せらび
c'est la vie
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みぃ


2006年02月27日(月) 歯壊れる

そういうワケでワタシは「歯列矯正」というのをしているのだけれども、このあいだぼけぼけと起きて来て、珈琲の為にお湯を沸かしている間に矯正器具を外しに風呂場へ行ったら、とんでもないものを発見してしまった。

上の歯の器具になんと「亀裂」が入っていたのである。


以前にも何度かこの歯列矯正器具について日記に書いたけれども、何時書いたか思い出せないので、以下に簡単に説明を加える事にする。

ワタシの歯列矯正器具は「インヴィザライン」といって、要するにプラスチックの歯型なのだけれども、まずコンピューターで徐々に歯を動かして真っ直ぐにする「シュミレーション」をして、それに基づいて予め30セットとか40セットとかいう風に歯形を作ってしまう。それを飲み食いの時だけ外して、後は歯磨きとフロスをしてまたはめる、という作業をして、二三週毎に新たなセットに取り替える訳である。

これだと、通常の銀色ブレイスより目立たないのと、歯医者の腕前に頼らないで良いという利点があるが、厳密に真っ直ぐにならない可能性も残るのと、一日22時間はめておかないといけない(事になっている)ので、のんびり珈琲ブレイクとか夜通し飲み明かすとかいうような真似をしたら、翌日は飯抜きではめっぱなしの刑である。

しかしここんとこのワタシは一セットのみ与えられていて、それをもう三ヶ月近くも使用している。これには諸々諸事情があるのだけれども、その辺はここでは割愛して、某大学歯学部矯正部の某インターンはやっぱりとんでもねぇヤブだったとだけ述べておく。

まぁそういう訳で本来長期間使うべきものではないので、そのうち壊れてしまうのである。なんたってプラスチックだもの。だからワタシはプラスチックが嫌い。原油の無駄遣いだしさ。ひとたび壊れたら、素人じゃ修正が利かないじゃないの。ばかすか作りゃいいってもんじゃないんだよ。

兎に角そういう訳で、「今に壊れるぞ」と思っていたら、この度まんまと壊れた。

この亀裂がめりめりいって、歯型をまっぷたつに割いてしまったりすると、本当に使えなくなってしまうので、出来るだけ無理をかけないように取り扱っているのだが、少々心配である。既に半分くらい行っちまっている。


何故に次のセットが入手出来ていないのかという問題についてだが、実はその某ヤブ歯科インターンが判断をミスった所為で、一部の歯が矯正のスピードに着いて来ていなかったという事がある日判明したのである。それで次のセットの歯形と実際の歯が合わなくなってしまったので、「途中修正」の為の歯形を新たに取り、それを「インヴィザライン」の工場(中米の某国)に送って、途中部のセットを作り直しているのである。

これが本当なら1月下旬くらいに出来てくる筈だったのに、何故か遅れているので、いつまでも同じ奴で間に合わせているのである。

ヤブインターン氏、「セットが届いたから予約を取ろう」の電話待つ。ヤブとか言って御免。

若しくは矯正器具用スーパーグルー求む。



2006年02月26日(日) 散発的近況

誕生日以降日記を書いていなかった事を、ふと思い出す。

今月後半部で起こった事を、思い起こしてみる。


三十何回目かの誕生日だったと人に言うと、大概はそんなに見えないと言ってくれる。亜細亜人というのは、こういう時便利である。

二十二、三くらいでもいけるとまぁほぼ毎年言われるのだが、例えば吹き出物跡が残ってそのまま染みになっていたりする頬を見ると、やはり人生そうはイカの金玉だと思う。



今年の冬は、この界隈ではどちらかと言うと「暖冬気味」なのだが、それでも時折どかっとまとめて冬がやって来る。

二週間程前の週末は正にそういう「集中冬」の到来で、朝起きてみたら、一夜にして膝が埋まる程の雪が積もっていたから、驚いた。

しかしその日一日吹雪くだけ吹雪いたら、翌日から一気に気温が上昇して、見る見る雪が解けてしまった。

一部の地域の皆さんには、その大量の雪解け水の所為で雪崩だの洪水だのと困った事になったらしいが、その他の地域の皆さんにとっては格別問題も無く、再び「暖冬気味」な冬が舞い戻って来た。



