

むかしむかしあるところにそばという金魚とうどんという金魚が居りました。二匹はそれとなく幸せに暮らしました。という短い科白。ここは原作にはあるのかなあ。この「それとなーく」っていう言葉が新鮮に響いておもしろかった。偶然だけど、上で紹介したゆらゆら帝国の曲なんとなく夢をとシンクロしたので並べてみた次第です。砂漠 に花を / トンネル に光を / なんとな く夢を / となり で笑う / なんとな く楽しい / となり で笑う / 楽し みもなく / 悲し みもなく / なんとな く夢を / 夢 を / 夢 を


2007年07月05日(木) 山内桂ソロ、山内+NID-NEIセッション at groove(メモ)

grooveのライブに行きました。仕事があって、その日のうちにすませる用事もあったので居る時間がすごい短くて残念でした。最初のニドネのライブは見れず、山内桂さんのソロも2曲?しか聴いておりません。しかも見てるとずっと一つの音を伸ばして息をして伸ばしてというものと、salmosaxのテーマということですごいミニマルな感じでした。

それでも見ると初めて知ることもあり、例えば山内さんは吹く時にかなり大きく体を動かしていて、それは音源を聴いている分にはわからないことなのでとてもおもしろかったです。先日見たミッシェル・ドネダも楽器の向きを変えたり(大きく回すような感じ)歩いて移動しながら吹いたりしていたのですが、それは多分に音響を意識しながらやっていることなんだけど、山内さんの場合はもっと内在的というか、身体の求めに応じて動いてるんだというような話をお聞きしました。

salmosaxのテーマなんか、ひとつのフレーズで決まったような動き(腰を折り曲げて膝も曲げて軽くしゃがみ、ゆっくり元に戻る)をされているので、振り付けというか(笑)それも含めてのテーマなのかしらと思ったのですが、そうでもなくその場の感覚に合わせて動いているとのことでした。見てると歪みなくゆったりした動きです。アルトを持つときもまん前にまっすぐ構えるタイプで、斜めにひねったりすることはない。(サックスだとそういう斜に構える方がかっこよく見えたりしますよね)そういう体の動かし方にも気を使ったり好みとかあるのかなあ。その辺も気になる所です。今度またうかがってみたいと思います。

ソロの終演後、あいさつをしていろいろお話をうかがっているうちにセッションの時間がやってきました(笑)。NID-NEIは香取光一郎(足踏みオルガン)さん、亀島良泉(グンデルガムラン)さん、がちゃぴん(double-bass)さんのトリオ。ものすごい弱音で居眠り上等だそうです(笑)。香取さんの足踏みオルガンは拾い物の国産年代物なのですが、とても音がいいと思います。グンデルガムランはもともと二人一組で演奏されるみたいですが、ここでは亀島さんお一人で、ビブラフォンみたいな感じにも聴こえます。低い音がいいよなあ。

セッションは距離感遠目でゆったり進む演奏。派手派手しい展開はなく、むしろ遠目にぽつぽついる存在の輪郭が滲み出し、見分けがつかなくなっていくような、癒されながらもちょっとコワい感覚もふっと湧き上がってきます。弱い音だとそれぞれの音色も似てくるんですよね、それで溶け合うような感じ。香取さんと山内さんがリードして、打楽器の亀島さんは本当に控えめに現れ、ふと消えてゆく。がちゃぴんさんの弦はそれとも違う次元にいるような音使いですね。レイヤーで重ねてるような感じで。山内さんがふと低音でリズム刻み出す所がおもしろかった。それでそこに突入することもなく散漫に漂ってしまうんだけど。

私は終始ガムランに注目。音が好き…あと打楽器だとリズム刻む時にどこで始まってどこで終わるかがとても大事なので勉強になりました。って言ってもセンスなんだけどね。違和感なくふと終わるのって難しいと思うけどなあ。あれはどうやってるんだろう。あとリズムの他に音程があるのでそれを合わせないといけないのが難しいと思う。弓弾きする場面があったんだけど、あのキーじゃないといけないんだよね。その選び方がよかった。


2007年07月01日(日) Happy Go Blues Band、島袋優ドラムソロ at groove

ライブでした。ちょっと前に出演依頼のお知らせを聞いて、ドラムソロと共演だけど即興ではなくてバンドというのでどんなことするのかなあと思っていましたが、普通にスタンダードをやりました。ちょっとドタバタ入るのも昔のジャズのマナーに則る範囲ということで(笑)。

バンド名Happy Go Blues Bandは誰がつけたんだろう。フロント二人の爽やかさで違和感無いぞ(笑)。メンバーは琉球大学ジャズ研出身の二宮(ts)君、佐喜眞(p)君にがちゃぴん(doubole-bass)さんに私(ds)のワンホーンカルテットです。スタンダードしかやらないというのと皆さんジャズセッションで一緒にやったことあるというのとで特に緊張することもなかったです。ちょっと早めに来て曲目把握がてらにリハをしてOK。

