読書記録

2022年12月27日(火) 自転しながら公転する / 山本 文緒

 

32歳の与野都は、2年前まで東京でアパレルの正社員として働いていたが、更年期障害を抱える母親の看病のため、茨城県の実家に戻ってきた。今は牛久大仏を望むアウトレットモールのショップで店員として契約で働いている。地元の友だちは次々結婚したり彼氏ができたりする中で、都もモール内の回転寿司店で働く貫一と出会いつき合い始めた。でも料理が上手で優しいけれど経済的に不安定な彼と結婚したいかどうか、都は自分の気持ちがわからない。実家では両親共に体調を崩し、気づいたら経済状態が悪化していた。さらに職場ではセクハラ、パワハラいろいろ起きて――。恋愛をして、家族の世話もしつつ、仕事も全開でがんばるなんて、そんな器用なことできそうもない。ぐるぐる悩む都に貫一の放った言葉は、「そうか、自転しながら公転してるんだな」。

                  ー 新潮社 ー



 服には、その服を着る必然性が要る。もし、素敵な服が好きでそれが着たいのならば、そういう服を着る必要のある生活をするしかない。


書き下ろしのために書かれたという、プロローグとエピローグがいい。










2022年12月09日(金) 70歳が老化の分かれ道 / 和田 秀樹


 若さを持続する人
一気に衰える人の違い


現在の70代の日本人は、かつての70代とはまったく違う。格段に若々しく、健康になった70代の10年間は、人生における「最期の活動期」となった。

長年 老人医療に携わっていた人の経験からのことば。

仕事でもいいし、趣味でもボランティア活動でも家に閉じこもらずに外に出て、人と交わること。
引退なんてとんでもない。

生活習慣病の予防のための健康診断も意味がない。
健診の結果、血圧や血糖が高いからとすぐに薬を処方され、「元気のない年寄り」が出来上がる。
心臓ドッグと脳ドッグだけでいい。
もし がんが見つかっても70代なら手術の必要はない。
手術や抗がん剤で生活の質を落とすよりは、がんと共生して、穏やかな老後にした方がいい。
がんには進行するタイプと進行しないものがあるので、がんです、はい手術ですというのは違う。

私は長生きしたいなんて思ったこともないけれど、この本を読んで自分の考えがそんなに的を外れていないこともわかった。

こんな先生が主治医だったらと思う。












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fuu [MAIL]