陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年10月31日(金)      深 謝

今月の催しも本日をもって終了いたしました。
毎月、1週間の内いちんちやふつかはお客様の出足が
鈍い日があるものですが、今月は有り難いことに連日
ご来場をいただき、スタッフ一同とても喜んでおります。

 特にお昼時分はほぼ満席という状態で、
 賑やかでした。特に宣伝らしい宣伝もせず、
 口コミでご紹介いただいた方々が少しずつ
 くりかえし来て下さるようになって、馴染み
 のお客様になって下さり、またその方が
 どなたかの手を引いてお越しくださるとい
 う好もしい循環がじわじわとお客様の数に
 なって現れているのでしょうか。
なんにもせ、ありがたく、うれしく、あらためましてご来場
下さった皆々様には一同、厚く御礼申し上げます。

さて、あけて明日からは11月、来月は食欲の秋にちなんで
『くいもの市場』 を開催します。好評の麺類、天然酵母パン
手作りカレーパンなどなど、正真に美味いものを揃えます。
月末ともなれば季節はもう冬の風情となりましょう。温かい
ものもご用意して皆様のお越しをお待ち申し上げます。





2008年10月30日(木)      か け

 今日は横浜も随分と冷えて、朝は10℃
 くらいしかなく 『寒い』 と感じました。
 日中も晴れたわりに気温は低く、暖房を
 入れました。昼餉も暖かい 『かけそば』
 を食べました。ちと色気をつけて揉み海苔
 を添えた 『花巻』 です。

寒くなります。お風邪などお召しになりませぬよう、原始的では
ありますが、うがい、手洗いをマメにして予防いたしましょう。





2008年10月29日(水)      おちば

 体調は良く、睡眠も充分にとり、
 食欲もあり、酒も美味い。これ即ち健康に
 他ならない訳ですが、集中力が上がらず、
 やる気が湧きません。きっと夏からこっち
 忙しくしていた緊張の糸が切れたのだと
 思います。いわゆる、燃え尽き症候群と
いうやつで、芋乃市場の展示が一区切りし、ほっとしたのが
いけなかったのでしょう。まだ期間中なのですから緩んでいる
場合ではないのですが、つまらない間違いばかりしています。
実はこういうときはジタバタせずに減速するにかぎります。
わかっちゃぁいるのですがそれが上手くいかないのがスケジュール
下手のツライとこ。少しやりくりして来週は静養期間をとるべえ
と思います。

莫迦がちょっとがんばりすぎちゃいましたな・・・
脳が少し挫けたもようです。





2008年10月27日(月)      忙 忙

日報が更新できない時の状況が大きく分けて三つあります。
ひとつ、キーボードも叩けぬほどに衰弱病臥している。
ひとつ、キーボードも叩けぬほどに飲酒泥酔している。
ひとつ、キーボードも叩けぬほどに多忙を極めている。

 おととい昨日はその内の多忙で、書けま
 せんでした。こんなに忙しいことは一年
 のうちでも一日二日あるかどうかなので
 すが、あれもこれも重なって忙忙でした。
 おかげさまで市場初日も、昨日の天ぷら
 も盛況でした。ご来場頂いた皆々様には
誠にありがとうございました。書の作品は評判が良く、版画など
もあることから、色々とやるんですねえなどと驚いてくださる方も
いて、恥ずかしいやら嬉しいやら複雑な気持ちです。独学独習
の書はきっと間違いだらけの筆法で、クセ字の域を出ないもので
しょうけれど上手い綺麗な字を書く方は大勢いますし、昨今は
パソコンも驚くほど達筆で書体も豊富です。畢竟一個人の私は、
クセ字であろうと独善筆法であろうと、私にしか書けぬものを
目指そうと思います。そして何にでも書きます!曰く 『弘法は
筆を選ばず』 ならぬ 『若林被書体を選ばず』 です。

