1人と1匹の日常
2004年06月28日(月)  介助犬ってどんなお仕事?
あっパパ、犬がいるよ!!
スーパーに犬入ったら、ダメなんだよね?

お父さんと娘さんの親子で、お買い物中。
娘さんが、お仕事中のりんくうをみつけ、ビックリ質問。

「あれは、介助犬って言って、かしこい犬なんだよ。」
「見てご覧。お仕事してるから、触って邪魔しちゃいけないよ。」

「ふーん。」
そして、わずかな距離を離れて、りんくうの後ろから、そっとみつめてくれてました。

お父さんは、人生の先輩として、教師役に徹していらっしゃいます♪

「あの犬のお仕事は、道を案内することだ。」
「・・・おや?車イスを引っ張るのか?」

「・・・・・・・???」

介助犬りんくうのお仕事は、道を案内することでも、ずっと車イスを引っぱることとは、違うけれど・・・。
側に行って、りんくうのことをもっと知って欲しくなっちゃった。笑

けれど、今日は、「温かく見守って下さる」という大切な理解と応援に、心ほかほか♪と、うれしくなったよ☆
ありがとう。
2004年06月26日(土)  乗車試験
補助犬法案が施行される前の頃のお話。
りんくうと一緒に生活する前に、乗車試験といって、介助犬と共に電車に乗れるかのテストを受けた。
乗車試験は、一社ごとに行われ、実際にりんくうと電車に乗って、電車会社の試験官の方から、様々なチェックを受ける。

食べ物に、関心を示さないか?の拒食のテスト。
足を踏まれても、鳴いたり、飛び跳ねたりしないか?のテスト。
転がってきた缶やボールに、反応しないかの?テスト。
などなど。

実際に、電車に乗っていて、不特定多数のお客様との同乗の中、想定されることについて、多方面からテストが行われる。
一緒の時間、電車内におられるお客様に、ご迷惑がかからないように・・・という前提の試験だ。

パンを鼻先にくっつけられたりんくうは、顔を横にそむけジッとしていた。
「どうぞ、食べてもいいよ。」と言われても、食べちゃあいけない。
足を踏んずけられても、「ワン!(痛いじゃない!)」と言えないのだから、これじゃあ人間不信になんないだろか・・・と、ちょっぴり心配にもなったのです・・・。

りんくうは、この難しい試験にも、頑張ってクリアーして、我が家での生活がスタートした。
あの時の、ドキドキ・・・の緊張と、「がんばれ。」って気持ちは、忘れることはない。
きっと、りんくうも、同じ気持ち・・・だったよね?

先日、スーパーにて、ママの不注意もあり、レジの横から伸びていたりんくうのながーい尻尾に、ニョキっと一本の人間の足が・・・。
「あぁ・・・介助犬ちゃんがいたんだ。知らなくて、ごめんなさい・・・。」
と、りんくうに頭まで下げて謝って下さった、一人のお客様。
「いいですよ、気にしないでね。」と、にこやかに笑っているりんくうのように、見えたママなのでした。

補助犬法案が施行された後、認定法人の試験にクリアーした介助犬は、乗車試験の必要はなく、交通機関を介助犬同伴で利用できるようになりました。

働くワンコ達の頑張りが、人間のやさしい理解に、少しずつ・・・、つながるといいなぁと、ちょっぴり思っています。
2004年06月25日(金)  お目覚め☆
朝6時に、スッキリ☆目覚めたりんくうさん♪
昨日は、夕ごはんの後、またもや、グースカ睡眠。
どうやら、寝過ぎた模様のりんくうは、朝の太陽が昇ると共に、「おっはよーーー♪」と、行動を起こすのでした・・・。

まずは、ベットの横に来て、顔をくっつけ、「ふごふご」息吹き作戦。
それから、ベットの上に乗って、お腹の上に顔を乗っけて、「重し」作戦。
その次は、顔に手で「とんとん」「ぺろぺろ」、起こすぞ作戦・・・。

「もうちょっと寝させて。お願い☆」

「・・・・・・・・・・・・・・・えーーー・・・・・。。。」


隣りの部屋で、一人でボールと戯れるりんくうさん。
しかし!ドタバタ♪バタン♪ドドドドッッッ♪
賑やかに走り回る音に、結局は起きたママなのです・・・。

夜が明けるのも、早いこの季節。
朝の爽やかな風にそよがれて。
早起きは、気持ちいいかもっ。
2004年06月23日(水)  りんくうの健康診断。
今日は、りんくうは、健康診断に、獣医さんにお出掛けした。
ママは、飲んでる薬の影響で、抵抗力が落ちているのと、獣医さんの前には、階段があり、車イスでは行けないので。
母にお願いして、連れて行ってもらったのです。

りんくうのいない・・・部屋。
物音一つしない、静寂・・・。

今頃、獣医さんで、おりこうにしてるかな?
不安がって泣いてないだろか?
次から次に心配が溢れ、止まりません・・・。

思えば、こうして、一人ぼっちで、お留守番するなんて。
2年ぶりの、経験なのです。
いつもどこでも、隣りにはりんくうが居てくれる。
一人と一匹の、心強さを。温かさを。
そのことを、改めて実感した、今日でした。

そうして、獣医さんで診察と検査を終えて、帰ってきたりんくうは・・・。
検査の時、少し軽い麻酔を使ったとのことで。
帰ってからも、グースカ睡眠中☆

トイレに行く時も、目はぼーーーっ?
としていて、いつもの元気はどこへやら?

