回り道のついでに
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2006年05月17日(水) ふたり。


隣には男。
これは彼氏ではない。
ここはラブホテル。

ホンダはあたしを愛してると言う。
耳元で。
あたしは愛してる、
とは言わない。
そんな心にもないことは口にしない。

ホンダは浮気相手。
でも今はどちらもあたしの本命ではない。

もう悲しくも寂しくもない。

あの日、
浮気がばれて騒動になったあの3日間に
あたしの目から流れて涙は何だったのだろう。

タカに会って
別れを決意して
ホンダに電話で告げた。
あたしは泣いた。
ロイヤルホテルの前で。
タカはその電話が終わるのを喫茶店のテラスでずっと待っていて
あたしが戻ると両手を握って、
帰ろう。
と言った。
あの日。

それなのに
あたしは今何をしているのだろう。

ホンダ
冷たい男。
とても熱い男。
思い通りにするのが巧いね。
これは計算?

別れを告げた次の日に
会社を休んだ。
送られてくるメールの内容は
怖かった。

一緒に居たい・・・
愛してる・・
俺のものになって・・
すきだよ・・
お前だけが好き・・
傍に居て・・
会いたい・・

怖かった。
ホンダが、
あのいつも明るくて冷静な男が
こんなメールを打つのか。
その日ホンダは精神病院のカウンセリングを受けていた。

自分のしたことの恐ろしさに
震えた。

なぜ
と思う。

放って置けなくて

そして今日。
あたしには新しく彼氏が出来た。

セックスの最中
絶頂の直前
「おれと付き合おう?」
掠れた声で
あたしは頷いてしまった。

ふたり。
あたしにはふたりの彼氏がいることになった。

自分の意思の弱さと
快楽への欲深さと
思いやりの欠如と
灰色の未来に
今はただ眠りたい。





2006年05月13日(土) 壊れる。


真夜中。
枕を殴る音で目が覚める。

男がひとり。
嫉妬に狂う。

人の携帯のメモリを見るのはどんな気分?
あたしのメール、チェックするの、楽しい?

自分の行いにどんどん憂鬱になってゆくキミ。
最低な二人。

連絡が取れない。
不安、苛立ち、心配・・・
君の心を壊しているのは他でもなくあたし。

君を
愛してると
思ったときが確かにあった。
でも今の君は
あたしには重すぎて。

玄関の扉の横に
君が持ってきた荷物が置いてあった。
あたしが君の部屋に持っていった全て。
あたしの枕、化粧水、シャンプー、歯ブラシ、
二人で貯めている貯金箱も。
夜食用に買ったお菓子まで。

夜の国道。
自転車に乗って
あたしは君の元に向かう。
君は泣きそうな掠れた声であたしを呼ぶ。
別れたい、というなら今しかないよ。

でも君は言わない。

信じない男。
信じさせてやれない女。
二人の目に涙。

君に会いたくなくて、
でも会いたくなる。

眠れない夜。

君の胸の中で
眠れない夜。








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