紙、木、布、皮、およそ墨ののるものであれば何にでも書きます。
表札、お店のロゴ、座右の銘、恋文の代筆、いかようなものでも
ご相談承ります。一筆 2,000円より、お見積いたします。

詳しくは、陶房かまなりや までお問い合わせ願います。

明日も良いお天気になりそうです。
秋晴れの横浜 『芋乃市場』 へどうぞお出かけ下さい。





2008年10月24日(金)      搬 入

自宅での展示で搬入も無いもんですが、どうにか終りました。
只今午後10時半をまわったところ、いささか草臥れました・・・

 紙に書いた墨一の作品ばかりでは色気が
 無いので柄物の手拭い生地に布用の墨汁
 で書いたものや、年賀状用に作った版画
 なども展示して、中々賑々しい雰囲気に
 なりました。書作品はあらためて見直し
 てみると書き直したくなるようなところも
目立ちますが、現時点での力そのままにご覧いただき、今後に
つなげていきたいと思います。平面作品に値段をつけるのは
不慣れで戸惑いましたが、初回のことだけに謙虚なお値段を
つけたつもりで居ります。

さあて、明日からは毎日蕎麦打ちです。そば粉も新物が
出回り始めました。心を込めて 『秋蕎麦』 を打ちましょう。





2008年10月23日(木)      そうこう

 暦は霜降となりましたが、日中はまだ半袖
 で過ごせるほどに暖かく、温暖化の影響は
 いかばかりかと感心することしきりです。
 青い蜜柑をいただきました。酸っぱくて
 実に美味い蜜柑です。本当の味がします。
 秋から冬へ、いーい季節です。





2008年10月21日(火)      戯 作

本日も女房に教室を任せ、素焼きの窯を焚きながら、書の作品を
一つ仕上げました。昨日は漢字一辺倒でしたが、今日は一気に
バレて江戸の草双紙、いわゆる黄表紙から恋川春町の安永五年
の戯作 『うどんそば化物大江山』 の序文を拝借しました。

 筋は武士の蕎麦が物の怪のうどんを退治
 するという他愛ない勧善懲悪。その中に
 多々戯作特有のパロディーが埋め込まれ、
 江戸好みの洒落を楽しめます。絵本の形
 をとっていますので、今で言う漫画といって
 差し支えないでしょう。序文はその本筋を
匂わせるように蕎麦の効用と薬味の大切さを説きます。漢字かな
混じりで、所々のの字だけを強調して書いてあるのは視覚的な
効果を狙ってのことでしょう。その部分だけは原典に忠実に、
他は自分の字でリズム良く書きました。紹介されているサイトが
無いのでここに序文全文をご披露します。
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本草にいわく蕎麦は気を降し腸をゆるくし白濁帯下泄痢腹痛上気
熱腫の痛を冶寿脾異虚寒の人に忌むとあり誠にそれ蕎麦の徳揚げ
てか楚うべ可らずしかりと雖も莢菔おろし陳皮蕃椒乾松魚などの
役味なければ其蕎麦の賞玩も薄しこれまったく君臣合体乃如しと
昔時の大江山になぞらへ天春雨のねむけを覚寿のみ

ほんそうにいわくそばはきをくだしはらわたをゆるくしびゃくだく
こしけせつりふくつうじょうきねっしゅのいたみをじすひいきょかん
のひとにいむとありまことにそれそばのとくあげてかぞうべからず
なりしかりといえどもだいこんおろしみかんのかわとうがらしかつ
おぶしなどのやくみなければそのそばのしょうがんもうすしこれまっ
たくくんしんがったいのごとしとむかしむかしのおおえやまになぞ
らえてはるさめのねむけをさますのみ
-------------------------------------------------------
要は、蕎麦に薬味がなきゃぁ始まるめぇってことを大仰にくどくど
書いているのですが、この芝居がかった前文を読むことでこの後
の本文がいかにも面白みを増してきます。最後のところで、春雨
の眠気を覚ますくらいのことしかできませんけどね。と、さりげ
なーく圧を抜くあたりも小洒落ていて気が利いています。