遅ればせながらもボスに提出したワタシの調査報告は、先日の会議の際見事に大幅削減され、それはつまりそれ程のものを期待されていなかったという決定的な認識の相違を思い知らされ、暫し落ち込む。

しかしそれはそれとして、再度書き直して出しても当初の予定より早く終わる訳だから良いじゃないか、と思い直して自分を励ます。

しかし自分の仕事がそれなりの評価を受けたいと思うのは自然な事だろうと思うので、何やら自分を誤魔化しながらやるような気がして、釈然としない。

とは言えこの一件が終わらない事にはワタシのその後の人生も進まないのだから、ここは観念してやるしかないのだろうとお茶を濁す。



先日同僚のひとりに、「Mixi」というのに混ぜて貰う。

これは知人に見られるものだから、そこで書く「日記」はエンピツさんで書いているようなのではなくて、もっと差し支えの無いものである。

個人情報もある程度流出してしまうので、例えば昔々の知り合いが寄って来たりもする訳で少々面倒ではあるのだが、兎も角ある程度節度と一貫性のある事を書かねばならないのだろうと思うと、面倒な気がする。

ここで書いている「日記」の方が、ワタシのような主に愚痴や他人の悪口を書いてこっそり発散しているような人間には、適しているように思う。



調査報告が大幅に削られた後遺症もあるのだろうが、ここのところ、余りやる気が無い。

家にいても、つい「家の改造番組」チャンネルなどのテレビを見て過ごしてしまう。

ケーブルチャンネルには登録していないのだけれども、家では何故かコードを繋いだら粗方のチャンネルが見られてしまったので、金を払わずしてこの手のケーブル番組を見ている訳だが、だからこんな話は表立って書けないので、ワタシにはこの「日記」がやはり一番と思う所以でもあるのだが、兎も角最近は作業も何だかゆっくり気味でついテレビに逃げがちである。

いや、ワタシはそもそも早いとここの家を出て、もっと自分の暮らし方に合った住処に移りたいと思っているのである。

何しろこの家は、都合が悪い。

大家は彼の持ち家の二階部をふたつに区切って、それぞれ一世帯ずつ入れているのだが、ワタシの住処はそのうちの「裏側」に当たるので、出入りの際は大家やその家族が出入りする裏口、または裏玄関、通用口などと呼ばれるドアを使うことになる。当然そこで顔を合わせる機会も多いし、彼らの住処の真上なのでパーティーはご法度となっているから、友人を呼びにくい。

更に困るのは、「呼び鈴」(ブザー)と共にドアの開閉が出来るようになっている通常のアパートのような仕組みが機能していないので、来客があっても、まず自分の居住部の出入り口ドアを開け、階段を下りて「裏玄関」のドアを開け、更にガレージを通って公道に繋がるガレージのゲートを開けて、漸く人を招き入れるのである。これらのみっつの扉を開け閉めしながら人を入れ、その人の退散時にはまたワタシも出て来てそれぞれを開け閉めして送り出すので、面倒である。

また、人を招かない家というのは、得てして汚れがちである。

これは例の「改造番組」でもよく言っている台詞なのだけれども、来客がなければつい掃除を怠りがちになるので、成る程理に適っている。ワタシの住処も、気付くと埃のダンスホールと化している。

この間作業が一段落した後、「大洗濯・大掃除大会」を開催したにも関わらず、一週間、二週間と経つに連れ、何処からとも無くまたしても埃が湧いて出て来て、ある日ワタシを驚かせるのである。あれ程念入りに掃除機を掛けたのに、これは一体どうした事か。

この家に越してくる前は、ワタシは割合頻繁に引越しをしていた。

それは引越しが好きだったとかいう訳では無くて、諸々諸事情に拠る所が大きいのだけれども、兎に角そこがどれ程小さい部屋であっても、ワタシは時折人を招き入れては、夕飯を振舞ったりだの何かの会議の為に場所を提供したりだのといったような事をしていたので、ワタシの部屋はいつもそれなりに片付いていた。