なでなでしながら。
いい子いい子しながら。

麻酔から冷めたら、今日は頑張ったね、花丸マークのキッスだよ!!
2004年06月17日(木)  元気を出して♪
お昼間に、心がガーン。。。とするような出来事があり。
ショック・・・(_ _;)ノノノ・・・と落ち込んで、ベットでメソメソ。。。沈んでいた。

お昼寝から、よく寝たぞーとすっきり顔で、ハウスからひょっこり出てきたりんくうは、

「・・・ママ、どーしたの?」
「何か悲しいことがあったの?」
「これ(骨の形の枕=りんくうの愛用品)あげるよ。噛み噛みと、抱っこすると、幸せになるよ。」

そして、わたしの手を、温かな舌で、そっと舐めて、頬にキスをしてくれた。

言葉を持つ人間同士だから、すれ違ったり、誤解してしまったり。
傷つけたり、ケンカしてしまったり・・・。
その一言で、温かくなったり、落ち込んだり・・・。

りんくうとは、会話はできないけれど、心と心で、キャッチポールができる。

あなたを、信じる気持ち。
言葉以上に、大切なものって、あるのかな。
2004年06月16日(水)  水筒
週末、りんくうと一緒に、スーパーにお買い物に行った時、
これからの季節の水分補給対策に・・・と、
子供用の水筒を買ってきた。

水分補給対策に・・・と言っても、りんくうのではなくて、
ママの夏の水分補給のための水筒。
また外で使うのでもなく、これを我が家で使うのです。
体温調節がしにくく、また夏の暑さに脱水の恐怖と隣り合わせの、これからの季節。

今までは、冷蔵庫のペットボトルをりんくうに持ってきてもらう・・・まではよかったのですが。
ペットボトルのキャップが固く、結局は家族の助けで開けて、ようやく飲めるのでした。

そういうわけで、いつでも、飲みたい時に、飲めるように、握力の弱いわたしでも、自分で冷たいお茶をぐびぐび飲める水筒を、アンテナを立てて探し求めていたのです。

それは、「入り口をクルクルと簡単に回すと、ストローが飛び出してくる」もの。
これなら、わたしでも飲める!
それに、横の取っ手に、紐までついてるぞ。
りんくうにくわえて、持って来てもらう時に、バッチリさ。
即買い決定!!

これにお茶を入れて、冷蔵庫に入れて。
りんくうに冷蔵庫を開けて、持ってきてもらえば・・・、と企み、明日から、早速練習だぁ♪と。

その日は、また袋に入れ直して、棚に置いて寝たのです。
が・・・今朝、ガサゴソと、袋の音が・・・?
眠い目をこすり見ると、りんくうが、なっなんと、水筒が入った袋に顔をつっこみ・・・。

目と目が合ったら、袋ごと、「どうぞ♪」とテイクして持ってきました・・・。

「そ・・・そうね。早く練習しようね。」

新しいおもちゃ♪と間違えたのかもしれないけれど・・・。

ここは、意欲満々♪と、ママは解釈して・・・。

早速、練習を始めた今日でした♪
2004年06月15日(火)  ワンコ大好きさんのお話
「ワンコ大好きさん」のおうちのワンちゃんは、
毎日お散歩の時間になると、玄関に置いているリードを、
ご主人さんの元まで、持ってくるのだそうだ。

しかも、そのリードは、くるりと丸く結わえてあって、
ご主人さんにリードを付けてもらうのに、
一生懸命その結び目をはずすのだそうだ。

雨の日。なんかも、
毎日その時間が来ると、
きっちり、「お散歩♪」の催促をするもんだから、
この梅雨の季節は、困った〜。。。と、
おしゃっておられた。

「じゃあ、お宅のりんくうちゃんのように、
『新聞持ってきて。』と言って、
お手伝いしてもらおうかと思ったら、
新聞くちゃぐちゃに破いちゃって、
読めなくなっちゃったの・・・・。」

と、語っておられたけれど。
ぜんぜーん、表情は、残念そうではなくて。

やっぱり、お散歩の時間に、リードを持ってくるワンちゃんを、
ニコニコ笑顔で心待ちにしているのは、
人間のように見えるのだ。

そんな時のワンコの表情は、
みんなとっても幸せそうなんだなぁ♪
2004年06月14日(月)  コミック・「Flower」
大好きなマンガがある。

「Flower」
和田尚子・著 マーガレットKC

同級生と一緒に、車イスで高校生活を送っている、主人公・葵ちゃんの介助犬候補生のリュータ。
リュータの天真爛漫な姿が、合同訓練中のりんくうを懐かしく思い出す。
今も、相変わらず、家の中ではお友の骨の形の枕をくわえ、しっぽふりふり走り周り、お転婆発揮☆のりんくうだけれど。
そういえば、2年前に、我が家に来た当初のように、棚の中の物を勝手に引っ張り出したり、クッションから綿を出してたり・・・汗 しなくなったなぁ。