昨日は漢字だったので肩に力が入った作業でしたが今日は楽しく
筆を踊らせて愉快な気分で書きました。もともとがバレた人間です
から、こういったものの方が自分には合っているように思います。
明日はもう少しやわらかいものを書いてみようと思っています。





2008年10月20日(月)      かんしょ

 明け方の雨がウソのように良く晴れていい
 お天気になりました。今年は少ないなあと
 思っていたアキアカネも舞い降りて、あち
 こち突先にとまっていました。須知さんの
 作品の鳥の嘴の先に止まった奴はこんなに
 近づいて撮っても逃げませんでした。

 良い気分の午前中に今日は漢字を書きま
 した。漢詩の古典、詩経から 『関雎』 の
 一節です。漢詩には至って暗いのですが、
 大好きな藤沢周平さんの小説 『蝉しぐれ』
 の中でこの一節が引用されています。
 作中、少年時代の主人公が藩校で年初に
受ける講義でこの関雎が解説されます。小説の中では内容を聞いた
生徒たちが失笑するところを嗜める塾頭の生真面目な側面を強調し、
恋の歌であるが侮るなといった孔子の儒教精神にも触れて武士たる
ものの心のありようを諭しています。多感な少年たちは自分の将来
と恋の歌をすり合わせながら詩を復唱します。

この詩には曲がついているらしく、明楽の研究者の方々は明治時代
の月琴楽譜をもとに演奏を楽しんでいるようです。この詩を漢字ば
かりで書くと物々しい感じのお経のように見えますので仮名も隣に
書きました。くだけて解釈すれば自分にふさわしい聡明な彼女が
ほしいなあという歌です。特に最後の一行がとてもきれいです。

     窈窕淑女鐘鼓楽之
 
ようちょうたるしゅくじょはしょうこもてこれをたのしましむ

美しい人と鐘や太鼓で楽しみたいものだ。(こんな訳でしょう)

3000年前の人も現代人も恋をする心は変わらないのですねえ。





2008年10月18日(土)      桝

今日は一日、書道でした。
月末の作品展に向けてまずは陶器作品の箱書きをして、その
勢いで月初めに合羽橋で取り寄せた 『桝』 にもしたためました。

 画像はどちらも一合桝です。
 左は『合』の一字を書いた 『うかりマス』
 右は『銭』の一字を書いた 『もうかりマス』
 ま、いわゆる語呂合わせですが勢いよく
 書けたので満足です。これが5ヶずつ有り、
 一升と五合のものが一つずつあります。
大きな桝には違った字が書いてありますが、こちらもちょっと
洒落を効かせてみました。

木は紙と違い滲むものもあればはじくものもあるので、そのつど
筆速を変えて、楽しみながら書きました。明日からは紙と布に書いて
いこうと思います。どんな字を書くかは全く決めていませんが、紙に
向きあって閃くその感じを大事にしようと思います。





2008年10月17日(金)      水 道

今日は上水道の日だそうです。日本で初めての近代水道はここ
横浜に作られたそうで、ウチの近所には水道道がありますし、西谷
にはその当時からある浄水場があり、水道記念館があります。

 明治20年、イギリスの技師パーマーなる人物
 が一手にこの仕事を請負い、津久井から野毛の
 44kmにも及ぶ管の敷設を成し遂げたというから
 偉いもんです。その為の資材から機械からほと
 んどを本国から取り寄せたといいますから、その
 偉業たるや天晴れの上にも天晴れ!横浜の水
 は日本、いや世界一美味しいと言われるほどの
 高品質であるそうですが、その先鞭をつけたヘンリー
スペンサーパーマーの名は横浜人であれば覚えていないわけには
参りますまい。