曲は以下の5曲。(順不同)アレンジもメモしておきます。

Straight No Chaser (Monk)
今まで何百回とやってきてこれからもやり続けるであろうスタンダード中のスタンダード。一回ブレイクしてソロをテンポフリーにしてみました。テーマをかなり速いテンポでやったのでソロでは遅くなることが多かっただろうか。ソロもアッチェランドというかどんどん速くしてぶっちぎって崩壊(笑)してほしかったりするんだけどどうかしら。ソロも終わる時にキメのよくあるフレーズを設定してブレイクを取ります。最後のソロの私の時に後テーマにつながるようにテンポを速くして緊張感を高める必要があったのですがそれが決まらなかった。課題ですね。

Blue Monk (Monk)
Ba-Lue Bolivar Ba-Lues-Are (Monk)
モンクナンバー2曲。上を入れると半分以上がモンクです(笑)。これはモンクらしい癖のあるテーマなのでアレンジは特にせず普通にやりました。たぶんこれからモンクナンバーのレパートリーが増えていくのでしょう。セロニアスモンクトリオが大好きな私はそのアルバムのアート・ブレイキーみたいに暴れてみたくてたまらない(笑)。Ba-Lue Bolivar Ba-Lues-Areはやっぱりテーマのキュートさにつられてフリーっぽくなってしまったけど皆さん寛容でお咎めなしでした。二宮君のテナーが渋くてバッピーでかっこいいので普通にやればいいのに(涙)とわかってるんだけど好きなんだもん。ありがとうございます(笑)。

Mr.PC (Coltrane)
ていうか、がちゃぴんさんがアイデアを出すことが多いんだけど、すごいぶっとんでておもしろいです(笑)。KgKとかフリーの演奏で培われた感覚でしょうか。あんまり考え付かないよね…これは今回のライブのハイライトになったと思うんですが、ひたすら頭打ち+ドラムはテンポフリーでずっとソロ状態という指定。けっこう難しかったです。頭打ちって1小節ずつぶったぎる感じなのでそれを聴きながらフリーでソロというのはなかなかやりづらかったです。でもそれで出てきた音がけっこうおもしろかったので、しばらく何回かやって練っていくといいと思いました。

Duke Express (aka.C Jam Blues)(Ellington)
これはテーマの2小節目の後ろから、GからCに上がる所で毎回止まって「Duke Express」というコーラスを全員で入れます。しつこくて野暮ったい所が昔風で好き(笑)。演奏家は声を出すのが恥ずかしい方が多いのですがそれを利用したプレイでもあります。こういうの懐かしいなあ。ジャズ研でSalt'n'Peanutsやったよねえ。ああいうの大好きなんだ。ピアノの佐喜眞君の声が良くてびっくり。歌ものを入れることも考えてみては。ジャズ研では三線(!!)をやってらしいですが…三線が入ることもあるのかしら?

        

島袋優(すぐる)さんのドラムソロは今回で見るの3回目かな?沖縄の若手ドラマー御三家の一人。って私が勝手に決めてる(失礼)んですが…海外で活躍しているナカムラアキラさんに国場幸隆さんにこの島袋優さんの3人は沖縄のジャズドラマーでは必見の方々で、島袋は中でもいちばんオーソドックスなジャズドラマーで、沖縄で最初に見た方だなあ。私がジャズドラムをやっているということで、会った時は先生みたいにいろいろ教えてくれて感謝です。

今回はステージの真ん中にマイセットを組んでの演奏。たまたま私がソロ中にロールをよく入れていたからなのかロールプレイが頻繁に出てきて堪能いたしました。丁寧できれいだよね〜。2タムにフロアタムもロータムを使ってスタンドにセットするようにしていてフロアタムにしては浅胴になっています。シンバルはライドにクラッシュに左手にスプラッシュが2枚あってけっこう多め。それらを駆使してメロディックな演奏になっていました。すてき。

右端は聴きにきてくれたトム(perc)さんと優兄のライブ後のセッション。左はもともとセットされてるgrooveのドラム。セットが2つもあるって珍しいので楽しかった。トムさんはパーカッションもやってて、ドラムプレイを見たのは初めてなんですが、すごいうまくてびっくりでした。反応いいし。やるなあ…たまにgrooveで二宮君とデュオで即興のライブやってるそうなんだけど、普通の曲の方がうまそうな感じがしました。バンドとかやればいいのにな。ていうかこの二人でやってもいいんじゃないかなあ。

ライブ終了後は録音を聴き直しました。うっ…下手だ、しかもなんか体の具合の悪い人の音(涙)。わかってるけどやっぱり音に出るんだなあ。気をつけないと。また前日に小禄教会でやった韓国音楽のライブの録音も聴かせてもらいました。行けなかったのですごい嬉しかったです。優兄はどんどん杯がすすんでドラム講座状態(笑)。タダなのにいいんですか?って感じ。本当にドラムの好きな方なんだなあ。私も精進しなくては…


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