だから、大丈夫だって。
もう、何で学校行くのに防弾仕様のリムジンで行かなきゃなんないんだよ。
俺の家のことは学校にはっていうか、友達には内緒なんだって。
もう、そこどいてよ。
遅刻しちゃうじゃんか！

あ、父さんだ！
ほら、挨拶に行かないと怒られちゃうぞ。

行った、行った。
じゃあ、行ってきます。
三蔵が待ってるもんねぇだ。

あ、迎えに来ない、よな？！

（悟空/two sides）

お前って本当に三蔵が好きだねぇ。
そんなに腹が立つなら寺をでりゃいいじゃん？
って、なんで俺に当たるんだよ。
喧嘩してるのはお前と三蔵だろうが。

ああ？
三蔵が迎えに来るかって？
俺が知るか。

だから、そんな顔するなってぇの。

（悟 浄）

……あの…これ…
八戒に教わった通りにいれたんだけど…
し、仕事が、その…切りがよかったら休憩して下さい。

お、美味しいですか？

…よかったぁ…

（悟 空/愛をください）

えっと…こんなの俺、預かっても三蔵に渡せないよ。
三蔵に渡してくれるだけでいいって言っても…俺、知らない人からモノを貰ったら怒られるんだって。
それに三蔵は見も知らない人からのモノは絶対受け取らないよ？
触りもしないし、見もしないで捨てろって言っちゃうと思う。

だから…ね？

あ、そんな顔しないでよぉ…
でも、ホントだから。
ごめんな。

（悟 空）

なあ、三蔵、最近、羽が抜けるんだ。
ほら、こうしてちょっと動かすたびにはらはらと…
俺、もう飛べなくなるのかな？
羽抜けて、この間見た鳥みたいになるのかな…
なあ、俺、大丈夫だよな、な…三蔵

（悟空/Get out）

ねえ、天蓬、悟空と三蔵はいつになったらひっつくと思います？
だってねえ、あんなに二人で思い合ってるくせに意地張って、つっぱちゃって、可愛いじゃないですか。
悟空はね、オリジナルの存在が大きかったからまあ、仕方ないですけど、三蔵まで遠慮することないんですよね。
さっさとかっ攫ってくれないと、ややこしいことになりそうですから。
ね、天蓬、あなたもたまには三蔵を焚き付けて下さいね。

（光 明/Gap）

なあ、あれ何だ？
ほら、新聞で出来た帽子みたいなの。
何でみんな被ってるんだ？
なあ、三蔵、何で？
今日は何かあるのか？
だからみんな、あんなの被ってるんだろ？
なあ、なあ、俺もあれ被って、そんでみんなと一緒にしたいよ

（悟 空）

何がご公務だ。
山のようなどうでも良い書類に署名捺印が公務ならサルでも出来るぞ。
それに何だ？
この「塔頭造営委託業者決定書」に「委託業者任命書」…それも無記名で出してやがる。
俺の決済印で良からぬこと、考えてるな。

ひょっとして汚職や収賄か？
世俗の垢が俺に染みついてるとか抜かしてる坊主共がねぇ…。
おもしれぇってな。

事務方の上の坊主共は、俺が盲目的に書名捺印してると思っていやがるな。
ふん…ちゃんと目を通して、ちゃんと考えてこなしてるんだよ。
若造だと思ってなめてんじゃねえぞ、ジジイども。

さて、どうやっておちょくってやろうか？
こんな事でもなけりゃやってられるかってんだよ。

（三 蔵）

…ッたくぅ……
何で人の手を握りしめて泣くんだ？
俺は神でも仏でもねえってのに、何、有り難がっていやがる。
っていうか、いい加減その手を離しやがれ。

お、離したな。

ぎぇ…な、何なんだ？！
と、鳥肌が立ってる、立ってる。
俺は女じゃねえんだから、手の甲にそんな舐めるように口をひっつけてくるんじゃねぇ！

くっそぉ…振り払えねえのを良いことにコイツは…。
夜道で会ったら覚えてやがれ…

（三 蔵）

えっと…「なゆをじで…いじゅの？」でいいのかな？！
ジエン、何を複雑な顔をしてるの？
通じてなかったのかな？
じゃあ、もう一回な。
「なゆをげていやるの？」
な、何で笑うのさぁ…

（ 洸 ）

おい、悟空、てめえまた薬さぼったな。
逃げるな！
せっかく俺が治してやったってぇのに、お前はまたベットに戻りたいらしいな。
そんなに戻りたいのなら、明日からの外泊は取り消しだ。
大人しく、ここで寝ていやがれ。
いいな、サル！

（三 蔵/Keep your vow）