ミネラルウォーターを買ってまで飲む時代になり、イオンだ電子だな
どをチャージしたなどという眉唾な水まで出回り、それこそ水商売は
花盛りのように見受けますが、どっこい横浜にはパーマーさんが引いた
美味しい水が蛇口をひねりゃぁとうとうと出てきます。
『水は天から貰い水』 増してやそれを配ってくれる管が津久井から
続いていることを肝に銘じて、あだやおろそかにせず、大事に使わねば
と、今日のこの日にあらためて思うものです。

横浜水道記念館
http://www.city.yokohama.jp/me/suidou/kyoku/torikumi/suidou-pr/kinenkan/kinenkan.html






2008年10月15日(水)      望

予報どおり天気も回復し、宵の東の空には満月がぽつかり浮きました。
旧暦ならいざ知らず新暦の15日が満月とは偶然たぁいえ洒落ています。

 毎年今頃は木の上でアオマツムシがやかま
 しいほどに鳴いて、風情も何もあったもんじゃ
 ないのですが、今年はどういったわけかそれ
 ほどにうるさくなく、何かの理由で個体数が
 少ないのでしょう 。おかげで何やら風流な
 秋の夕暮れです。でも、やおら繁殖力の強い
奴らが今年に限って少ないのは、いささか訝しくも思いますが、自然界
は人間が考えるほど単純ではないので、こういうこともあるんでしょう。

明日は高気圧に覆われて晴天になる模様、これからは空気も澄んで、
都市部からでも富士山の姿がきれいに見えることでしょう。増して
近くにお住まいの方々には手にとるように拝めるのでしょうねぇ。
うらやましいかぎりです。





2008年10月14日(火)      秋 口

 すっかり空気が澄んで、秋となりました。
 木々の葉も色づきはじめ、モズがあちこち
 でキョキョキョキョと高鳴きをし、空は青く
 高く見えます。今日は生憎の雨になりまし
 たが明日は回復する模様、いい〜季節に
 なりました。

こんないい陽気だと、2泊3日くらいで京都へでも行きたいですなあ。





2008年10月13日(月)      う た

歌を聞くとき、詩をよーく聞きます。勿論、作曲や編曲が総合的に
成り立ってこその楽曲だとは思いますが、私個人は詩から受ける
感動がまず先に立ってしまうので、聞くという行為は 『読む』 行為
に近い感覚で脳に吸収しています。

 最近、『水中メガネ』 という曲にとても好意
 を寄せています。Chappieという人が唄って
 いるマイナーな楽曲ですが、作詞が松本隆
 作曲が草野正宗という異色のコラボ作品で
 松本さんの秀逸な詩に草野さんのまったり
 としたメロディーが実に良い相性で乗ってい
 ます。YouTubeには草野氏本人が歌ったこの
 曲がアップされていて聞くことができます。
それほど難解な曲ではないのでコードを拾ってギターを弾きながら
歌ってみたいなあと思っています。 が しかし、草野さんのオリジナ
ルのキーではあまりにも高いので、そのキーから3度ほども下げて
コードを割り当てるのが中々に難儀ではありますが・・・

綺麗な詩に出会うと日本語はなんて美しいんだろうとあらためて感じ
入ります。最近の若い人たちの楽曲は、日本語なんだか英語なんだ
か不明なものが多く、それはそれでイカスものもあるとは思うのです
が詩という文芸として鑑みるに稚拙な作文程度のものが多くて嘆かわ
しいかぎりです。詩は短い文節の中にいかに感情や叙情を込めるかが
腕の見せ所です。携帯電話などで毎日誰もが文章を作る時代なのです
から、一字一句をぞんざいにせず、美しい日本語を使いたいものです。

