青い紫陽花が咲いたんだ。
静かに降る雨に濡れて、綺麗な優しい色になってたんだ。
なあ、あの綺麗なの見たら、三蔵の暗い顔も明るくなるかな？
ここからすぐの庭に咲いてるんだ。
なあ、誘っても大丈夫かな…笙玄。

（悟 空）

人が出たくもないパーティーに狩り出されて、振りたくもない愛想を振って、一晩頑張ったってのに、「おかえり」の一言もないのかよ。
護衛も無しで頑張ったのに。
三蔵のくせに仕事さぼるなって。

…淋しかったのに…

ああ、もう…さっさと寝よ。
明日、ラボから帰ってきたら覚えてろ。

（悟空/Gap）

三蔵様、新茶を買って参りましたので、今、煎れて参りますね。
今年は豊作だそうで、いつもはお高いお茶も少しお値段がお安くなってるんですよ。
で、ちょっと奮発して細工茶も買ってしまいました。
きっと、悟空が喜ぶと思いまして。
お茶菓子もちゃんと買って参っておりますよ。
今日は紫陽花を彩ったきんとんと水羊羹です。
では、ちょっとお待ち下さいね。

（笙 玄）