読書記録

2026年08月29日(土) ミッドナイトバス / 伊吹 有喜


 長距離夜行バスの運転手・高宮利一は16年前に妻の美雪と離婚した後、故郷の新潟で暮らしながら、新潟と東京間の運行業務を担当している。利一と美雪と間にできた息子の怜治と娘の彩菜は、今は別々に暮らしていた。東京で定食屋・居古井を営む恋人・志穂との逢瀬が、利一のささやかな心の拠りどころだった。ある日、利一が乗務するバスに、美雪が偶然乗ってくる。父・敬三が怪我をしたため、面倒を見に東京から新潟まで通っているという。そのころ、東京で働いていたはずの怜司が突然帰郷する。友人とシェアハウスで暮らす彩菜は、結婚と夢の間で揺れていた。利一たちは新潟で共に過ごす機会が増え、一度壊れた家族の心は徐々に再び通い合う。やがて、それぞれの人生の新たな時間が動き出していく……。


深夜バスに乗車するひとの人生やそれぞれの事情
深夜バスは、夜から朝に向かって走るバス。どんなに夜が長くとも、新しい朝は必ずやって来る

映画化されてる





2026年08月24日(月) 風に立つ / 柚月 裕子



 問題を起こし家裁に送られてきた少年を一定期間預かる制度――補導委託の引受を突然申し出た父・孝雄。南部鉄器の職人としては一目置いているが、仕事一筋で決して良い親とは言えなかった父の思いもよらない行動に戸惑う悟。納得いかぬまま迎え入れることになった少年と工房で共に働き、同じ屋根の下で暮らすうちに、悟の心にも少しずつ変化が訪れて……。家族だからこそ、届かない想いと語られない過去がある。岩手・盛岡を舞台に、揺れ動く心の機微を掬いとる、著者会心の新たな代表作!



2026年08月17日(月) 倒産続きの彼女 / 新川 帆立



 主人公美馬玉子は、大手の法律事務所に勤める弁護士。事務所の一年先輩である剣持麗子に苦手意識を持ちながらも、上司の指示で麗子とコンビを組むことになった
そして、ふたりは「次々と会社を倒産させていく」と内部通報されたゴーラム商会の経理部に所属する近藤まりあの身辺調査を行っていく。ところが、調査中にゴーラム商会のリストラ勧告で使用されてきた小部屋、通称「首切り部屋」で、本当に首を切られた遺体を発見することになり、予想外の事件に巻き込まれる。

 企業買収やらトラという組織の実態やら何気に怖い
最後は玉子の両親の死の真相も明らかになる復讐劇



2026年08月13日(木) 今日未明 / 辻堂 ゆめ




 ー夕焼け空と三輪車
自宅で血を流した男性死亡。別居の息子を逮捕
ひきこもり息子


 ーそびえる塔と街明かり
マンション女児転落死。母親の交際相手を緊急逮捕 
同棲していた男ではなく、実母が虐待していた


 ージャングルジムとチューリップ
乳児遺体を公園の花壇に遺棄、二十三歳母親を逮捕
エリート男女の事実婚だったが、ゲーム好きの夫には犯罪歴があった


 ーまだ見ぬ海と青い山
男児中学生がはねられ死亡、運転の七十五歳女性を逮捕
いじめられていた中学生と、息子から免許返納をいわれていた母親


 ー四角い窓と室外機
高齢夫婦が熱中症で死亡か、エアコンつけず
脳梗塞の夫と認知症の妻
一人息子は自死していた


新聞の片隅にしか載らない、小さな5つの事件。その裏には、報道されない真相がある
どれも切なくて哀しい






2026年08月07日(金) 家族と厄災 / 信田 さよ子

内容紹介 パンデミックは水面下の家族問題をあらわにした。家族で弱い立場に置かれた女性達の手さぐりと再生の軌跡を、臨床心理士が見つめる。ウェブマガジン『生きのびるブックス』連載を加筆修正、書き下ろしを加えて単行本化。


 パンデミックは、これまで見えなかった、見ないようにしていた問題を明るみにしました。コロナ禍は家族の中ですでに芽吹いていた変化を加速化させた、と信田さんは指摘します。家庭内でケア役割を担う主婦、安心して家にいられない10代の女性…。いわば家族で最も弱い立場にある女性たちに、その変化は重い負担としてのしかかりました。


これまで繰り返し言われたように、日本人は長いものに巻かれて、自分の得になるほうについていくだけだとすれば、不都合な記憶はどこかにしまわれることになるだろう。



2026年08月02日(日) 韓国ドラマ沼にハマってみたら / 角田 光代



 興奮や衝撃がじかに伝わってくる迫真の韓国ドラマ入門。韓国ドラマにハマった作家が、その多様でひとを惹きつけてやまない面白さを、作家ならではの視点で読み解く。『ちくま』連載に書き下ろしを加えて書籍化。



私も韓ドラ沼にハマってしまったので面白く読んだ

ただ、著者はドラマよりも映画の方をよく見られているようだ
そして、私が本当にはまってしまった時代劇、朝鮮王朝時代のものはみられていないようだ
さらには、放送が少なくなってしまった時代劇からいわゆる、ラブコメや現代の韓ドラを象徴するような復讐ものも見られていない


私は最初、韓ドラを見くびっていた
が、今はもう韓ドラ抜きでは私の老後お楽しみはない








 < 過去  INDEX  未来 >


fuu [MAIL]