YouTube 水中メガネ http://jp.youtube.com/watch?v=mg_FObcRsC4





2008年10月10日(金)      目標値

昨年の3月から実践している 『休肝日』 かれこれ1年半が過ぎ、
きちんと習慣化してきました。が、昨年暮れに立てた年3分の1の
目標値に少々影が差してきました。

 毎月、10日は休むと決め、1月から律儀に
 こなしてきました。中には9日間だった月も
 ありますが次の月に11日間休んで帳尻を
 合わせてきました。いけなくなったのは7月
 から・・・猛暑の影響でついつい休肝日にも
 「コウ暑くっちゃ呑まにゃぁやってられめぇ」
と開き直り、そうでない時でも気分がいいと 「今日は無礼講だ!」
などとサラリーマンみたいなことを言ってズルをしてきました。
7、8、9の三月分で都合4日足りません。残りの三月でこの員数を合わ
せねば目標値である120日を達成できません。暮れは何かと呑みたい
ですし、今月と来月でがんばるほかありません。たった4日ばかりの
ことですから造作も無いと思われるでしょうが、意地汚い酒のみに
は重い数字であります。身から出た錆ですから辛抱のほかありませ
んが、見事数値目標を達成してお正月には美味いお神酒をごっくん
ごっくん呑みたいものです。

さあ、グズグズ言っていても始まりません。男が一度口にしたこと
です、残り三月で34日、きっちり努めさせていただきます。そして
もちろん 『OS366』 も貫徹しますぞ!  今年こそっ!

OS366運動については1月1日、5日付の日報をご参照下さい。





2008年10月09日(木)      なつめ

 ナツメの木に今年は沢山実が付きました。
 毎年生るのですが今年は枝が枝垂れるほど
 たわわに実をつけています。漢方では大棗
 (タイソウ) といい、干したものを薬として
 使うそうですが、我が家ではなりっぱなし
 でうっちゃっています。実を食べてみると
青りんごのような甘酸っぱい味で不味くは無いのですが、反面
これといって美味いものでもなく、干して保存するのも面倒ですし
眺めて落ちて仕舞いです。茨城にいた頃にも焼酎に漬けてみたり
しましたが薬酒にこそなれ、酒は酒で飲んだほうが美味いので
それもしなくなりました。なんだかもったいない気もしますが
まあ、やる気がおこらないものは仕様が無いのでどなたかお好き
な方があればどうぞ採りにいらして下さい。

今年は柿も良くなっています。夏が暑かったせいか木の実がいい
ようですねぇ。順に栗や芋も出てくるでしょう。明後日は十三夜です。
そして15日は満月、月遅れのお月見は風情があっていいですぞぉ、
秋茄子でも肴にお燗酒をきゅーっといきたいですな。





2008年10月07日(火)      お 久

昨年の10月に新橋演舞場で開かれた十月大歌舞伎の内の
『文七元結』 を山田洋次監督が映画に撮った話はニュースでも
話題になりましたし、ご存知の方も多いと思います。その映画が
今月いよいよ築地の東劇他、全国で公開されます。

 何といっても嬉しいのは中村芝のぶ丈が
 勘三郎さん演じる左官長兵衛の娘久役を
 貰っていること。縁あって芝のぶさんとは
 歌舞伎養成所に入る以前からお知り合いで、
 芝翫一門に弟子入りしてからもずーっと応援
 し続けてきました。世襲が厳しいこの世界で
こつこつと努力を続け、このお芝居では勘三郎さんと肩を並べて演
じる素晴らしい役どころ。昨年のお芝居は時間がとれずに臍を噛み
ましたが、この映画は必ず観に行こうと思っています。松竹のサイト
では予告編を見ることができ、勘三郎さんと並んだアップの芝のぶ丈
を見ることができます。映画では大向こうのかけようもないでしょう
が、見たらやっぱり一声唸りたくなるでしょうなあ。

     なりこまやっ !

