日常のかけら
◇バカップル…め…◇
目の前繰り広げられているこの状態を何と言えばいい? 八戒は買い出しに出掛けていねえし、俺は先の戦闘で足をくじいて動けないからって、これはねえだろう? 悟空のやつも先の戦闘で傷を負って包帯だらけだってぇのは理解できる。 動かすと痛いから奴にしては珍しく大人しいのも分かる。 が、なあんであのクソ坊主が甲斐甲斐しい? 三蔵が悟空に甘いのは知ってる、知ってるがこれはあんまりだろうが…。 ほら、今も痛がる悟空を甘やかしてやがる。
「三蔵、大好き!」
ぎゅって、悟空が三蔵に抱きつけば、ふわりとそんな甘える悟空を隠すように腕に囲って、
「知ってる…」
答える声に俺はぞくりと寒気が走る。
「でも、言いたいんだから、聞いてよね」
甘える悟空の声に、
「喧しい」
笑いを含んだ声が返る。
「ケチ」
少しむくれた悟空の声が聞こえて、
「うるせぇ」 「ハゲぼーず」
じゃれた気配が伝わってくる。 いい加減にしてくれ。
「……何だと?」
お、機嫌が下がった?
「陰険、生臭ぼーず」 「………悟空」
いや、楽しんでやがる。 何で俺、そんなことが分かるんだよ…。
「面倒くさがりのエロぼーず」
だから、俺、お前らの傍に居るんだよ。
「…………てめぇ…」 「でも、大好きだかんな」 「………………あほう」 「やりぃ」
俺は二人に聞こえないように、大きなため息を吐いた。 そして、足引きずってでも八戒と買い出しに行くべきだったと、心底後悔した。
(悟浄)
2007年10月27日(土)
◇ごめんなさい?◇
えっと…飲んだ勢いだから、さ。 酔っぱらいの戯れ言?だと思って、忘れて? なあ…機嫌直してくれよ。
ゴメンナサイ…
だからぁ…触ってもいい? 手、握って寝てもいい? 一緒に…寝ても………
だからぁ、ゴメン、ナサイ…って。
許して欲しいよぉ…さんぞー。
(悟空)
2007年10月04日(木)
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