やはり、ここを早く出なくては。



テレビと言えば、ここのところの「オリンピック特別番組」の所為で、普段楽しみにしている番組が中止になっているので、面白くない。

うちの界隈では一全国ネットワークが独占中継・録画放送などの権利を獲得していて、それ一チャンネルが夕方から夜中まで通してオリンピックゲームの録画シーンを放映している。

しかしこの国の人々は基本的に余所の国で起こっている事に余り関心が無いので、そういう人々と暮らしているとワタシまで無関心になって来る。

尤も、業務上止むを得ず時事問題には日々目を光らせてはいるのだが、事オリンピックゲームのようなどうでも良いと言ったら語弊があるかも知れないが、歴史の教科書のページが増えるような重要なものでない限り、ワタシの関心に上らないのである。逆に言えば、それだけワタシ自身が忙しいという事でもある。

日本に住んでいたら、もっとわくわくとオリンピック番組に齧りついていたのかも知れない。こんな「お家改造番組」やら「料理番組」なんか見ていないで、今しか見られないものを見ていたのだろう。

まぁ兎に角、ワタシはオリンピックゲームがもう終わるか、まだ終わらないか、と日々心待ちにしている。



昨日は自然災害とテロリズム・クーデターで慌しい比律賓に居る同僚に、気をつけて暮らせとメールを打った。

それにしてもあの国のテロリストどもは、天災に遭った人々を何とか救い出そうと国が躍起になっているという時に、どうしてまた首都で爆破・政府転覆活動などしてみたりするのだろう。確かに効果的ではあるのだが、同じ国民として心は痛まないのだろうか。

尤もそれしきの事で一々心を痛めてなどいたら、テロリスト家業は務まらないのだろうけれども。


しかしそんな事を言い出したら、ワタシも大方の事には一々反応しなくなったのは、同様の理かと一瞬凍る。

年齢の所為かまた外国で暮らすようになってその術を習得した所為か、細かい事で一々怒ったりいつまでも恨み辛みを述べたりなどしている暇が無くなったように思う。情緒的で無くなったと言うのか、「ビジネスライク」になったと言うのか。

しかし、逆に事が済んでもまだ拘り続け、いつまでも繰言を並べているような輩を見ると、こいつ暇だなぁと思う。「ドラマチック」だなぁとも思う。神経を注ぐべきネタをまつがっているようにも思う。

ワタシまで一緒くたにドラマに加えられたら面倒なので、出来るだけ関わらないようにするのだが、そういうドラマチックな人々というのは大体しつこいものである。恐るべし粘着気質。



そんな事はさて置いて、先日近所の中型小売店に買い物に出掛けた際、北欧は諾威特産の山羊のチーズを発見したので、懐かしさの余りつい衝動買いする。輸入物を扱うような高級店では無い筈なのに、意外である。

山羊特有の臭いが気になる人も居るらしい、とガイドブックか何かで読んだのだが、ワタシは恐らく他に選択の余地が無かった所為か、その昔一人旅の途上にかの地で終始自炊生活を強いられた際、ひとたびそれを口にして以来すっかり気に入って、一ヶ月程その「エイトオスト」(Gjetost)をパンに挟んで三食食べ続けたのである。

このチーズは茶色い成りをしていて、口にとろけるようなまろやかな味わいである。はっきりと強烈な牛のチーズに慣れると、そのまろやかさは新鮮である。

ワタシはこれを食べる為に、現地で何の変哲も無い安物の「チーズ・スライサー」を購入したのだが、それでも物価の高いお土地柄によってそれはワタシの財布には衝撃的であった。

序でに食料品を持ち運ぶ為に購入した所謂「トートバッグ」という、これまた何の変哲も無いキャンバス地の手提げ袋もまた、財布事情的に大変衝撃的であった。だから、十五年も経った今でも、しぶとく使っているのである。

ああいう国には旅行ではなくて、給料を貰いながら住まなくてはならない、と思ったのであるが、それはつまり、物価の高さに見合っただけのものを頂かなくては、生活にならないからである。


それは兎も角、ワタシは帰宅するなりわくわくとその山羊のチーズを取り出して、安物の穀物パンに挟んで食べてみる。懐かしさと同時に、真夏だというのに沢山着込んで北上しながら、毎日頬張った冷たいサンドウィッチの味が蘇って来る。今頃は大地も凍って、冷たいサンドウィッチでは済まないだろうけれども。