松竹のサイト
http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/bunshichi/index.html


日本俳優協会 歌舞伎俳優名鑑
http://www.actors.or.jp/meikan/members/actors/a0912_sinobu.html






2008年10月06日(月)      いなだいこん

 近所の釣り師の方からイナダを沢山いただき
 ました。大漁を飛び越えて『爆釣』だったそう
 で、かれこれ50本も釣り上げたとか。土曜
 に頂戴し、その日は皆でお刺身や鍋物にし
 て食べました。おろした頭とカマは今日
 大根と煮ていただきます。ブリと呼ぶには
 まだナリが小振りなので鰤だいこんならぬ
 『いなだいこん』 です。練炭を熾して
じっくりことこと煮込みましたのでさぞ美味いでしょう。

今日は久しぶりに一日ロクロ仕事をし、晩酌を楽しみに仕事を終え、
ぶりでゃーこんには燗酒だべえと、ビンを手に取ると何と空っぽう。
こりゃあ買いに行かにゃぁ後生が悪いとばかりロクロ仕事で痺れた
腰のリハビリがてらちょっと離れた丘の上の酒屋まで、腰をさすり
さすりポクポク歩いていきました。 が、何と今日は定休日・・・
落胆しつつ踵を返し、今来た坂道をとぼとぼ帰りました。道沿いの
生垣のキンモクセイの香りが何とも切なく感じました。

さてさて、しおしおしていても始まりません。明日という日は
明るい日と書くことだし、人生なんて大方こんなもんです。今日の
ところは芋焼酎のお湯割りでも呑りながら、大根を頂きましょう。





2008年10月05日(日)      枝 豆

7月10日に播いた晩成種の大豆 『津久井在来』 がたわわに実り、
枝豆として食べてみました。少々痩せて小ぶりな豆ですが味は
しっかりとのっており、実に美味しい枝豆でした。

 畑にはまだたくさんの株があります。
 大きめの物は種にして来年また播こうと
 思いますが、小さなものは枝豆で食べて
 しまおうと思っています。小さなサヤでも
 豆の入っているものは良い味なので面倒
 がらずに隅々まで食べることにします。

7月に種を播いてかれこれ3ヶ月、大豆栽培委員長T氏のかいがい
しいばかりの世話は見事に結実し、ちょいと畑の一角を提供した
だけでコウ美味いものにありつけて、実に果報なことです。夏の
暑さもこういう秋の収穫に一役買っていると思えば、あえぎあえぎ
も辛抱した甲斐があったというものです。   秋ですなあ。





2008年10月04日(土)      やみがたり

7月『プリズンホテル全4巻』を一気に読み、8月新旧『遠野物語』を
重ね読みし、9月そろそろ時代物にのめろうと思っていた矢先ついつい
『勇気凛凛ルリの色』に浮気した事は9月9日の日報に書きました。
10月、いよいよ日も短くなり秋の夜長を重厚な歴史小説で楽しもう
と思っていたにも関わらず、今まで読んできたノリでふらふらっと
また浅田次郎氏の本に手をだしてしまいました。

 手に取ったのは時代の替わり目を書かせると
 抜群に上手い浅田氏の、大正浪漫義賊小説
 『天きり松闇がたり』 です。仕立て屋銀次
 一門、目細の安吉一家に育てられた最後の
 盗っ人村田松蔵の語る物語形式で進むお話
 は一本スジの通った意気地のある盗賊達が
 胸のすく仕事ぶりで世の中をあっといわせ
 る顛末の数々、下谷生まれの松蔵の歯切れ
 のいい江戸言葉に、聞き手となる獄中の小悪
党どもは静まり返り、看守までがしんみりと聞きほれるという語り
口は六尺四方にしか届かないという盗賊特有の秘術 『闇がたり』
読者は聞き手にもなり、松蔵自身の境涯にも同調し、ぐいぐいと
小説に引き込まれてしまいます。時代は大正、江戸と近代がこき混ぜ
になった半々の時代です。戦前のほんのつかの間のデモクラシーの
頃、大震災は待っているし大戦も控えた混沌とした時代に意地を通して
生きた人々をお芝居のように描き出すその筆力はまさに職人芸です。

つい二三ち前に読み始めたのにもう仕舞際まで進んでしまいました。
シリーズは全4巻、またこれにのめってしまい時代物は後回しになり
そうです。さらに勇気凛凛も続編を読みたいとおもっています。