りんくうのその行動には、さみしいとか、かまってとか、持って行って喜んでもらおうとか、それぞれの理由があったのだ。
と、今では一つ一つの、行動に、思い当たるけれど。
あの頃は、ママのわたしが、一杯一杯だったのだから・・・。
それなのに、「ノー!!!」と、叱ってばかりで、ごめんね・・・。
と、今更だけど・・・反省。

ちょっぴり大人になったりんくうに、ボール遊びを誘っては。
「今は眠いの。また後でね。」
なんて・・・。

りんくうには内緒だけど、わざと、ペンを落としては、音を聞きつけて。
「なんですかぁ?」って、しっぽ振りながら走ってきてくれた。
ママは、うれしくて、ギューって抱きしめて、不思議そうな目でりんくうはみつめてた。

ねぇねぇ、りんくう♪一緒に遊ぼうよ♪
2004年06月12日(土)  身体障害者補助犬
ドラマ「オレンジデイズ」。
後天性で、耳が聞こえない女子大学生が主人公の、ドラマ。
その中で、聴導犬の話題が出てきた。

「どうしてあたしが、犬なんか連れて、歩かなきゃいけないの?」
そんな主人公のセリフ。

補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)と共に生活し社会参加・自立したいと希望し待っておられる障害者の方が、たくさんおられるのが現状。
盲導犬に限っても、927頭(2003年8月末現在)にも満たない。
また介助犬については、38頭(2003年11月7日現在)、聴導犬は15頭(2003年11月7日現在)と、数十頭しか活動していないのが、現実。

必要とし、待っておられる方が、多くおられるのが現実。
しかし、だからといって、「全ての障害者の方=補助犬との生活を希望しているか?」
といえば、それは、個人の選択の自由によるものだと思う。

補助犬と共に暮らし、もちろんプラスの面と、そしてマイナスの面とがあると思う。
補助犬は、道具ではない。
命のある、そして気持ちのある生き物だ。
毎日の食事費や、獣医費などは、使用者持ちとなっており、費用もそれなりに毎月必要になる。
また、補助犬との生活において、使用者ができない部分(トイレの始末やシャンプーなど)は、家族やボランティアさんにお願いして、協力の元の体制も必要。

また、使用者自身の、意識の問題。
自分の障害を正しく認識すること。
合同訓練で、お互いに絆を深める意欲はあるか?
社会参加・自立する意欲はあるか?
精神力の面でも、問われる部分が出てくると思う。

補助犬と使用者は、一心同体。
全ての責任は、使用者に問われる。
常に、補助犬との行動において、責任を持つという意識が必要。

いい面ばかり見られがちだが、補助犬との生活に限らず、人生には何をするにも、幸せなことも、大変なこともあるのは、当たり前なことだと思う。

生き方の選択は自由だ。
もちろん、「補助犬と生活しない。」
も、ありな考えだと思う。
むしろ、その意見がない方が、不自然だと思う。
補助犬と共に生活の道を選ぶことと同じくらい、他の自立手段を選ぶことも、尊ばれるべきことだ。

補助犬のやさしさと笑顔と、使用者の自ら選んだ意思、そして周りの方々の正しい知識と理解によって、わたし達は今日、補助犬との一人と一匹の暮らしを送っている。
2004年06月11日(金)  自信
「大丈夫じゃない・・・。」

わたしの口癖。
いつも自信がなくて、何をするにも、オロオロしてしまう。
何度も確認しても、後ろに落し物をしてしまってる気がする。

りんくうのお仕事ぶりを観ていただく機会があり、始終ドキドキのしっぱなしだった。

「りんくうちゃんより、人間さんの方が緊張してますよね。」
そう声掛けられ、はらり・・・。
りんくうのお仕事ぶりは、「これでいい?」「あたし何か間違ったことしてる?」
一つ一つ自信ありませんモード。
・・・わたしの心そのもの。
心配げにウルウル目で、ジーっとこちらをみつめていた。

自信は、自分を信じると書くけれど。
一人と一匹。
お互いの絆を信じること。
新しい場所と人との出会いに、感謝すると共に。
そんな大切なことに、しんみり気づかされた。

自信過剰もいけないけれど、不必要な自信喪失という重い荷物は、降ろしてもいいんじゃない?

・・・なーんて。
つぶやいてみて。

やっぱり、今日もオロオロ・・・自信なさ気なわたしなのです。

「ママ、あたしをもっと信じてね!」
そんな言葉が、聞こえてきそう・・・。

ごめんね、ママ、少しずつ強くなるよ。
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