いや、ワタシの住処もそれなりに寒いので、今回はスープと一緒に頂く事にする。

トマトビスクか何かと合わせたら旨いだろうが、手元には野菜の固形ブイヨンしか無いので、それにベーコンの細切れと「オレンジ色のカリフラワー」という変り種の茎を炒めて入れる。

ちなみにこのカリフラワーは、オレンジの味がするとかいうのではなくて、普通の白いカリフラワーの味である。「花」部はそのまま適当な大きさに切って、マヨネーズと醤油のソースに絡めて齧ると旨い。



さて、今日は何を食べようか。


2006年02月11日(土) 祝・誕生日 in 日本時間

そういう訳で引き続き「祝賀モード」のワタシである。

と言うか、本来なら作業をどんどん進めねばならないところなのだが、先日風邪っぴきの癖に酒を飲みに行った所為か、その後具合が悪くなってしまって、スローペースなのである。

昨日の時点では、これは二日酔いの所為なのかはたまた風邪の所為なのか、調子の悪さの判別が付きかねるという不都合な状態だったのだが、酒がすっかり切れた今日になってみれば、これは正に風邪の所為という事が一目瞭然である。


薬とオートミールという麦粥と珈琲を摂取する。

珈琲の味が良く分からない。ならば勿体無いから飲まなければ良いのに、つい習慣で朝起きると二杯分くらいの珈琲を入れてしまうので、不可解に思いつつもちびちびと飲み干す。

大家が裏庭で何やら電気器具を用いて大工作業をしているので、時折うぃーんと大きな音が炸裂する。五月蠅いので、こちらも作業をしながら気が散って困る。しかし自分がそれを「言い訳」に怠けたがっているのも承知しているので、耳栓をしながら作業を継続する事にする。

本当なら今頃スキー場で良い汗を掻いている筈だったのに、現実は曇った冬枯れの外を眺めながらとんかちのまだらな音を聞く、週末の午後である。

何か楽しい事を考えようではないか。

……

……


おお、そういえば、来週にはこの街に漸くやって来た「ユニクロ」へ初買い物に行く事になっている。

先日飲んだ帰り道、同僚でありまた近所に住む友人でもあるひとりの女性が、薄手の物を幾つも重ね着して、大変寒そうにしていた。寒くないのかと聞いたら、寒いよと事も無げに言う。もっと暖かいコートか何かは無いのかと聞くと、無いと答える。

あら、それは大変。この街では、ダウンのロングコートが冬の必需品だよ、と言うと、もうひとりの同僚兼友人もそうだそうだと口を揃える。

考えてみれば、彼女はこの街に来てまだ半年程なので、この街の寒さの程を良く知らないのだろう。東京の冬程度の防寒対策では、幾ら暖冬気味とは言え、この冬を乗り切るのは難儀だろう。

そのうち、先日「ミニコミ誌」に挟まっていた「ユニクロ」のチラシを発見したのを思い出し、是非一度覗きに行きたいと思っている、と話したら、ふたりとも行きたいと言うので、では早速来週辺りにどうだろう、と電車の中でさっさと取り決めた次第である。


「ユニクロ」熱は、日本ではもうとうに冷めたのかも知れない。

しかしワタシはまだ人々が騒ぎ始めたばかりの頃に偶々帰国して、軽いのに暖かいジャケットをひとつ購入して以来、こういう店が手近なところにあれば良いのにと羨ましく思っていたので、今回の「期間限定進出」は喜ばしい話題である。

中でもワタシの目当ては、子供用の柄付きダウンジャケットである。ついこちらの暮らしの癖で、大きい子供用のなら着られるから、きっとワタシに合うサイズがあるだろう、と期待している。

それと綺麗な色の徳利のセーターも欲しい。暖かなアンダーシャツもあったら良い。



…そうか、欲しい物あったな、と気付く。

氷点辺りを行ったり来たりの日々。



2006年02月10日(金) 祝・誕生日

今日は、誕生日の丁度生まれた時間の頃に、起床した。それはつまり、現地時間で正午を一寸過ぎた頃である。


言い訳をする。

昨日は某団体の幹部数人と遅ればせながら「新年会」を催し、オフィスの界隈では評判の韓国料理店にて待望の「ぱじょん」と「まっこるり」に舌鼓を打つ。その後我ら行き付けのバアで続きをやって、朝方帰宅するも、目が覚めたらなにやら頭痛がする。恐るべし「まっこるり」。