このぶんじゃぁ あ、しばらくは浅田物からぁ あ、離れられますめぇ・・・





2008年10月03日(金)      和の年賀状

6月に納めた版画が掲載された 『心に残る和の年賀状』 が
本日発売されました。早速本屋に行って見てこようと思っていたら、
今日、出版社から宅配便で届きました。

 分厚い本は綺麗なカラー刷りで、作品の雰囲気で
 いくつかにコーナー分けされています。私の版画
 はその中の 『楽』 と題されたコーナーの筆頭に
 載せていただきました。有り難いことです。印刷さ
 れたものを客観的に見ると不出来なところも目に
 付きますがそこはご愛嬌、上手な編集で、稚拙な
 版画もそれなりの作品に見えますから嬉しいかぎ
 りです。出品作家は総勢77名、皆皆相当の実力者
揃いで、ご一緒させて頂くのは光栄の上にも光栄です。編集された
スタッフの方々には心より御礼申し上げます。色々と便宜を図って
下さった編集担当の方は一度お電話でお話させていただきましたが、
落ち着いた声音の女性の方でした。発売日の当日に実物をお届け
下さる粋なはからいに恐縮しております。作品原稿もご返送くださり、
今月の芋乃市場でぜひとも原画を展示しようと思います。

こういった本が書店に並ぶようになるといよいよ今年も残り少ない
ことを実感しますねぇ。さあさ皆様、年賀状はお早めに!図案は
このインプレスムック 『心に残る和の年賀状 平成21年版』 を
何卒お買い求め願います。

ImpressJapan  http://www.impressjapan.jp/books/54054





2008年10月02日(木)      チキラー

今日のお昼は、昨日とうって変わってインスタントでした。
即席めんの草分けにして王道、日清 『チキンラーメン』 です。

 チキンラーメンは今年で50周年を迎え
 るそうで、卵用の凹みを白身用と黄身用に
 分ける工夫を施しリニューアル。味の方も
 昔と比べると格段に美味しくなっていまし
 た。半世紀に渡って愛されたこの即席麺は
 完成形と言って良い進化を遂げています。

赤塚漫画に出てくる小池さんが美味そうに食べるラーメンを見て
憧れた小学生の頃の私は滅多なことでは親に買って貰えず、羨望
のまなざしでマンガを見ていたものです。大きくなって実際に
食べてみるとそれほど美味しいものではなく、現実はこんなもの
かと思っていましたが、今さらながらにこの発明を思うとき、
麺の文化の裾野は広いなあと感じてしまいます。
今後も永劫にこの即席麺は愛され続けるのでしょうなあ。

すぐおいしい〜♪ すごくおいしい〜♪ お見事!





2008年10月01日(水)      神無月

9月の芋乃市場も無事に終わりました。須知大さんの鉄の作品
は大層評判が良く、多くの方に楽しんで頂けました。足をお運び
いただいた皆様には誠にありがとうございました。作家さんの
ご好意で野外に展示した 『WelcomeBird』 は今月も引き続き
お客様をお出迎えいたします。

 今日と明日はお休みとし、のんびりして
 います。お昼に残り物でうどんを拵えま
 した。この画像だと駅前の立食い蕎麦屋
 の 『たぬたまうどん』 みたいに見えます
 がうどんは自家製手打ち、つゆはきちんと
 ダシを引いてよしみやさんのつゆで作った
極上、トッピングは若松屋の揚げ玉、関塚農場の自然卵、利尻の
とろろこぶ。そして丼は勿論かまなりや謹製!こんなに贅沢な
うどんもそうは無いでしょう。お味の方はそりゃあ言うまでも無く
『こんなに美味くてインカ帝国』 でした。残り物とはいえ、
良い食材は美食の基本と心得ます。果報でした。

今月の芋乃市場は私若林和正の 『書』 の作品を展示します。
そろそろきちんと書家として名乗りを上げておこうと思います。
もちろん陶器も展示しますが、作品はそう多くはないでしょう。
紙以外にも色々な素材に書いてみようと思っております。

お楽しみに。




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