仕様が無いので、再度寝入る。そして後程ぼやぼやとしながら起きたら、あら、もうワタシの「誕生時」ではないか。つまり昼を過ぎているではないか。起きねば。

二日酔いの朝には、「アルカセルツァー」という錠剤が重宝している。これは水に入れると忽ち泡を吹きながら溶けていくのでそれを余さず飲み干すと、むかつきだの頭痛だのに効くという、どどいつの医薬メイカー作の薬である。

これを二日酔い後の友人宅で試してその驚くべく効果に目を見張ったワタシは、これで二日酔いも怖くない、と以来自宅の常備薬にしている。


昨夜の特筆事項としては、同僚らが一様に、先だって「ドタキャン」にあった例の企画に関するワタシの苦労振りを労ってくれた事である。メールでのやり取りを傍観しながら、ワタシが不信感やら憤りやらを感じていた先方の言い分に対して、彼らも同様に感じていたり、またはワタシ以上に憤慨していたという辺りの顛末を一通り聞いて、ワタシは本当に良い仲間に恵まれたものだと安堵した。

この人々は企画運営に関してのみならず、その他の時事やら個々人の調べ物やらに対してもオープンに意見交換する事が出来て、ワタシにとっては大変貴重な同僚たちである。

こういう事はひょっとすると日本にいたら難しいのかも知れない、と思うと、ワタシは自らの外国生活と共に、同様な感覚を保持しながら暮らす邦人同僚らの存在に感謝せずにはいられない。それぞれの苦労も自らの事の様に理解し合えるし、また誰かが困っていれば手助けを惜しまないこの友人のネットワークも、掛替えの無いものである。



そういう訳で、ワタシはまたしてもひとつ年を取った。

何か「誕生日プレゼント」をくれてやろうかとも思うのだが、実は大学時代の友人のひとりがこの春結婚する事になったので、その某リゾートの島での式か若しくは日本での披露宴に出て貰いたいとの知らせが届いたばかりで、その旅費を考えるにつれ、財布の紐を緩める気には中々なれない。

気休めに色々のサイトを見て廻るものの、これと言って欲しい物も無い事に気付く。


今年のワタシは、一体何が欲しいかの。

暫く考える事にする。


2006年02月07日(火) 締め切りを逃す

色々の顛末、または日記をサボっていた言い訳を書く。


ここ暫くの間、ワタシは本来的業務の「締め切り」に追われて、昼も夜も無い暮らしをしている。

と言うのも、既に数ヶ月前にやり終えたと思っていた箇所を再び見直してみたら、ワタシにはその理論的根幹に関わる部分がどうにも本筋から外れているように思われて来たので、その理論再構築の為に更なる調べ物を開始する事にしてしまったからである。

やはりワタシの判断は正しかった、と後に色々の真実が判明する度に確信する。そして更に、ワタシが知りたかったのはやはり「これ」であり、以前のままで突き進めていたら、中途半端でさぞや面白味の無い出来栄えだったろうとも思う。

そうこうしながら、その昔大学で「卒業論文」というのを書いた折、調べ物を進め書き進めて行くにつれ、ワタシが本来言いたかった事、書きたかった事というのは「これ」なのだ、という辺りがはっきりと浮かび上がって来て感心したという事を思い出す。それは大いにワタシの探究心を掻き立て、未知の真実を発見していく「悦び」というものを体感するきっかけになったのだった。


しかしそのワタシの努力も空しく、とうとう「締め切り」はやって来た。

ワタシは結局その締め切りに間に合うように成果を示す事が出来ず、「偉いさん各位」に大怒られしながら、しかし何とか首にだけはしないでくれろと泣きを入れる。

また本来業務外の作業で思わぬ「どんでん返し」に見舞われたのも、作業が遅れた一因であると言い訳をする。

これについては、課外活動のようなものなので本当は良い訳には使いたくなかったけれども、しかし言わないでいてはまるでワタシ自身が怠慢な人間のように思われても困るので、止むを得ずと腹を括る。

数日間の交渉の末、締め切りは暫く延ばされる事になった。

暫し安堵しつつ、それでも理論的根幹部については間も無く「偉いさんその一」に示して意向を聞かねばならないので、引き続き作業に励む。


ワタシという人間はどうやら、「ここ一番」という時に限って風邪を引くらしい。

これには一応言い訳があって、試験前だとか何かの締め切りが迫っているだとかで「缶詰」状態になると、決まってワタシの食事事情が悪化する。食べたり食べなかったり、また暫く買い物に行かないでいるものだから冷蔵庫や食料庫の食べ物が残り少なくなって来る訳で、そうするとある一定のものばかりを食べるとか、インスタント物で食い繋ぐような状況になる。更に睡眠も一定しないので、抵抗力は必然的に落ちる訳である。


そういう訳で、今ワタシは数日前の「本来の締め切り」直前と同様、再び風邪を引いている。

今時は良くしたもので、薬を滲み込ませた薄い紙切れのようなものを舌の上に乗せるとそのうちとろける、という風邪薬が売っている。

これはチェリー味になっていて、まるで小児薬のようであるが、しかし喉が痛い時などに大きな丸薬を飲み込めと言われても辛いのだから、これは中々手軽な代物である。ただ、本当に効いているのかという肝心な点に付いては、少々疑問が残る。



ところでワタシは、間も無く三十何度目かの誕生日を迎える事になっている。

今年のその日は丁度週末に掛かっていて、しかもこの国では連休にも当たっている。

折りしもこの界隈にある「スキークラブ」というのが大型バスでもって人々をスキー場まで送迎する「ツアー」というのをやっているというので、ワタシは是非それに参加して今年の誕生日をスキー場で迎えようではないか、と楽しみにしていた。

ところが、その「スキークラブ」の会員である友人に是非一緒に行こうとメールを打った後中々返事が来ないまま、その週末バスツアーの申し込み「締め切り」がやって来た。

ワタシはまたしても「締め切り」を逃してしまったのである。

友人はまんまとその「締め切り当日」になって、メールの返事を寄こした。

実は郊外に住む彼女のボオイフレンドにも声を掛け、現地で落ち合おうではないかと誘ったのだが、それは良いねと言った切り彼から詳細について聞かれなかったので、返事を出しそびれてしまったのだが、しかしこのツアーは楽しいから貴方是非行った方が良い、と言う。

しかしワタシはそのクラブの会員では無く、あくまで会員の「ゲスト」という形で、会員である彼女に申し込みをして貰わねばならない。その辺りを確認しながら、しかし締め切りは今過ぎてしまったようだがどうだろう、と返事を出したのだが、彼女はまたしても暫く音信を経ってしまった。

実際「誕生日をスキー場で過ごす」という計画は実現するのだろうか。ワタシは不安に思いながら数日過ごした。

すると漸く先程彼女から返事が来る。担当者に問い合わせたところ、既に締め切りは過ぎバスは満席状態であり、今のところは「キャンセル待ち」のリストに名を連ねるくらいしか遣り様は無いとの事、などと言う。ワタシは俄かに落胆する。

こんな事になるのなら、ワタシが思い付いた時点ですぐさまその担当者に連絡して、友人の紹介なのですが申し込みは出来ますか、などとさっさとアプローチしておけば良かったか。そうすれば他人の不手際の所為になどせずに済んだろうに。


他人の所為にするのは本意で無いのだが、しかし今回彼女が時機を逸し続けたという事実は否めないし、勿論仕事その他で忙しいのだろうとは察するけれども、それにしても今回の件は一寸酷いのではないか、と思う。その為に他の予定を断って来たという点を鑑みれば、彼女の怠慢は許し難い。


気を取り直して、ワタシは別の友人が週末に自宅でパーティーを催すと言うので、スキーの代わりにそれに出掛ける事にする。

尤も、良く考えてみると、それくらいが関の山でもある。週末中ずっと遊んでいたら、開けて直ぐの「締め切り」に間に合わないかも知れない。しかもこの風邪で無理をし通す訳にも行かない。

適度な余暇を持って好しとする。


今ある卵が切れたら、買い物に出掛けようと思う。


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